ドイツ連邦共和国のほぼ真ん中に位置するカッセルという都市の一部にバード・ウィルヘルムスホェーエという地域があります。この地の山公園が2013年にユネスコの世界遺産に登録され、公園のハイライトがウィルヘルムスホェーエ宮殿(ウィルヘルムの高台宮殿)です。
現在宮殿があるところには12世紀以降修道院がありましたが、17世紀のはじめに狩猟用の大規模な城が築かれて修道院はなくなりました。現存の宮殿は18世紀の末ごろに懐古主義のスタイルで建てられました。余談ですが、19世紀の初めごろ、ナポレオン軍に占領されていた間、この地域はナポレオンスホェーエと改名されていたそうです。19世紀から20世紀にかけて、この宮殿にはウィルヘルム皇帝の家族がいつも夏に滞在していました。英国空軍による第2次大戦終戦間際の爆撃で部分的に破壊されたあと放置され、1961年からやっと宮殿の再建が始まったようです。現在は博物館として利用されています。
宮殿 ・ 付属の植物園
山公園の一角
宮殿の真向かいの山頂にはヘラクレス記念碑が立っています。
山公園の一角宮殿の真向かい ・ ヘラクレス記念碑
宮殿の隣に〈宮殿ホテル〉があります。
宮殿ホテル
ホテルのレストランで昼食をとりました。
前菜は季節の野菜と海老が入ったクリーム。わりと美味しいのですが濃厚すぎるので煮詰まっているのかと思いきや、そうでもありません。メニューをよく見ると、クリーム・スープではなくてクリームと書いています。正しいのですが、私はもう少し水分が多いほうが好きですね。中に入っている海老は新鮮そうですがあまり味を感じません。塩味でもいいから下味をつけていたら良いのに、、、、と思いました。
前菜
メインディッシュは焼きグリーン・アスパラガスの、胡麻ポテトとカレー・生クリーム添え。ベジタリアン料理です。醤油味に近い味のソースがかかっているアスパラガスの他に焼きトマトもあり、茹でたジャガイモに少しのソースと白胡麻をふりかけています。硬く茹で上がる種類のポテトを使っていますが、崩れやすいポテトのほうがホクホク感があって美味しいでしょう。薄味のカレークリームはポテトにつけるのでしょうか。上にカレー味のかき餅がのっています。私はカレー味が好きなのでけっこう美味しく食せましたが、珍しい組み合わせでアンバランスな感じが否めないし、この料理の意図するところがつかめませんでした。
メインディッシュ
駐車場が満車だったので、数台の車が駐車していた山道の路肩スペースにとめておいたら、ユネスコの世界遺産であるこの山公園は全域駐車禁止であるらしく、罰金約5千円を払わされました。
〔2015年10月〕〔2022年12月 加筆・修正〕