懈怠石

結晶系、屈折率:100、主要産地:東京近郊、つまりそういう日記

端午の節句のこと

2004-07-19 12:11:01 | Weblog
なんでこんなに過ぎてから端午の節句について書かなきゃならないのでしょうか。いや、全然必要性無し。でも書く。マメ知識のために。

端午の節句の元は中国の端午節から。
戦国時代(斎、楚、燕、韓、趙、魏、秦)の楚の忠臣であり、愛国の詩人である屈原ちゃんを奉る日であります。
なんで愛国かっつうと、才能に嫉妬した家来の悪口を真に受けて屈現を追放した懐王を恨みもせずに国を憂いて詩を詠み、他国に攻め落とされると石を抱えて川に身を投じる、というTHE愛国、むしろ右翼の人だから。
そんな川中の屈原ちゃんを助けようと、人々は川にドラゴンボートをこぎ出し、ちまきを投げ入れて魚が屈原をたべないようにしましたとさ。
それが由来で、中国ではちまきを食べてドラゴンボート・レースをするんですね。

日本にはこれがそのまんま伝わるのではなくて。
「中国文化伝来事典」(寺尾善雄著・河出書房新社)によると、「5月生まれの子供は長じて親に害を与える」ため、5月の最初の午(ちなみにウマで、ウシではない)である「端午」に菖蒲やよもぎを軒先に挿して邪気を払い除くという風習が、日本において「菖蒲」が「尚武」に通じるとされて武具の飾りになり、さらに滝を登って龍になるといわれた鯉を出世魚と重んじたことから、鯉のぼりが日本で揚げられるようになったのだという。
余談ですが端午ってのは端っこ(最初)のウマってことで、旧暦で最初の午の月つまり五月のこれまた最初の午の日、五日を端午の節句としたんですね。
うわー勉強になるー。

まあ、こんな感じで日本でも勝手に端午節を祝ってるんですが、韓国でも勝手に祝ってて、しかもそれをユネスコの世界遺産『人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言』リスト入りさせようとしているとのことが報道されまして、中国が面白いことになっているようです。
ちょっと待ったーってな感じで。

クリスマスを世界中が無節操に祝う現代において、そんなことはどうでも良いのでは、とドライなことを言う若者もいれば、そんなに端午節が欲しいなら中国の一部になってしまえと言う過激派もいるようです。
なかなか面白いにゃあ。

世界遺産、富士山は汚すぎてなれない世界遺産。
万里の長城は世界遺産になって汚くなりすぎた。
世界遺産。
嗚呼、世界遺産。

一体世界遺産てなんでしょうね。
観光客のためのブランドではないはずですよね。

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