時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

燦5 ~氷の刃~ 32

2014-07-24 | 読書
燦 助けてくれ 頼む 燦

圭寿の亡き兄が寵愛した側室
静門院の住まう屋敷からの帰り道
刺客に襲われた伊月は
生死の境をさまよい続ける
正体を現さぬ敵
闇神波への
激しい怒りに揺り動かされる燦が
静門院のもとを訪ねると
予想外の真実が明らかになり…

  

第5弾にして
一気に盛り上がって参りました
そして
俄然
面白くなりだしました

田鶴藩長城守常寿の長兄
継寿の側室・静門院こと
於ようが
圭寿の暗殺を目論み
手始めに
側近である
伊月抹殺を
企てたかに思えましたが
見当はずれ


しかも
悪の権化と思われた
静門院自身が
最愛の夫
郁井多久馬と引き裂かれた
悲しい過去がありました

何処となく
多久馬を髣髴させる
伊月に
下心ありありみたいですけど
それは置いといて
伊月抹殺の首謀者は
他にいたわけですよ

そればかりでは
ございやせん
あろうことか
伊月の父にして
田鶴藩筆頭家老である
吉倉伊左衛門が
黒幕!?

吉倉伊左衛門と
元藩主・常寿とは
いとこ同士
この辺りが一連の事件に
深く関わっている気もしています

兎にも角にも
若き藩主・圭寿が
伊月と燦の力を借り
いよいよ
藩改革に乗り出します

神波と
闇神波の対立も
その理由が
明らかにされていくことでしょう

圭寿こと
戯作者・薄ヶ原鷹丸の
「神波碧空伝」初版完成も
楽しみです

二兎追うものは一兎をも得ず

はてさて
原作者あさのあつこ女史は
この展開の落ちを
どうするつもりなのでしょうね~