お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

ヴォルフスブルク城

2020年05月30日 | 旅行

私の自宅から東に100㎞ぐらい行くと、日本でもよく知られたフォルクスワーゲンの本社と工場があるヴォルフスブルクという町に着きます。たいへん新しい町で、1938年にフォルクスワーゲンの工場がこの地に建てられた時がその起源なのです。その時にはもうここに古いお城が建っていて、町にお城の名前を付けたのです。そう、そのお城がヴォルフスブルク城です。

 

お城 1 ・ お城 2

 

お城 3 ・ お城 4

ヴォルフスブルクとは狼城砦という意味ですが、別にこの地域に狼が多く生息していたわけではなく、お城を建てた貴族のワッペンに狼があしらわれていたからです。

 

お城の入り口 ・ ワッペン

ヴォルフスブルク城は要塞の機能を持った中世の水城で、14世紀初頭の文献に初めて出て来ます。17世紀に勃発した30年戦争のときには次々に様々な国の軍隊に占領されましたが、結局建物は破壊されずに済んだそうです。最後に居たスウェーデンの軍隊が去った後、この地方の貴族が住居としても使えるように大改造を行って、ヴェーザー・ルネッサンスを代表する城館のひとつになりました。

第2次世界大戦の終戦前後には、ヴォルフスブルク市が所有したり一時期占領軍が使ったりしましたが、結局ニーダーザクセン州の管理下になりました。その後の10数年間は目まぐるしく、身体障害者の寄宿舎、デンマーク赤十字の青少年宿舎、ドイツ赤十字の青少年宿舎、州立の青少年教育施設、そして東ドイツからの亡命者の宿舎として使用されました。1961年にヴォルフスブルク市が購入して数年にわたって改装を施してからこんにちまで、市の文化の中心としての役割をになっています。

お城 5 ・ お城 6

 

敷地内のレストラン ・ 敷地内の博物館

 

庭園の入り口 ・ 庭園 1

 

庭園 2 ・ 庭園 3

ところで、ドイツは今白アスパラガス・シーズンの真っただ中です。実はシーズン前に、チャイナウィルスのせいで少し問題がありました。毎年アスパラガスの収穫は東欧から来る季節労働者に大いに依存しているのですが、国境を閉鎖しているので彼らがドイツに入国出来なかったのです。白アスパラガスで季節感を味わうことを楽しみにしている人々が、妻と私を含めて、多いので、どうなることかと注視していました。結局、季節労働者の人数を減らして決まった建物に隔離するということになったそうですが、働き手は十分ではないようです。

でもとりあえず、私たちの口にも入るくらいの量は出回っています。

有機栽培の製品と食品だけを扱うスーパーで、白アスパラガスと緑のそれを買いました。白アスパラガスは、ドイツ人の食し方と全く違うのですが、白胡麻に甘酢を混ぜたソースで食べました。容器の深皿は大阪四天王寺の市で買ったもので、日本から苗木で持って来てうちの庭で栽培している木の芽をあしらいました。うーん、やっぱり美味しいなぁ。

 

白アスパラガス

 

グリーンアスパラガス (ポン酢など) ・ グリーンアスパラガス (練りごま酢)

そして緑アスパラガスですが、半分はポン酢、アミエビの乾煎り、鰹節をかけて食べて、あとの半分は練りごま酢をつけました。これも当地でのグリーンアスパラガスの食べ方とはまったく違うのですが、我々はやはり日本風の食べ方の方が口に合うし、健康的だと思います。容器はどちらも妻の作品です。

熱々の白アスパラガスは本当に 〈ガス〉 の匂いがフッとするようで、独特の食感です。毎日食べたいとは思いませんが、シーズン中に数回食することには味わい深いものがありますね。

 

[2020年5月]

