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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

落ち葉をすき込み耕耘する土作り法

2025年01月14日 | 畑:土物類

我が家では、毎年落ち葉を利用して土作りを行っています。
12月早々、落ち葉を集めすき込みました。
ナラやクヌギなどの広葉樹の落ち葉は有用な資源です。昔は大量に集めて腐葉土や温床の材料にしたものです。
畑の土作りには落ち葉を腐らせ腐葉土にしてから畑に入れるのが理想。
しかし、それには大量の落ち葉を集める必要があり多大の労力と時間が掛かり負担が大きい。
そこで、実践しているのが畑への落ち葉の直接すき込みです。
今回すき込みを行ったのは冬場に利用しない2カ所の畑です。これがすき込んだ時のもの。
まず1カ所目。
集めた落ち葉を畑全体に散らします。


落ち葉の樹種は近くのケヤキやコナラなど。


厚さ数㎝が目安です。若干少な目ながら足で踏めばふかふかの感触があります。
我が家では土作りに切りわらのすき込みも行っていますが、その場合は窒素分を添加してやらないといけません。
炭素の割合が多い稲わらはすき込む時に窒素分を補わないと土中の窒素分を奪ってしまいます。
広葉樹の落ち葉は炭素と窒素の成分バランスが良いためそのままで大丈夫。
自然に土の中で腐って行くので落ち葉は理想的な有機物です。
ゆっくりと出来るだけ深く耕耘しすき込みます。


次にもう1カ所。
こちらは少し広い。集めた落ち葉を全体に散らします。


落ち葉はクリ、コナラ、ケヤキが主です。


よく混じるようゆっくり耕耘します。


落ち葉はあまり見えないくらいに土の中に入りました。
そして1ヵ月余り経過、1カ所目の所を再びロータリー耕耘。


落ち葉はかなり土に馴染みましたが、まだ甘い。


そして2カ所目も再び耕耘。


我が家の畑は粘土質なので落ち葉のすき込みが少しでも改善に繋がればと思いやっています。
この後も春の作付けまで少なくとも2回は繰り返し耕耘します。


タマネギはやや小振りの苗を植え付け

2024年11月05日 | 畑:土物類

タマネギの苗を植付けました。
我が家では例年11月第1半旬、通常11月3~5日頃です。
タマネギは冬期間の生育が玉の肥大やトウ立ちなどに影響します。
従って、種播きと植付けの適期は地域により異なります。
マルチの有無でも生育の進み具合に違いがあるため、マルチでなければ1週間ほど早めます。
一般的に冬越し時に大きくなりすぎればトウ立ちしやすく、小さ過ぎれば小玉になりやすい。
当然天候に左右されるので如何ともしがたい部分はあるものの経験則に従って適期に行えば納得できるというもの。
昨年は暖冬だったため立派すぎる苗を植えて軒並みトウ立ちと言った畑が散見されました。
畑の方はキュウリとナス1畝を強制終了させ急ぎ準備しました。
施肥してあまり日数に余裕がないため繰り返し耕耘しました。多少の不安はあります。
降雨があり、適度の土壌水分になっています。


自信がないのはこちらの苗。種まきは9月8日。
品種はタキイ種苗の中晩生種「ネオアース」。


そして、少しだけカネコ種苗の早生種「錦毬(きんきゅう)」


昔は2、3品種播いていましたが、近年は「ネオアース」1品種で賄っていました。
ただ、春の1ヵ月ほどが端境期になるので「錦毬」を昨年に引き続き試してみます。
昨年あまり良くなかったので変えようと思ったのですが、種が残っていたためという消極的理由です。
今年は肥料のやり方などを少し変えてみます。
昔ながらの苗作りですが、一言で言うと今年の苗は小さい。トウ立ちのリスクだけは少ないでしょう。
種播き後の発芽は揃って良かったのですが、その後度々の雨。
そのため不織布のトンネンル掛けを長くしたのが良くなかったようです。
葉色は淡く徒長、不織布を剥いだ後もなかなか清々とした感じになりません。
液肥を何回か施し、何とかそれらしくなってきました。
何時もなら揃った苗だけを植えるのですが、今年はそれほどの余裕はありません。
やや小振りながら根は白く綺麗なので、例年どおりの時期に植えることにしました。
これが「錦毬」。


