まったり~

まったり~っとしながら、お気に入りのものたちの紹介や、日々の出来ごと、読んだ本の感想などなど・・・日常生活を綴ります

『僕たちは世界を変えることができない』

2011年09月15日 | 本の記録
先日、友達と映画を見に行った長男。

観た映画は「神様のカルテ」だったようですが、その前に流れた予告編で『僕たちは世界を変えることができない』を見たそうです。当時の大学生が主人公のノンフィクション。
現役大学生である長男も興味を持ったようです。

そこで、文庫本が出ていたので長男のために購入しました。

<『僕たちは世界を変えることができない』 葉田甲太著 小学館文庫 刊>


写真はAmazonよりお借りしました。

本をめったに読まないし、読んでもめったに完読しない長男。

しかし、この本は2日間で読み終わったと言っております。

何か思うこと、考えさせられることがあったようです。


長男が読んだ後に私も続いて1日で読み終りました。


何年か前に報道番組で、現役大学生グループがカンボジアに学校を建てました。という内容で特集していたものをチラッと見た気がするのですが、その実話を自叙伝として自費出版したものが、今回映画化されたようです。

現在は、自費出版でなく小学館文庫が文庫本として刊行しております。

現役医大生だった著者が、「果たして今のような学生生活を送っていて良いのだろうか?」と疑問を持ち始め、ふと立ち寄った郵便局で「150万円でカンボジアに小学校を建てることが出来ます」というパンフレットを見つけます。

自分自身の生活を変えていきたいという思いで、友達を集めて資金稼ぎ(資金稼ぎの内容はちょっと「え?」と言う感じでしたが・・・)をし、実際にカンボジアにも視察に行き、ビックリするような「現状」を目に焼き付けながら、何かしなければという思いに駆られる・・・という成長記のようなノンフィクションです。


カンボジアでは、地雷を踏んでしまうことの恐怖を歩きながら常に感じなければなりません。地雷で足を失くし、義足での生活を強いられたり、お金を稼ぐために売春をしてエイズに罹ったり・・・。罹るとまるでばい菌の巣のように扱われたり・・・。
学校に通いたくても、学校もなく、お金も無くどうしようもない子どもたち・・・。

同じ「人間」としてこの世に生まれたのに、同じ地球上で同じ時間に、住んでいる場所が違うだけで悲惨な状況になったり、一方は平和だったりするなんて信じられないです。

神様は不公平なのでは?と思ってしまう。

日本と言う国は本当に平和で、豊かで、そんな国に生まれ育ったことに感謝しなければいけないなと思いました。

そして、同じ人間でありながらこんなに差があってはいけないのではないか?何か出来ることはないのか?と考えさせられました。

23日より向井理さん主演の映画も上映されるそうですが、現役の大学生はモチロン幅広い年齢層の人にも本を読んで欲しいし、映画も観て何か感じ取って欲しいと思います。

重たい内容ですが、いまどきの若者タッチで書かれているために読みやすいです。
実際のカンボジアでの写真も多数収録されています。



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