虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

CENSUS最終日。学校でも…

2011-10-31 19:38:50 | 南ア-生活-

今日、10月31日は、
南アの国勢調査CENSUSの調査最終日。
(CENSUSについてはこちら)

特にテレビ等を見てはいませんが、
おそらくその話題が登っていることでしょう。

先週は、学校でもCENSUSの調査が行われました。

学校では、
各学校(各クラス)に何人の子どもが在籍していて、
各子どもがどこに住んでいて、
いつその家庭にCENSUSの担当者が来たか、
を記録していました。

クラス担任が生徒ひとりひとりに
住所や連絡先、いつCENSUSの人が来たか聞いていましたが、
さすがに子どもなので、
よく覚えていないという回答が多かったように思います。

このような作業を授業をつぶして大々的に行うのは、
日本ではあまり考えられませんが、
重要な案件として、しっかりと時間をかけて行っていました。

写真は、その記録票です。


南アで売れている曲の共通点

2011-10-31 09:52:20 | 南ア-情報-

南アで生活して約2年弱。
南アを代表するような歌にめぐり合うようになってきました。

ジャンルで言えば、
若者であればHOUSE系音楽が、
それ以外では、R&Bなどが流行しているように感じます。
(私、音楽にはまったく疎いのでこの程度しか分かりません。ごめんなさい。)

黒人たちに囲まれて生活する身とすれば、
必然的にたくさんの黒人音楽に触れる機会が増えます。

コンビのなかでもガンガンに音楽をかけていますし、
学校でも職員室で音楽を聴いている先生たちも多くいます。

南アの音楽のジャンルは幅広いのですが、
ある日、それらに共通点があることに気付いたので、取り上げます。

南アの売れている曲に共通すること。

それは、
「聴き手へのメッセージとなる印象的なフレーズを何度も何度も繰り返すこと」。

しかもたいてい曲の一番と二番が同じ歌詞です。

例えば、今年8月下旬に発売されたデビューアルバムが大ヒットした
Zaharaという歌手のLoliweの歌詞を見てみることにします。

Loliwe by ZAHARA(youtube)

  Loliwe  [  ]内は、英語訳。

 uLoliwe wayidudula ["the train is pushing"]
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 Nang'esiza ["here it comes"]
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 Nang'esiza
 
 Sul'ezonyembezi mntakwethu ["wipe those tears off, loved one"]
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Nang'esiza
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Nang'esiza
 
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 Nang'esiza
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 Nang'esiza
 
 Phezulu, eNkosini ["in Heaven, in the Lord"]
 Kuhlal'ingcwele zodwa ["lives only the holy"]
 Mawufuna ukuya khona, thandaza ["if you want to go there, pray"]
 Phezulu, eNkosini
 Kuhlal'ingcwele zodwa
 Mawufuna ukuya khona, thandaza
 
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 Nang'esiza
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 uLoliwe wayidudula
 Nang'esiza
 
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Nang'esiza
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Sul'ezonyembezi mntakwethu
 Nang'esiza
 
 Phezulu, eNkosini
 Kuhlal'ingcwele zodwa
 Mawufuna ukuya khona, thandaza
 Phezulu, eNkosini
 Kuhlal'ingcwele zodwa
 Mawufuna ukuya khona, thandaza

どうですか?お分かりでしょうか?

これだけ歌詞が少ないと覚えやすく、簡単に口ずさむことができます。

この歌に限らず、
この国の教会で歌われる歌や学校で歌われる歌も、
たいてい歌詞が一定(リズムも一定)で比較的簡単に覚えられます。

南ア人の心をつかむ曲を書くには、
印象的な歌詞を何度も何度も繰り返して使うとよいでしょう。


カリキュラム改訂について

2011-10-30 18:56:28 | 南ア-その他-

今日は、南アのカリキュラム改訂について。

カリキュラムとは教育課程のことで、
各学年で何を教えるかを具体的に定めたことです。

南アでは、CAPSと言います。
(SAPSではありません。SAPSについてはこちら)

CAPSとは、
Curriculum and Assessment Policy Statementの略です。

このCAPSが来年から変わることが、昨年発表されています。
そこで、今日は来年からどう変わるかを紹介します。
※来年赴任の後任隊員は、ぜひご覧ください。

今回の改訂の骨格は、
「Back to basics(基礎に立ち帰れ)」ということです。

では具体的に見ていきましょう。

・Individual work(個人学習)→Group Work(グループ学習)
・Learning Area, Learning Programmes→subject
※呼称が統一されます。
・Learning Outcomes, Assessment Standards→Topics
※呼称が変わり、各週に教えるべきことを具体的に示します。
・IntermediatePhase(Gr.4~6)の教科数が8→6に減る。
※1 Technology+NaturalScience→NaturalScienceに吸収
※2 Art&Culture+Life Orientation→統合されLife Skillsに
※3 Economic and Management Science→廃止
・英語科がGr.1から必修に。
・2012年より順次変更開始。

