交野市立第3中学校 卒業生のブログ

中高年の

皆さ~ん  お元気ですか~?

フランシスコ・ザビエルが、本国に送った手紙

2012-10-02 11:03:59 | 徳育 人間力

「この国の人々は今までに発見された国民の中で最高であり、
 日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられない。
 彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。

 驚くほど名誉心の強い人々で、他の何ものよりも名誉を重んじる。
 大部分の人々は貧しいが、武士も、そういう人々も
 貧しいことを不名誉とは思わない……」

 

1549(天文18)年、キリスト教布教のために日本にやってきた
フランシスコ・ザビエルが、本国に送った手紙である。

 

それから300年、江戸末期から明治にかけて
たくさんの外国人が日本を訪れ、
日本と日本人についての感想を残している。

 

イギリス人女性旅行家で紀行作家のイザベラ・バードは
1878(明治11)年5月に来日、東北や北海道を旅行し、
こう書いた。

 

「ヨーロッパの国の多くや、所によってはわが国でも、
 女性が外国の衣装で一人旅をすれば現実の危険はないとしても、
 無礼や侮辱にあったり、金をぼられたりするものだが、
 私は一度たりとも無礼な目に遭わなかったし、
 法外な料金をふっかけられたこともない」

 

1856(安政3)年、通商条約を結ぶために来日した
ハリス提督は、その日記にこう記している。

 

「彼らは皆よく肥え、身なりもよく、幸福そうである。
 一見したところ、富者も貧者もない。
 これが人民の本当の幸福の姿というものだろう。

 

 私は時として、日本を開国して外国の影響を受けさせることが、
 この人々の普遍的な幸福を増進する所以であるかどうか、
 疑わしくなる。

 

 私は質素と正直の黄金時代を、いずれの他の国におけるよりも多く
 日本において見出す。

 

 生命と財産の安全、全般の人々の質素と満足とは、
 現在の日本の顕著な姿であるように思われる」

 

1890(明治23)年来日のドイツ人宣教師の記録。

 

「私は全ての持ち物を、ささやかなお金も含めて、
 鍵を掛けずにおいておいたが、
 一度たりともなくなったことはなかった」

 

フランスの詩人ポール・クローデルは
1921~27(大正10~昭和2)年まで駐日大使を務めたが、
第二次大戦で日本の敗色が色濃くなった
1943(昭和18)年、パリで言った。

 

「日本は貧しい。しかし、高貴だ。
 世界でどうしても生き残ってほしい民族をあげるとしたら、
 それは日本人だ」

 

私たちの祖先は勤勉・正直・親切・謙虚・素直・感謝といった徳目を規範に、
幾世紀も暮らしてきた人たちであった。
外国の人たちの証言はそのことを明らかにする。

 

さて昨今は……隔世の感、と言わざるを得ない。

 

この日本人の美質を取り戻し、後生に渡さなければならない。
私たち一人ひとりがこの美質を涵養し、発揮した時、
日本は真に豊かな国となる。

 

富国有徳とはこのことである。

 

先覚者安岡正篤師の言が思い起こされる。

 

「人々が己れ一人を無力なもの、ごまめの歯ぎしりと思わず、
 如何に自分の存在が些細なものであっても、
 それは悉く人々、社会に関連していることを体認して、
 まず自らを良くし、また自らの周囲を良くし、
 荒涼たる世間の砂漠の一隅に緑のオアシスをつくることである。

 

 家庭に良い家風をつくり、
 職場に良い気風をつくれないような人間が集まって、
 どうして幸福な人類を実現できましょうか」

 

富国有徳への道は一己より始まることを、
私たちは忘れてはならない。


石門心学の教えを商いの根幹に据え、京都の地で323年にわたり麩屋(ふや)を営む半兵衛麩。

2012-10-02 10:48:58 | 商い

石田梅岩が説いた石門心学の教えを商いの根幹に据え、
       京都の地で323年にわたり麩屋(ふや)を営む半兵衛麩。

       現在発行中の『致知』10月号にて、
      11代当主の玉置半兵衛会長に
事業永続の秘訣をお話しいただいております。

       本日はその記事の中から一部をご紹介いたします。


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      「老舗(しにせ)ではなく、しんみせであれ」



         玉置半兵衛(半兵衛麩会長・11代目当主)


