今日の秋櫻写

こちら新宿都庁前 秋櫻舎

あれもこれも黄八丈

2013年02月27日 22時59分49秒 | きもの

お寒うございます。
皆さま、体調は崩されていませんか。
ワタシはもうこの寒さに飽きました。
もうイヤです。

「寒冷地出身なのに(寒いのダメなの)?」

とこの前友だちに云われたけれど、
これまで百回以上は聞かれていると思うけど、
関係ないので。
それと寒冷地って云うのやめて・・・。


さて気を取り直して。

ここ2週間ほど毎日毎日何かあり、
瞬く間に2月が終わりそうだ。
2月は逃げるというけど、まさに。

アイウィルビー主催の比佐子さんの会は
第二回目も密度が濃く、ぎっしり内容が詰まった話をきき、
よって親睦会の「獺祭」がことさら旨く感じたものだった。

それから青山のゑり華さんでのイベントも大盛況で。
足袋の話から足の話、そこから後半は全員きものから
動きやすい恰好に着替えて「きものウォーキング」のエクササイズ。

何往復したことだろう!

最後はもう一度きものに着替えて歩くという体育会系。
でも見物していると、みなさん歩き方が変わっていくのだ。
その変化が面白く、またうれしい。

つれづれもありーの、
着つけレッスンもありーの、
そうそう、やびや童庵の米原さんを囲む会も面白かった!

やっぱり作り手がその作品について語ると、熱く、
その熱さがワタシにはたいそう心地いい。
自ずと籠もる熱は必ず相手の中のなにかを動かす。
そして米原さんはオタクだ。
正真正銘のきものオタク。

なんて素敵なんだろう。

また春に開催予定なので、今回来れなかった方、
おたのしみに


加えて。
3月30日(土)~31日(日)
「比佐子つれづれ課外授業~黄八丈の本場、八丈島へ」は
ここへきてまた参加者が増えている。
最終的にどんなメンバーで行くんだろうな。

この前、コーディネーターの由美さんが
秋櫻舎にいらして打ち合わせをしたのだけど、
ますます八丈島へ行くのがたのしみになった。

由美さんのおすすめはたくさん、たくさんあった。
旬の飛び魚にフリージア、島独特の亜熱帯植物、
八丈太鼓、焼酎に島寿司、黄八丈・・・
でもいち推しは「大島桜」だという。

緋寒桜とこの大島桜をかけたのが
かの染井吉野だそうだ。

そして大島桜は、いっせいに花ひらく染井吉野とちがって
ばらばらと時間差で咲いていくという。
由美さん曰く、この大島桜が咲く頃になると、
八丈島全体が春の訪れを表現しているかのように、
なんとはなしにぽーっとしてくるんだそうだ。
島の奥底から、けだるいような、甘いような、
春のムードが漂ってくるんだそうだ。

「鳥が鳴いてるの」

由美さんがとってもすきな八丈島の季節だという。
ああ、体感したい!とすぐさま思った。

というわけで。
八丈島にちなんで黄八丈ものを。

意外とある。




「名所江戸百景」

芸者が着る黄八丈は地味派手。
赤い長襦袢が映えるなあ。




「心中宵庚申」近松門左衛門

有名な近松の半兵衛とお千代の心中物語だが、
ふたりとも黄八丈を着ている。
この衣装、いいんだよね。




お千代。
これは簑助師匠が遣っている写真だろう。
衿元のふくらみ方がそうだもの。

うーん、唸るのみ。言葉にならぬ。


ラストはとっても有名なこの絵。



竹久夢二「黒船屋」大正8年

黄八丈らしいコーデ。
黒猫も合わせて。
ただエメラルド・グリーンの帯というのは
けっこう斬新!

それにしても夢二の描く女は手足がデカイ。
正確にはデッサンが狂ってるのだけど、
この相対的にちぐはぐな大きさが、夢二の描く女の
非理知的さ、捉えどころのなさ感、
ある種のにぶさのようなものを表現しているように思う。
「女」に何かが詰まってそーな印象をまるで与えないというか。
儚げでアンニュイで詩情をそそる佇まいのまま、
描き手はその先にはコマを進めないで、冷凍保存してあるみたい。
いずれにしても、夢二の女性観がうかがえておもしろい。


そんなこんなで、八丈島。
定員には達したのですが、まだ航空券がとれますので、
引きつづき参加者を募集しています!


明日は天気予報によると14度まで気温が
上がるそうだけど、そうなってくれるとうれしいなあ。

久しぶりの更新で失礼しました。