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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「シサム(正式にはㇺ)」 PG12 中尾浩之監督 ◯

2024-09-20 | 2024映画評


「シサム(正式にはㇺ)」 PG12 中尾浩之監督 ◯

 北海道の白糠地方を舞台に江戸前期の和人とアイヌの姿を描きました。
 松前藩藩士の高坂栄之助(三浦貴大)と弟の孝二郎(寛一郎)は交易のため蝦夷地へ着きます。しかし、兄は使用人の善助(和田正人)に殺され孝二郎は瀕死の重傷を負いアイヌのコタン(集落)に助けられます。
 東の方では和人とアイヌとの戦いが拡がり西の方まで幕府軍が攻めてくるのでした。コタンの人々に孝二郎は逃げるよう促しますが、「なぜただ生きているだけなのに逃げなければならないのか。」と長老は答えます。

 その後の人生を孝二郎は和人が北海道でどれほど阿漕で不埒なことをしているのか記録を残すことに費やします。冒頭で事実を基にしたフィクションです。と出るのでラストには孝二郎が残したとされる資料の紹介をしてほしかったです。
 また、アイヌ語を全く知らない観客もいるので、(隣の席の高齢の女性は終わったあとで同伴の人に「シサムってなんのこと?」と訪ねていました。)この映画を観るとアイヌ語が少しはわかるような字幕や吹き出しがあっても良かったのではないかと思います。ちょっともったいなかった。
 なにはともあれ、中島みゆきです。アイヌ模様のエンドロールも良かったけれど、「一期一会」が流れた途端心情として☆が2つくらい加わりました。魂の琴線を揺さぶりますよ。

 タバコは、セリフの中に交易品の一つとして「タバコ」が出ましたがそれだけなので◯です。アイヌの喫煙率は高かったので無煙でよかったです。