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先生と迷い猫

2015-10-23 | 2015以前の映画評


「先生と迷い猫」 深川栄洋監督 ☓☓ PPたばこ組合

 気難しい元校長が迷い猫との触れ合いを通して人間的に成長していく物語です。
 「校長センセ」(尾形イッセー)は退職後も偉そうで堅苦しく生きています。妻にもすでに先立たれていて当然孤独です。そんなセンセのところへ迷い猫がやってくるようになりました。猫を可愛がっていた妻を思い出すので猫を追い出しますが、何日かすると姿を見せなくなり今度はそれが気になります。するとその猫はよそでも可愛がられていたらしく「迷い猫」のチラシがはられていました。そこで校長センセは彼女たちとともに猫を探すのでした。
 半ノラの猫は、肯定される存在か否定される存在かはなかなか難しい生き物です。飼えないけれど猫は好きという人も多く、そういう人には精神的な癒しの対象でもあります。ですが困った存在でもあることも否めません。この作品にも施設の子どもが登場しますが彼には誰も関心を向けません。猫をかわいがる暇と経済的余裕があるなら人間の子どもをもっと可愛がることが先なのではないか、と個人的には常に考えている筆者にとってはこの作品のラストにはそういう製作者の思いも感じさせました。
 尾形イッセーは少しアクションがおおげさ、そうでなくても目立つからもっと抑えた演技をしたほうが映画では自然です。
 タバコは、駄菓子屋兼何でも屋の店主ピエール瀧が喫煙(☓)。尾形も辛い時に隠していたタバコを吸いました(☓)。何でも屋の壁に「たばこ組合」の看板がきちんと映っていました。