              『致知』2012年10月号
               特集「心を高める 運命を伸ばす」より
        http://www.chichi.co.jp/monthly/201210_pickup.html


└─────────────────────────────────┘


私の父は「老舗(しにせ)」という言葉が
一番嫌いだったんです。

老舗は老に舗(みせ)と書くけれど、
こんなに失礼な言葉はない。

うちの店は老いていない。

舗(みせ)は老いたらあかんのや。
舗が老いたら死を待って潰れるだけやと。

しにせの「し」は止とも表せますが、
進化を止めてしまったらそこで終わり。
だからしにせではなく、
新しい舗、しんみせでいきなさいと言うんです。


一代一代が、自分が新しい舗の創業者になったつもりで
商売をしなさい。常に新しいことをしていきなさい

商売の本質
「先義後利(せんぎこうり=義を先にして、利を後にする者は栄える)」
を変えずに、常に時代の流れに合わせて革新の連続をしなさいと。
まさに「不易流行」です。


しんみせの「しん」は「真」の字で「しんみせ」とも表せます。
お客様に真心を尽くしなさいと。


他にも、信用、信頼を大切にの「信(しん)」。


驕らず控えめにせよの「慎(しん)」。


思いやりや仁の精神の「心(しん)」。


先祖を大切にしたり、お客様に親しみを感じてもらうの「親(しん)」、


規則を守り常に清らかの「清(しん)」、


辛い苦しいことでも辛抱できる「辛(しん)」、


人柄、家柄のよい紳士としての「紳(しん)」……、



こういう商売をしていけば自ずとしんみせになると。


石原進(九州旅客鉄道会長)  「創意工夫の湧き出ずる職場のつくり方」

2012-10-02 10:41:12 | 建て直し

「創意工夫の湧き出ずる職場のつくり方」

   石原進(九州旅客鉄道会長)


      『致知』2012年10月号
      特集「心を高める 運命を伸ばす」より
      http://www.chichi.co.jp/monthly/201210_pickup.html


└─────────────────────────────────┘


スピードアップや車両の改善などのハード面とともに、
もう一つ大事なのが社員のサービスです。
このサービスの改善に徹底的に取り組みました。

サービスを決めるのはその人の心なんですね。
本当にお客さまのことを大切に思っているか否かによって、
まるで対応が違ってくる。

社員をサービスという最も大事なマネジメントに
直接参加させなければならないと考えて、
それまでとは別の方法でサービス改善運動を始めたのです。


【記者:具体的にはどんなことを手掛けられたのですか】


「新・感・動・作戦」と銘打った
サービスの取り組みを始めました。

感謝の気持ちをベースにしたサービスの提供と、
お客さまの声を商品や施策に反映するという2点に重点を置き、
ネーミングにもその思いを込めました。

サービスの事象はすべて現場で起こります。
そこで私は、社内LANを活用し、
現場で起こったことについて
社員に直接入力してもらうような仕組みをつくりました。
何かあったらすぐ入力してくれと。

そして、入力された社員の声を専門部署で集約し、
お金の必要な設備改善や、制度改善など、
従来は時間がかかっていた問題に
すべて2週間以内で対応策を出すようにしました。

自分たちが発信したことがすぐ会社の施策に反映されますから、
現場は喜びます。

さらに次々と問題が上がってくるようになって、
それをどんどん直していく。

列車の本数を増やしてほしいとか、
あそこの設備が汚いとかいろんな問題が提示されるんですが、
結局それが非常に有効なマーケティングにもなり、
おかげで随分業務改善が図れました。
 

【記者:自発的に業務改善が促進されていったことは実に大きいですね】


結局、事業は、社員が知恵を出し合うことが大切です。
皆がそれぞれの持ち場でどうしたら
お客さまのためになるかを真剣に考えることが、
収益の種になるのです。

社員の意識を高め、創意工夫の湧き出ずる職場にすることが、
会社を伸ばすことにも繋がっていくと思います。