これが「ネオアース」。品種による差はあまりありません。


マルチ穴に棒を使って植え穴を開けます。


イマイチの苗なので根が深く入るよう差し込みます。


この辺りが「錦毬」。元肥量を少し多めにしました。


植付け直後の苗はぐったりします。これはいつものことでしょうがありません。


下葉が多少枯れるのもやむを得ません。芯が立ってさえすれば大丈夫。
通常なら数日のうちには立ち上がってくるはずですがどうでしょう。
今回は助っ人がおり、短時間で植え付けは完了。


ざっと数えたところ植えた本数は450本ほどで目標より少なくなりました。
畝が短くなったようです。15%ほど早生種を植えました。
余った苗はしばらく補植用に取っておきます。
助っ人からはタマネギは野菜の中でも一番大事と言われています。確かに1作で1年間賄うので出来が悪ければ困ると言うものです。





サトイモとサツマイモを少し掘ってみるも不調

2024年10月15日 | 畑:土物類

サトイモとサツマイモを少しだけ掘ってみました。
こちらがサトイモ。


5月半ばに芽が出始まった種芋をそのまま植付けたもの。
昔は自家種を横穴に貯蔵しておき植付けていました。
いつの間にか助っ人が調達してきた種芋を植付けるようになりました。
近年は「蔵王いも」の名称で売られている種芋でしたが、今年のサトイモは「土垂(どだれ)」ということでした。
昔から我が家で作っていたのも「土垂」でした。粘りが強く美味しいサトイモです。
但し、茎葉はやや小柄で芋も小振りなのが特徴。
今年のサトイモは出だしから生育はイマイチ。昨年に続きサトイモにとっては厳しい天候でした。
畝には黒マルチをしており、最後まで剥いでいません。
生育前半から雨不足、8月には日照りで下葉が枯れ上がるものが多かった。
極端に生育が悪いままの株もあります。


9月になって急に雨が多くなり多少復活。
それでも株は小さい。「土垂」なのでなおさらです。


3株だけ掘ってみました。

子芋だけにバラしてから持ち帰ります。


一言で言って不調です。しかし、株の姿から見て数も大きさもこんなものでしょう。
強粘土質土壌なのでなかなか上手く作れていませんが、とりわけ今年は厳しい、
纏めて掘るのは11月です。
こちらはサツマイモ。


今年は昨年までジャガイモを作っていた畑に植付けています。
山砂を客土したので、我が家の畑では唯一粘土質土壌ではありません
苗は専ら助っ人が調達してきます。
昨年までは黒マルチの畝に植付けていましたが、今年はマルチをしていません。
品種は「ベニアズマ」。


何時も蔓ぼけ傾向になるので元肥はほんの僅か。
苗が甚だ悪い上、異常乾燥だったため活着も不良。それでもそれなりに復活しました。
追肥もしていないのでさすがに肥料不足のよう。蔓返しもしていません。
植付け後の立ち上がりがあまりにも悪かったため助っ人が追加で調達してきた「べにはるか」。


こちらもほぼ放任。さすがに栄養不足のようです。
「ベニアズマ」を3株掘ってみました。


予想通りと言ったところ。大きさは手頃です。
しかし、植付けた本数は相当数あるので、結構な量になるかもしれません。
小生はサツマイモは天ぷら1、2枚あれば十分なのですが。

タマネギ「ネオアース」の種を播く

2024年09月09日 | 畑:土物類

タマネギの種を播きました。
品種は今や我が家の定番となったタキイ種苗の中晩生種「ネオアース」。
少しだけ昨年試したカネコ種苗の早生品種「早生錦毬(きんきゅう)」を今年も播いてみます。