このなかで、私が特に気になる点は、2点。

一つは、・Individual work(個人学習)→Group Work(グループ学習)。

これは、南ア政府のカリキュラム作成者が諸外国の主流となりつつある、
問題解決学習を取り入れるために行った変化と言えます。

ただ前にも書いたとおり、
GroupWorkは、各教員がその意図をきちんと把握して取り入れないと、
単にできる生徒の回答を写すだけという最悪の結果になりかねません。
(詳しくはこちら)

次に気になったのは、・IntermediatePhase(Gr.4~6)の教科数が8→6に減る。

南アはGr.4から教科担任制です。
そのため、教科数が変わるのは、現場にとっては、かなり大きな変化と言えます。

教員の数を変えずに、教科数を減らすことは、
誰がどの教科を教えるか混乱することは必至です。

これで各教員の負担減につながればいいと思いますが。

また今回は詳しく取り上げませんが、
南アのカリキュラムは、3~4年ごとに大きく変わるのも問題です。
(おそらく担当者が変わるたびに新しいカリキュラムになっているからかと。)

日本は10年ごとに教育課程を変更することで、
それぞれの教育課程の結果を分析する時間がそれなりにあるのですが、
南アのように3~4年に一度だと、分析時間も成熟期間もなく、
現場が混乱して、どうしても教育がぶれてしまいます。

ともあれ来年には変わる南アのカリキュラム。

南アの将来のために、大きな変化になることを祈っています。


かなり前向き(?)な南ア人

2011-10-30 12:37:16 | 南ア-生活-

今日は、かなり前向き(?)な南ア人の話。

といっても、
「南ア人は、前向きに生きています」という
ポジティブなメッセージを発信したいのではありません。

それはそれで別の機会に。

では、何が言いたいかと言うと‥

次の写真をご覧ください。

これは、とある街の駐車場を撮ってみました。

これのどこが前向きか分かりますか?

そうです。「駐車の向き」です。

南ア人の駐車のほとんどが前向きです。

日本だと後から出ることを考えて、
後ろ向きで駐車することが多いかと思います。

しかし、南ア人は、
ほとんどすべての場合に「前向き」に駐車します。

そして、あとから出る際に、大概困ります。

何度も運転していると、
いい加減後ろ向きの駐車を練習したらいいと思うのですが‥。

後先を考えずに「いま」を生きる南ア人を象徴しているようだったので、
今回、取り上げました。


雑音だった頃を想ふ‥

2011-10-29 12:07:14 | ひとりごと

今日は、コンビの話。
というかSiswatiの話。

活動の拠点をSchoemansdal地区に移して以来、
乗合コンビをほぼ毎日1時間半近く乗るようになりました。

当然、現地の人と同じコンビに乗るわけで、
車内は現地語であるSiSwati(スワジ語)が行き交っています。

前任者とは違い、現地訓練の際に現地語を習っていない
私にとって現地語は、単なる雑音でしかありませんでした。

雑音というと嫌な言い方に聞こえますが、
意味が分からない言語のため、
彼らが何を話しているかわからないのが、ある意味幸せでした。

おそらく日本に帰れば、
聞きたくなくても隣の人が何を話しているか自然に分かり、
ある意味きついだろうなと想います。

コンビを長く利用して、
学校でも現地語に囲まれた生活をしていると、
だんだんと自然に現地語を理解し始めました。

特に最近は、表情や会話の中にたまに聞こえる英単語のおかげで、
会話の半分以上をなんとなく理解できるようになりました。
(細かい単語や文法はまったく分かりません。特別勉強していないので。)

分かることはいいことではありますが、
ある意味聞きたくないことも聞けてしまいます。

例えば、アジア人に対する見下した発言や学校の先生同士の悪口。

いままでであれば、
私が現地語がわからないと思う人たちから心ないことを言われても
分からないので、残念な感情を持つことがなかったのですが、
変に現地語が分かるようになってしまったために、
悲しい思いをすることが増えた気がします。

もちろん現地語が分かることによって、
特に低学年の子どもたちと意思疎通ができるようになったので、
一概に悪いとは言えませんが。

コンビの中は、何も考えずに
あくまで自分の世界に入っていた私にとって、
最近は、耳に入ってくる現地語によって、ボーっとできなくなってしまいました。