昨年の7月頃に図書館に予約していた本がようやく借りられました。
<『植物図鑑』有川浩 著 角川書店 刊>
昨年の本屋大賞(確か8位でした)に選ばれていた本で、読んでみたいなぁ~と思っていたものです。
主人公のマンション前で行き倒れていた青年を主人公の女性が拾う(?!)という奇想天外な始まりのストーリーです。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」「咬みません。躾のできた良い子です」と青年が言い、捨て犬でも拾うかのように本当に拾っちゃう主人公。
そうして、彼女のハウスキーパーとして同居生活がスタートします。
一緒に生活しているうちに恋が芽生えて・・・。
ちょっと現実離れした始まりと、結構甘~い内容は少女漫画を読んでいるような感じでした。(有川浩さんのお得意分野ですね)
でも、その青年には雑草採り?という面白い趣味があり、休みの度に主人公と川原や土手に出かけてはその時期その時期の旬の雑草摘みをして、それを調理して味わったり、難しい雑草の名前を覚えたり・・・という内容でした。
その辺に生えている雑草でお金をかけなくても一手間かければ美味しいお惣菜ができるんだなぁ・・・と感心してしまいました。
本の後ろには、そういった雑草を使ったレシピも載っています。
「ノビルのパスタ」などは、掘り返すと球根が付いているものがノビル。という注釈つきで雑草に関して初心者でも採って見たくなります。
また、シャキシャキして何ともいえない歯ざわり・・・という表現で、一度食べてみたいなぁ・・・と誰もが思うはずです。
また、表紙の裏にはカラーで植物の写真が載っています。
これを読んでいると、出かけて植物を観察したくなるのです。
先日、散歩に出かけたのも、丁度これを読んでいて刺激を受けたから
ストーリーを楽しむと言うより、雑草についてを楽しむ本・・・と言う気がしました。