お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

ホーエンベルク城塞

2024年04月23日 | 旅行

ドイツの南東部、チェコ共和国との国境であるエーゲル川まで歩いて行けるところに、12世紀後半に建造されたホーエンベルク城塞があります。15世紀前半のフス戦争で荒廃し、16世紀中頃のマルクグレーフラー戦争で部分的に破壊され、その後修復されて水道管の設備が取り付けられましたが、17世紀前半の30年戦争のときにふたたび部分的に破壊されました。そして19世紀初めごろのナポレオンによる数年の統治を経て、バイエルン王国に属するようになったのです。第2次世界大戦の前後20年ほどは学校の合宿所として利用され、戦後10年たった頃城塔を一時的にアメリカ駐留軍に接収されたり、東ヨーロッパからの引き上げドイツ人のための施設として機能したりしました。その後20世紀後半までドイツ-チェコ国境であるエーゲル川の国境監視所でした。そしてまた学校になりましたが、2015年以来ある私企業が所有していて自然環境保護の教育センター、学校の合宿所、体験教育の場として利用されています。

  

城塞 1 & 2

  

城塞 3 & 4 (工事中)

  

城塞 5 & 6 

 

城塞 7

さて、城塞には宿泊施設がないので城塞広場に面している食堂付き宿屋に泊まりました。じつはこの宿屋もけっこう古いんですよ。最初に古文書に現れるのは16世紀の中頃。日本ではまだ江戸時代になる半世紀前ですね。昔は鍛冶屋で、お城の馬に蹄鉄を打つのがおもな仕事だったそうです。19世紀の前半に、ある肉屋が建物とまわりの広大な土地を手に入れて、農場と酒場と畜殺兼食肉製造販売業を始めました。のちの時代になると農場が廃業になり、その代わりに羊の牧畜と魚の養殖が始まったとのことです。そのときに不必要になった穀物倉が宿泊棟になったのです。こんにち、8ヘクタールの土地で草を食む羊と複数個ある養殖池にいるコイ、マス、ナマズなどの魚が食堂で供される庶民的な料理の食材になっています。代々続く家族経営で、今は3代目だそうです。

宿屋のレセプションが食堂のカウンターを兼ねていて、なんとなく田舎風で家族的雰囲気です。

  

食堂付き宿屋 ・ 宿屋のレセプション 

  

私の部屋 ・ 張り紙

私の部屋は小さなシングルの部屋で、驚いたことにバスアメニティーグッズがまったく無く、張り紙があって〈固体石鹸または液体石鹸が必要ならばフロントまで取りに来てください。〉と書いてあります。でも私は必要としません。というのも、私は歯磨きと歯ブラシを含む洗面具一式に加えて、シャンプー、靴ベラ、箸、スプーン、手鏡、ミリタリーナイフ、そして孫の手まで旅行の時は常に持ち歩いているからです。部屋の家具は、書き物をするデスク以外全部あります。

さて、お城の一部が見えるサンルームで夕食です。

 

サンルームから城塞を望む

飲み物はいつものようにアルコールフリーのヴァイツェンビール。何だかここのは非常に辛口で、フッとした甘味がないですね。

  

ビール ・ 一品の夕食

ひさしぶりに前菜をとらずに料理を一品だけたのみました。ここで飼育した子羊です。混んでいるからか、サーヴィスが遅いなー。大きな皿に焼いた子羊の肉とベーコンと豆、そして炒めたジャガイモがのっています。それとハーブ入りのバター。バターはつけない方が羊の味がよくわかっていいと思います。ジャガイモと羊肉が美味しいのですが、肉が私には少し多すぎて、腹が満ちてくると残念ながら味が落ちてきます。ベーコンがかなり塩辛いのが気になります。仕方がないかな。塩抜きなんて気の利いたことはしないでしょうね。ベーコンを刻んで豆と混ぜてあるのが普通で、ベタッと置いてあるのは初めてです。だから余計塩辛く感じるのかも、、、、、。混んでいて居心地が悪いので、デザートもエスプレッソも無しで部屋に引きあげることにしました。国境が近いからチェコ語かな、わけのわからない言葉をしゃべる客が多い。かなりのマイナス点がつけられた夕食になってしまいました。

 

私の朝食

翌朝も値段相応の貧しい朝食です。主人である3代目と従業員が客と同じ部屋で朝食をとっています。そのうちに2代目のじいちゃんがヒョコヒョコ入ってくるし、4代目の青年もいっしょに仕事をしています。雰囲気がガチャガチャしていて、よくいえば親しみが持てるし悪く言えば客に対する敬意が感じられません。私は別に不愉快とまでは思いませんが、あまり長居はしたくないですねー。

 

〔2018年9月〕〔2024年4月 加筆・修正〕

 

 


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