帽子を無くす

１ヶ月一緒に旅行した友人はギャグみたいにしょっちゅう持っているものを無くします。

かぶっていた帽子をいつの間にかなくし、腕にはめていた時計をなくし、今見ていた地図をなくし、地球の歩き方をなくし、電車の指定席券をなくす。
移動手段はユーレイルパスの２０日券だったんですけど、いつまで保つものかと思ってヒヤヒヤしてました。
まあ、それだけはなくすなとしょっちゅう言っていたので大丈夫でしたが。
航空券とパスポートの管理を私に委ねてしまうくらいモノをすぐなくします。

タチが悪いのは、いつなくしたのか全然覚えてないこと。
覚えてりゃなくさないけどな。

先日は西武新宿線の改札で定期を出そうとしたら、バックの中に無い。
前日と同じ鞄なので、どこでなくしたのかわからない。
ふと思いついて、駅員さんに
「昨日落とし物で定期がありませんでした？」
と聞いたら本当にあったそうです。

凄え。
と思いましたが、コメントには窮しました。

チャンドラーの「長いお別れ」映画版では、主人公が友人を捜している間に飼い猫がいなくなってしまいます。
最後の決め台詞に「君のせいで猫まで失ったぞ」とあるのですが、タイプミスでcatがhatになっていたそうです。

「君のせいで帽子まで失くしたぞ」
なんて言われたらきまるものもきまらなくなっちゃいますね。