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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

星の子

2020-10-29 | 2020映画評


「星の子」 大森立嗣監督 ○

 今村夏子原作の小説を久しぶりの実写映画出演となった芦田愛菜主演で描きました。
 中学3年生のちひろ(芦田愛菜)は新人の数学教師林(岡田将生)に一目惚れし、授業中いつも似顔絵を書いています。帰りが遅くなったときその林先生に自宅近くまで車で送ってもらいますが、公園である宗教の祈祷をする両親の姿を見られ、「気持ち悪!」と言われてしまいます。実はちひろが小さく生まれそのうえ病弱で湿疹がひどかったときに、父親の職場の人から「金星の水」を進められその水で湿疹が完治したため両親はすっかりその団体にのめり込んでいました。姉はそんな両親を見限って家を出てしまい、母親の兄夫婦もちひろを両親の手から離そうとします。ちひろはどうするのでしょうか・・・。

 芦田愛菜というブランド効果かどこにでもありそうな思春期の揺れる思いを芦田が演ずるだけでなにか特別な作品に思えてしまいます。ほぼ実年齢で秀作に参加できる彼女の次回作も楽しみです。
 岡田将生はハンサムだけど性格が薄っぺらな悪役をやらせると右に出るものがいないし、高良健吾は神がかりな役は大変お似合いです。共演者にも恵まれました。

 タバコは、なし。無煙です。

浅田家

2020-10-29 | 2020映画評


「浅田家」 中野量太監督 ✗✗ PP

 コスプレ家族写真で有名になった写真家浅田政志の写真にまつわるさまざまなエピソードを映画化しました。
 子どもの頃に父親からもらったカメラがきっかけとなり写真家となった政志(二宮和也)ですが青年期は大したこともせず久しぶりに実家に帰れば両親と兄(妻夫木聡)がなんだかんだ言いながらも暖かく迎えるのでした。母親はなりたかった看護師として活躍していましたが、主夫として家を守っている父親が本当は何になりたかったのかと尋ねると「消防士さん」という答えでした。そのひとことがきっかけで消防士のスタイルで家族写真を撮ります。その後さまざまなコスプレで家族写真を撮り、初恋の同級生の援助で個展を開きます。政志は家族写真を仕事にします。そして大震災が起き、消息を尋ねに出かけた被災地である青年(菅田将暉)と出会うのでした。

 愛される次男坊と彼に振り回されながらも思いを遂げさせようという家族の姿が楽しいです。ちょっと厳しい初恋の相手(黒木華)や言うべきことはしっかり伝える母親、兄の存在があってこそ政志の仕事がなりたっていたのでしょう。菅田将暉、渡辺真起子などがしっかり脇をかためていました。

 秀作ですが、冒頭の二宮と妻夫木の喫煙場面や背後に掛けられた「たばこ」の看板がくどいほど映りタバコ宣伝映画なのが大変残念です。母親が看護師なのに息子二人が喫煙者というのはいかがなものですかね。(✗✗)


みをつくし料理帖

2020-10-29 | 2020映画評


「みをつくし料理帖」 角川春樹監督 △

 髙田郁の人気時代小説を実写映画化しました。
 亨和2年(っていつ?)の大阪の洪水で親友の野江(奈緒)とも別れひとりになった澪(松本穂香)は江戸で成長し、そば処「つる家」の女料理人として悪戦苦闘していました。なぜなら澪は大阪の出身で江戸の庶民の好みがいまひとつわからなかったのです。それでも周囲の助言や資金援助により大阪と江戸の味を組み合わせた独自の味を完成させ評判になります。そんなある時吉原から又次(中村獅童)がやってきて「あさひ太夫」のために評判の料理を作って欲しいと頼まれます。
 澪と野江、野江と又次そして澪がほのかに思うお侍(窪塚洋介)、そしてつる家の繁盛を妬む登龍楼などの話が絡んでくるのでした。

 「この人見たことあるけど誰だっけ?」というベテランが次々登場します。そしてもちろんおいしそうなお料理も次々紹介されちょっとハラハラしながらも楽しい作品です。
 男に頼らず自分の道を極める女性たちがさっそうとしています。

 タバコは、冒頭蕎麦屋でキセルを吸っている人がいたようですが、目立たなかったので(△)です。