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映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「千夜・一夜」

2022-11-12 | 2022映画評


「千夜・一夜」 久保田直監督 ✗✗

 監督が年間8万人に及ぶ失踪者について知ったことから着想を得たオリジナル作品です。
 佐渡の漁港近くに住む登美子(田中裕子)は30年前にいなくなった夫をずっと待っています。この地域では何人かが拉致された過去があり町役場の人などの手で特別失踪者としての登録などもしています。幼馴染の春男(ダンカン)はずっと登美子に気があり夫が見つかるまででいいから面倒を見させてくれと言いよっています。そんな登美子の前に2年前に夫が突然いなくなってしまった奈美(尾野真千子)が話を聞かせてほしいと訪れます。

 8万人の失踪者という数が具体的にどのような数なのか想像もできませんが「生死も不明でただ待つ」ということは疲れることだろうと想像はできます。ただ、映画にして何を訴えたかったのかよくわかりませんでした。田中裕子のラストでの体を張った海中演技もいまひとつ理解できずもったいない感じでした。ところで、田中裕子はいつも似たような役で笑顔をほとんど見せません。こちらももったいないですね。「いつか読書する日」のラストの笑顔またみたいものです。

 タバコは、登美子の海産物加工工場の同僚が休憩のたびに喫煙していてその隣に干物が並んでいて「あの干物はタバコ臭いだろうな。佐渡の干物は遠慮しよう。」と思ってしまいました。せっかく撮影に協力してくれた工場の印象が悪くなるような演出はまずいです。
 看護師の奈美が喫煙者で何回か喫煙しました。かつては喫煙率が高い職場でしたが今は喫煙する看護師なんて昭和レトロなのではないでしょうか。