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シーデル城館 と シュヴァレンベルク城塞

2020年05月27日 | 旅行

キリスト昇天の祝日はたいへん良い天気だったので、自宅から1時間半のところにあるお城を巡りました。

シーデル・シュヴァレンベルクのシーデル市域にあるシーデル城館は、この地方の伯爵によって18世紀の初めに建てられました。城館はオランダ古典主義に適合するバロック様式だそうで、第一次世界大戦の終結頃まで王家の夏の居城でした。その後当時のこの地方の自治体に所有権が移り、20世紀の後半に入ってからシーデル・シュヴァレンベルク市が城館とその庭園を管理するようになって、1980年からは市民大学、音楽学校、市立図書館が建物を使っています。

 

入り口 ・ 城館 1

 

城館 2 ・ 内部 1

 

内部 2

さて、2、3日前からレストランとカフェの開業が厳しい条件の下で許されるようになったので、オープンカフェで午後のお茶をしました。

 

庭園 1 ・ 庭園 2

決められた一ヵ所から入るのですが、まず手の消毒をします。ウェイトレスは皆マスクをしていて、広い間合いで置かれたテーブルに案内されます。ボールペンと用紙を渡されて、それに名前、住所と電話番号、入店の日付と時間 (後で退店のも)、そしてテーブルの番号を書き込むのです。

 

入店ゲート ・ データ記入用紙

 

カフェの様子 1 ・ カフェの様子 2

献立表はビニールでコーティングしていて、客が帰るたびごとに献立表とテーブルを消毒しています。洗面所は建物の中にあるのですが、そこに行って帰ってくる道筋を一方通行にしています。出来るだけ客同士が出会ったりすれ違ったりしないように、ですね。

妻がたのんだお菓子は、サクランボが丸ごと入ったふわっとした生地にケシの実入りクリームをのせて卵リキュールをかけています。私のはキイチゴ・クリーム・ケーキです。

 

妻のケーキ ・ 私のケーキ

 

紅茶

カフェで喫茶をするのは本当に久しぶりなので、ケーキも紅茶もたいへん美味しく感じるし、何といっても開放感があります。サーヴィススタッフも再開業出来てうれしいのでしょう。以前よりも愛想が良くて親切です。再開業祝いとしてチップをはずんだら、大変喜んでくれました。

もうひとつのお城シュヴァレンベルク城塞はシーデル・シュヴァレンベルク市のシュヴァレンベルク市域にあります。夏には観光客が多いのでしょうか。この市域は狭い割に大きな駐車場があります。好奇心をそそる建物もあり、昔かなり栄えた所のようです。さらに、ここには芸術家が多く移り住むとのことです。

 

町の様子 1 ・ 町の様子 2 

 

町の様子 3 ・ 町の様子 4 

この丘の上の城塞はシュヴァレンベルクの伯爵によって13世紀に建造されました。17世紀から20世紀の初め頃にかけて何人かの貴族の間で所有権が行き来し、お城はその間大きく改築されたようです。第二次世界大戦中は妊産婦の回復施設として、そして戦後は教会が運営する子供の保養施設などに使用されてきました。シュヴァレンベルク城塞は数年前にある起業家に売却され、将来はホテルになるべく改築と改装の工事を進めています。

 

城塞 1 ・ 城塞 2

 

城塞 3 ・ 城塞 4

 

城塞 5  

工事中でも、レストランの屋外カフェは開いていました。ここもシーデル城館のカフェと同じように、防疫措置をしっかりします。州の行政から厳しい指示があるようです。

 

カフェの様子 ・ データ記入用紙

妻はオレンジジュースを注文し、私はアプフェルショーレと 〈小人アイス〉 という名前が付いたアイスクリームを頼みました。アプフェルショーレというのは、発泡ミネラルウォーターとリンゴジュースを混合して作られる、ドイツで一般的な炭酸飲料です。〈小人アイス〉 は、容器を見ると子供用であるようです。少し暑くて喉が渇いていたので美味しくいただきました。

 

アプフェルショーレ ・ 〈小人アイス〉

このレストランでは入店するときに手の消毒はもちろん、マスク着用を要求されてテラスに案内され、帰りはテラスから直接、という一方通行でした。

 

出口

何時までこういった状況が続くのでしょうか。煩わしいことです。

 

[2020年5月]

 

 

 

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