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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「ベイビーブローカー」

2022-07-08 | 2022映画評


「ベイビーブローカー」 是枝裕和監督 韓国 ○

 「万引き家族」の是枝監督が韓国で制作し、ソン ガンホが第75回カンヌ国際映画祭で「主演男優賞」獲得した作品です。
 クリーニング店をほそぼそと営むサンヒョン(ソン ガンホ)は借金取りに追われています。赤ちゃんポストがある施設で働くドンス(カン ドンウォン)と組んで赤ちゃんを売るブローカーをしています。ドンスが宿直の大雨の夜一人の赤ちゃんがポストに入れられました。早速ふたりはその子を売りに出すことにしますが、翌日母親(イ ジウン)が施設を訪れ赤ちゃんがいないことに気づき二人の企みを知り買い手探しの旅に強引に同行するのでした。一方警察官(ペ ドゥナ、イ ジュヨン)が二人を現行犯逮捕するため追いかけるのですが・・・。

 オンボロ車で旅をするうちに赤ちゃんを中心になんとなく家族のようになりその上小さな男の子が加わり何故かチームのようになっていく気持ちの変化を名優たちが競演しています。立場は違いながらも彼等を追う刑事たちの思いも変わっていくのがこの作品の見所です。小さな表情や会話の変化を楽しむには三倍速では無理ですね。
 韓国と日本の映画人が協力して一つの作品を完成させる行為そのこと自体にも拍手です。
 それにしても男の子は1000万ウォン、女の子は800万ウォンが相場ってひどいですよね。

 タバコは、なし。無煙です。


「神は見返りを求める」

2022-07-08 | 2022映画評


「神は見返りを求める」 吉田恵輔監督 ☓

 合コンで出会った年上の男と自称ユーチューバーの若い女性との出会いと別れを壮絶に描きます。
 イベント会社に務める田母神(ムロツヨシ)は合コンで酔いつぶれていたゆり(岸井ゆきの)を介抱したことをきっかけに彼女の動画作りを手伝うようになります。目立った数字は得られないものの二人は作品作りにアイディアを出し合って楽しく過ごしていました。ところが、ある人物らの出現でゆりの作品は一気にヴァージョンアップし再生回数も日毎に増えるようになります。そして田母神は用無しになりゆりの態度に逆上した挙げ句リベンジ映像を繰り返し流すのでした。
 
ゆりの豹変ぶりとそれに負けない田母神の落ちてゆく姿が見ていて「痛い!」作品です。人間の脆さを見せつけられ救いがないのが「辛い!」
映画の世界もそうみたいですが、何をしても女は男に利用されているみたいでお金出してひどい世界を見せられるのってなんだか損した感じです。
そのせいか平日たった1回の上映なのに観客はたった3人。やっぱり「観客は救いを求める」ですよ。

タバコは、田母神の同僚役の若葉竜也が度々加熱式タバコを吸っていました。両方で悪口を言っている嫌な奴の役だったのであまり宣伝効果はなさそうですが。