法が揺さぶる人の命ー臓器は部品なのか、脳の活動だけが人の生死を決めるのか-高村薫

2009-07-22 | Life 死と隣合わせ
 臓器移植法は、技術的に救える命を救うために、技術的に救えない脳死者からの臓器提供を認める法律である。言い換えれば、移植で救える命と、心臓死を待つだけの命が秤にかけられ、前者が優先されるのだが、そもそも臓器は個人の存在とは関係ない部品なのか。ほんとうに脳の活動だけが人間の生死を決めるのか。そんな初歩的な議論も十分には行われていない。 . . . 本文を読む