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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

悪童日記

2014-11-14 | 2015以前の映画評


「悪童日記」PG12 ヤーノシュ サース監督 独ハンガリー × ⭐️

 ハンガリー出身の亡命作家アゴタ クリストフ原作。1944年戦争末期、双子の「僕ら」は母親の実家に疎開します。「魔女」と呼ばれる田舎の祖母は、二人に「タダ飯は食わせない。」と薪割りや水汲みなどの過酷な労働をさせるのでした。二人は生きるため労働し、聖書と辞書だけで学び、虐待に負けないための「練習」をし、一冊のノートに「真実のみ」を記録するのでした。
 近くの国境の先にある収容所や将校、脱走兵、ユダヤ人商人などとの出会いと別れという実体験のみを教材に彼らなりの倫理観を育んでいく姿が陰影ある映像の中に描かれ圧倒されます。原作と監督、そして双子を演じたジョーマント兄弟との奇跡的な出会いに感謝したくなる作品です。(⭐️)
 タバコは、冒頭で母親が喫煙し(×)ラスト近くでは父親が喫煙(×)します。


圧殺の海 沖縄・辺野古

2014-11-14 | 2015以前の映画評


「圧殺の海 沖縄・辺野古」 藤本幸久、影山あさ子監督 ◯ ⭐️

 2013年12月、仲井真沖縄県知事が辺野古の新基地建設着工を承認しました。2014年7月1日、ついにボーリング調査が始められたのです。反対する市民運動に対しての沖縄防衛局による犯罪的な弾圧行為や辺野古の海での海上保安庁職員による暴力的な対応を命がけで撮影した映像がまとめられています。この映像を見る限り「海猿」シリーズで英雄扱いされた海上保安庁も結局は国民を敵にする存在なのだということが残念ながら見せつけられてしまいました。彼らも家に帰れば普通の良識ある人なのでしょうが「命令一下」殺人者にもなりうる弱い存在なのです。弱い人間たちは命令されれば戦争への道をまっしぐらに進んでしまうということなのでしょうか。
 沖縄の桜坂劇場は満席で、途中に掛け声や拍手もあり、終わった時も大きな拍手で会場が包まれました。知事選真っ盛りの中での沖縄の意思を感じました。日本中で満席にしたい作品です。(⭐️)
 タバコは、なし。無煙です。藤本、影山監督は2013年の無煙映画賞特別賞受賞監督です。