金沢発 あれやこれや

-ヒントをくれる存在に感謝しつつ物語をすすめます-

混乱の増すグリーン調達事情19

2018-04-07 23:44:47 | グリーン調達
≪これまでのツケを払う時期が近づく≫
日本は協力国でありながらRoHS指令同等法を
設けていない、かなり消極的な国です。
そんな国が国際的に意見できるのだろうか。
やじうまながらそう心配したことあります。

台湾そしてUAEがRoHS指令同等法を設けました。
そこで共通するのが、分析データ提出が必須な
こと。これについて思うことを書きます。

無責任な立場で意見するのはおこがましく
やめておき、商売影響のみ推測します。

今の日本は公式ガイドで分析データ不要とは
言ってませんが、CEマーキング申請には
成分表と各パーツの適合証明書があれば合格
できると認識してる企業が多い。
信用ベースで科学的かといわれれば弱い。

しかしながら、社内管理が圧倒的に簡単で
済むのでこの楽チンシステムに乗っかって
RoHS指令登場から今日までずっと成分表と
不使用証明書入手だけしてきた企業が
多いように思います。

もし、その企業が台湾やUAEに製品出荷し
続けたいと希望したとき、およそほとんど
の購入部資材の分析データを追加収集する
とともに、新システム導入が要ります。
経営者は問題に気づけるでしょうか。

やじうまだから気楽に書ける次の展開
ポイントは次の2つ

①EUは分析データ必須とするか

EN50581が求める申請資料は次の3構成
 成分表(FMD)
 各パーツのRoHS適合証明書
 各パーツの分析データ
日本から提出されたセルフ審査を認定する
のはEUですから、分析データレスで合格
させてきたEUの責任もあります。
今のEN50581はフタレート追加前のもの
なので見直すかもと思っています。

まずEUはフタレートを環境ホルモンに認定
してます。これは世界に先行してます。
輸入される成型品のフタレート分析について
議論してるようですし、最近ECHAが公表した
製品分析結果で、REACH規則等で規制あるに
もかかわらず、玩具などフタレート含有が
多く、運用面の弱さがあぶりだされており
、総合的に政治判断されるとみてます。

②EUは完成品管理徹底を持ち出すか

フタレートを持ち出すまでもなく、完成品
の状態を審査するのがRoHS指令です。
レシピ材を分析すればいいとはどこにも
書いてません。RoHS6物質だからそんな
乱暴が通ったこともあるようですが、
完成品の移行汚染エビデンスが必要な
フタレートには通用しません。

完成品を自分の手で分解して分析用サン
プルを用意するのですが、その手間が
面倒にされたケースもあるでしょう。
いわゆるグリーン調達と呼ぶレシピ材管理
しかしてこず、出口管理をしてなかった
企業は見直しを迫られるかもと見てます。

※細かいことを言うと、EN50581が求める
分析単位はパーツ毎。日本のほとんどの
企業はそれより細かく均一材料毎で分析
しており、個人的にはその差がどう解消
されるか関心あります。



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