虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

参加わずか6校‥理由は?

2011-03-23 17:30:21 | 南ア-学校-
今日は、日曜日に行われた、合唱コンクールより。

今年の合唱コンクールは、
昨年と同じく、隣のサーキット事務所との合同で行われました。

いざ会場に行ってみると、
ほとんどが隣のサーキット事務所から。

我がマレラネサーキットからの参加校が少ない。

数えてみると、6校のみ。

マレラネサーキット内には25校の小学校があるのですが‥。

不参加の学校があまりに多かったので、
いくつかの校長先生に聞いてみました。

【理由①】練習時間が確保できなかった

今タームは、イベントが多すぎて、
合唱コンクールの練習をする時間がとれなかったのが大きな理由のようです。

たしかに今タームは、イベントが多かったですね。
思いつくだけでも、
①テスト(ANA、月例テスト、学期末共通テスト)が各1週間
②陸上競技大会
③ネットボール大会
④各教科ごとのワークショップ

たしかにこれでは、合唱コンクールの練習が確保できません。
そのため、いくつかの学校では、授業時間の確保を優先しました。

【理由②】交通費が払えない(払わない)保護者が多い

今回のコンクール会場は、FETコレッジ。
カムシュシュワにあります。

カムシュシュワで開催すると、参加できない学校がたくさん出てきます。
(ちなみに昨年、Buffelspruitで開催した大会では、
今年の2倍の約12校の学校がサーキット内から参加していました。)

カムシュシュワ地区からの参加校は、交通費がかからないため、
今年は参加しやすい環境にありました(全4校中3校参加)。

しかし、その他の地域は移動費を負担しないといけません。

たとえば、今回参加したBuffelspruit地区の学校では、
交通費および食事代として
事前にR25(約300円)納められる家庭の子どもたちだけ、
学校代表として、参加することができました。
そのため、どんなに歌がうまくても、お金がないと参加できませんでした。



その点、カムシュシュワへは、隣のサーキットからは比較的近いため、
他地区からは結構な参加率になったのかもしれません。

【理由③】音楽担当教師がいない

これは小規模校に多いのですが、
音楽を指導できる教師がいないことも大きな理由になります。

南アには歌を教える教科がありません。
しいて言えば、Art&Cultureという教科ですが、
日本のように音楽と言う教科がないため、
多くの先生が歌を教えられません。

そのため、音楽を教えられる先生がいる学校は参加できますが、
多くの学校では一般教員の負担が大きいため、
指導がおざなりになっているようです。

このようにいろいろな問題があって、
今回の参加率の低さにつながったわけですが、

日本的な視点でみると、
このような大人の事情で、
子どもたちの音楽の可能性を摘んでしまうのは、
あまりにもったいないように感じます。

それは校長先生にとっても同じ。

学校によっては、苦渋の決断だったようです。

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