「アフター・ヤン」 コゴナダ監督 米 ○ ☆
アレクサンダー・ワインスタインのSF短編小説を映画化しました。
近未来、茶葉店を営むジェイク(コリン・ファレル)は妻と幼い娘とヤンと名付けられた家事ロボットと4人の生活を慎ましくも楽しく過ごしていました。ところが、ヤンが故障し兄として慕っていた娘が深く悲しむ姿に父親はなんとか修理ができないかと奔走します。修理の過程で中古で手に入れたヤンのメモリにはある女性の姿が度々残っていることに気づくのでした。
佐藤正午の小説「月の満ち欠け」を彷彿とさせる物語そのものの独創性に加え、メモリという記憶を映像化した画面の美しさが大変印象的です。(☆)白人の夫、黒人の妻、中国人の養子、そしてロボットと家族の構成がヴァラエティーに富んでいます。冒頭の4人組ダンスコンテストが楽しい。
SF映画を観ていてよく感じますが、科学技術は進歩しても森や植物への親近感や生活の一部、この作品ではお茶を丁寧に淹れるなどが変わらないつまり人間の本質は変わらないのだと実感します。
タバコは、なし。無煙です。