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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

イニシエーション・ラブ

2015-05-28 | 2015以前の映画評


「イニシエーション・ラブ」 堤幸彦監督 ☓☓☓☓☓

 130万人が騙されたというミステリー風ラブストーリーが原作です。
 合コンに人数合わせで参加した大学生の鈴木はそこで歯科助手のマユ(前田敦子)と出会い一目惚れしてしまいます。以外にもマユも鈴木を慕ってくれマユの助言で鈴木はファッションにも気を配り、ぽっちゃり系だった体格もスッキリボディに変わり、ふたりはますます仲良くなるのでした・・・。とここまでがサイドAで、スタイリッシュに変わった鈴木は就職し、静岡から東京へ転勤となり、東京では新しい出会いもありマユと過ごす時間もだんだん短くなりその上決定的に関係を壊す事件も起きてしまうのでした・・・。サイドBと2つの話が重なりあう時、衝撃のカラクリがと期待させておきながら、ちょっと期待はずれでした。
 内容を秘密にしてくださいというお願いがあるので詳細には触れませんが、はっきり言って何に騙されたかといえば「予告編に騙された」だけです。チラシには「あなたは必ず2回観る」とありますがあの内容で2回見る人は殆どいないでしょう。そういう意味ではすっかり騙されたかな。
 80年台の音楽やファッションが懐かしく、地味な「たっくん」が好演していました。
 タバコも、80年台を忠実に(忠実すぎる)再現し、合コンの場でみんな喫煙(☓☓☓)し、なんとマユ役の前田敦子も2回ほど喫煙(☓)していました。当時から女性用の細みのタバコがあったようです。(セリフの中で)また、シェーキーズピザ屋の場面では入口のドアに禁煙マークがあるにもかかわらず中で二人が喫煙(☓)しているという21世紀と80年台がミックスしてしまったイージーミスもありました。というか時代は着実に禁煙の道を進んでいるということをさりげなく表現しているのでしょうか。


駆込み女と駆出し男

2015-05-28 | 2015以前の映画評


「駆込み女と駆出し男」 原田眞人監督 △!

 江戸時代、離婚を望む女達が駆込む寺鎌倉の東慶寺を舞台に、女達と駆出しの医者でもあり戯作者でもあった男の物語です。原作は井上ひさし。
 質素倹約令が庶民の暮らしに暗い影を落とし、戯作家たちにもその影響が出始めていた頃中村信次郎(大泉洋)は離婚の調停をする御用宿に居候することになりました。そこで出会った駆込み女にはそれぞれの事情があり、特に製鉄業の有能な職人だったじょご(戸田恵梨香)は精錬するための熱で顔に火傷を負っていました。実はそのキズを夫が嫌い、じょごをないがしろにしていたのが離婚の原因だったのです。中村が治療をしたことで顔の傷と心の傷が癒やされるのでした。一方、じょごと共に駆け込んだお吟(満島ひかり)は全く異なる事情で駆け込んでいました。調停宿の主源兵衛(樹木希林)は中村らとともに彼女たちの人生のやり直しを手伝うのでした。
 井上ひさしの原作らしく娯楽映画ながらも社会風刺もさらりと描かれています。チャンバラのない時代劇もなかなかいいですね。
 タバコは、貸本屋の女将がキセルで喫煙、(△)宿の主源兵衛は禁煙中ですがついキセルを手にしてしまい医者の中村に「やめたんじゃなかったんですか。」と言われ「やめられないんだよね。中毒なのかね。」(キセルをいじるのみで喫煙はしません。)と依存症の恐ろしさを表現したセリフもありました。(!)