やはり中晩生種だけでは4月から5月にかけ1ヵ月ほど端境になるためです。
この品種は昨年不調だったのですが、古種が大分残っていました。少しやり方を考えてみます。
当地方のタマネギマルチ栽培の種播き適期は9月上旬。
我が家では長い間9月6~8日が基本です。天候の関係でずれても2、3日まで。
播種期が重要になるのは、越冬時の苗の大きさが問題になるからです。
大き過ぎれば低温に感応しとう立ちしやすくなり、小さ過ぎれば玉の肥大が悪くなります。
種播きや植付けの時期が大事になる所以です。
昨年はやや早めの種播きでした。暖冬の影響もあって若干トウ立ちが見られました。
近年は想定を超えるような天候変動が珍しくありませんが、それは如何ともしがたい。
近年はセル苗を作る方も多くなっています。しかし、我が家は依然昔ながらの育苗です。
苗床は20日くらい前に苦土石灰、有機肥料を施用し耕耘、10日余り前に緩効性肥料を散布してロータリー耕耘。少々日数が経過してしまいました。
まず、ネキリムシやタマネギバエなどの害虫防除に粒剤を散布。
管理機の逆転ローターで耕耘を兼ね土を盛ります。


鍬でならしてかまぼこ形のベットに仕上げます。


さすがに小生もここはバラ播きではなくすじ播きです。
数センチ間隔に播き溝を付けます。


種はごく小さく軽い。


できるだけ間引きが不要になるよう薄蒔きにします。
見にくいですが、黒ゴマのように見えるのが種です。


指で播き溝を埋めて薄く覆土し、鍬で軽く鎮圧。


ここで軽く灌水。


強い雨に打たれて土が固まるのを和らげるためもみ殻を掛けます。


乾燥すれば灌水も必要ですが、それでも回数が多くなると結構固まりやすい。
しっかり灌水し、最後に不織布をトンネル掛けして終了です。


「ネオアース」に出会って以来、小生は品質や貯蔵性で最高の品種と評価しています。
ほぼ1年間賄うことになるので、失敗はできません。


タマネギ「ネオアース」は本格的な長期貯蔵に入る

2024年07月26日 | 畑:土物類

6月に一斉収穫し、乾燥していたタマネギ「ネオアース」を全て室内に取り込み、長期貯蔵に入りました。
乾燥は、作業場の下屋に広げて並べ陰干した後、2通りの方法で乾燥してきました。
当地、今年は全くの空梅雨で晴天日が多く、例年に比べると格段に乾きが早い。
こちらは大玉のものをコンテナに並べて風通し良い状態で乾燥したもの。


年々この方法で乾燥する割合が多くなってきました。大玉でも吊しのように落下する心配がありません。


茎が根元までしっかり乾いているか根がカラカラになっているかで乾燥状態を確認します。


取り込む前に茎を切ります。根はカラカラに乾いており気にならないのでそのままで大丈夫。
こちらは一般的な方法、茎を2、30㎝付けてひもで縛り竿に吊し乾燥したもの。


多少光りが入り込むため、少し緑化しているものが出ています。このままにしておくのは良くない。


根がカラカラに乾いています。


貯蔵中に腐敗が出るのは殆どの場合、乾燥不十分のまま沢山重ねて貯蔵するからです。
茎の付け根を触ってみれば乾燥状態がよく分ります。ここまで乾燥すれば問題ありません。
調製の作業は助っ人がやってくれると言うので頼みました。
貯蔵はやはり風通しが良いところが間違いはありません。


スペースの関係でコンテナに入れたまま少々重ねました。この乾燥状態なら問題ないでしょう。


この中晩生種「ネオアース」のメインは何といっても貯蔵。
この品種はとにかく貯蔵性が抜群で萌芽が遅い。来春まで食します。


大玉の比率が高いのもこの品種の特徴です
一般的に大玉は貯蔵性が劣ると言いますが、乾燥さえ十分ならあまり関係ないようです。
それでも、一応特大玉は早めに消費するようにしています。


また、この品種は肌が綺麗で貯蔵中に美しい狐色になります。
まだ薄皮がうまく剥げませんが、この特大玉もいい色になってきました。


もちろん腐敗が出ないとは限らないので貯蔵中のチェックは必要です。