無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「瞼の転校生」

2024-07-03 | 2024映画評


「瞼の転校生」 藤田直哉監督 ◯ ☆

 大衆演劇の一座に所属する中学生とたった一ヶ月心を通わせたクラスメイトたちの姿を描きました。川口市の市制90周年記念の作品です。
 
 中学生の裕貴(松藤史恩)は旅回りの演劇一座に所属しているので、いつも劇団員とともに1ヶ月毎に各地を移動しています。学校に行っても友達を作る気も勉強する気もありません。しかし、たまたま空気を読めない担任に「帰り道だから」と稽古のため早退する裕貴に不登校の健(齋藤潤)の家へ届け物を頼まれます。それがきっかけとなり裕貴と健、それに健の元カノ(葉山さら)も加わりお互いにお互いから刺激され成長していくのでした。

 大衆演劇という題材が新鮮でした。冒頭の役者たちが全員で小屋に搬入する場面や化粧したり稽古をしたりする姿に引き込まれました。裕貴が自分の環境に誇りを持っていることも好感が持てました。女形も嫌味がなく演じていました。ちょっと奇妙なタイトルの意味がラストになって判明し納得、二人の演技にウルウルさせられました。
 全く期待せず見た映画が拾い物だと感動も倍増ですね。上映館のあまや座に感謝です。
 ところで、川口市といえば「キューポラのある街」の舞台でしたね。食事をしたお店にあの映画のポスターがあったら往年のサユリストが喜んだことでしょう。惜しかった、、、煙突は映っていましたが。

 タバコは、なし。無煙です。爽やかさ倍増!


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