怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

さぁ大変!

2009年01月23日 | Weblog
<1月22日(木)>

どうやら、「先行き不安定」なのは景気ばかりじゃないらしい。
人の心もおんなじだ。移り気で、言ったことがあっという間に覆されることもしばしば。読めないぞ、経済の動きと人間ってやつは。
早くて2ヵ月、長ければ3ヵ月、キャバ冬眠を決めていた怪人クンに今宵、「やっぱ休むのやめよっかなぁ?」と思わすくらいの衝撃が走った。
「必ずここへ帰ってきます!」と旅立つ宇宙戦艦ヤマトのごとき気持ちにさせる嬢と出会ってしまったから、さぁ大変!
春からはお蝶、キミとその女性(ひと)をダブル指名しても平気なくらいの資金を貯めて戻ってきます!

お蝶から(出勤が21時を過ぎちゃいそう…)というメールがあったのは19時。まだ2時間近くあるな。よし、それまでは事務所で株の勉強だ。集中するとあっという間にときが経つ。そろそろ行くか。冷たい雨の中、傘をさしながら歩く。
到着だ。眼前に佇むは、どっしりとした巨大な物体。暗く濁った空とは対照的に、まぶしいライトが建物を照らす。
キャバクラ、居酒屋、高級割烹とテナントすべてが飲食店。そのビルは街中といっても、メインストリートからは少し離れたところに位置する。ゆとりのあるエレベーターに運ばれ上昇。怪人クンは5階を目指す。
数秒でドアが開く。恋人同士か? 同乗していたカップルが1つ階下で降りていった。と、ネイビーブルーの暖簾がチラリ。お二人さん、もつ鍋屋でデートを楽しむのかい。お幸せに!
コレコレ、他人にばかりエールを送ってないで怪人クンもさっさとハッピーをつかめよ。
ほっといてくれ! 

お蝶の働く店は静岡でも大箱と呼べる広さを誇る。扉が開くと正面にホテルのフロントを思わすカウンター。
「いらっしゃいませ」
紳士な応対の黒服男性が「こちらへ」と、手を動かしながら左方向へ案内してくれた。反対には別の扉。VIPルームがある。
通されたスタンダードスペース。これが2度目の来店となる怪人クンは今回、全体を見渡せる位置に腰をおろせた。初回は昨年の暮れだった。残念ながらあのときは、仕切り壁によってレイアウトをつかむことができずにいた。そのせいで、妙な圧迫感だけが残ったものだ。ロケーション1つでテンションがぜんぜん違う。
黒と白を基調にした壁と床。ところどころには高そうな花が飾られ、間接照明とともに店のロゴが浮き上がって見える。内装へのこだわり。シックでも、さりげない高級感をアピールしている。ウン億円はくだらないはずだ。細かいところで魅せてくる。

そんな店内。給料日前の木曜なのになかなかの盛況ぶりじゃないか。お客たちがいくつものソファーを埋めていた。大箱だけあって、嬢の数も半端じゃない。色とりどり華やかなドレスが縦横無尽に駆け巡る。
視線を泳がすと、白いドレスのお蝶を見かけた。まるで世界を飛び回るキャビンアテンダントのように、彼女は立ったり座ったりを繰り返している。さすがは売れっコだ。
怪人クンには、ヘルプの嬢が代わって相手をしてくれた。最初はルーマニア女性が付いた。日本語もかなりしゃべれる。彼女の祖国より、イタリアの話で盛り上がる。
15分くらいが経った頃、ようやくお蝶の登場だ。と思ったら忙しい。人気女優の宿命で、また別のソファーへと消えた。

さて、ここからようやく冒頭の話題につながるわけなんだけど…。
2人目の嬢。たしか、イエローのドレスだったと思う。明るいブラウンのストレートヘアーが小麦色に焼けた肌にマッチして、よりコスチュームを際立たせていた。
そんなことより、驚いたのはそのオーラと表現に困るほどの美人なマスクだ。
「おじゃまします」の声に、即反応することを忘れてしまうほどだった。
彼女はテンポよく言葉を投げてくる。
「この仕事をはじめてまだ4ヵ月なんですよ」
ウソだろ? なんだ? 天性ともいえる心地よさは? ノリもリズムも実にいい。
訊けば水商売に関しては、ホントにそのキャリアしかないと言った。ほかのジャンルで接客業に携わっていたのだろうか? うますぎる。
恋とはまた違うカタチで、彼女は怪人クンのハートをつかんでしまった。こんなセリフを言われたら、そりゃもうイチコロでしょう。
黒のニット帽を一瞬脱ぎ、全貌をあらわにしたときの彼女の言葉。
「あ! 被った感じより、とったほうが魅力的!」
いやいやいやいやぁ~。まだまだ、世の中捨てたもんじゃないな。
要するに、ナチュラルなあなたがいいよ。これで決まってしまったわけよ。
何でもい。彼女を知りたい。女性に年齢を訊ねるのは失礼といわれるけど、やっぱり訊いてみたいもの。
「いくつなの?」
かもし出される〝オトナのキャバ嬢〟的匂い。
「フフ、お蝶さんに訊いて」
あとからお蝶に訊ねてオヨヨ!
「3×歳で、18歳になる女のコのお母さんなの。アタシが彼女と同じ年齢(とし)になっても、ああはなれるか自信ないな」
お蝶をしてそこまで言わせる彼女って…。妻、母、三十路だろうとかまうもんか。ますますもう一度おしゃべりしてみたくなった。
おい、お蝶! カゲキなんか目じゃねぇぞ。どうやらムフフ…、怪人クンを揺るがす最強のライバルが現れてしまったようだな。復活の日、トライアングルトークでいくぞ!


※お蝶のおみやげ(写真)。


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