
「悪童日記」PG12 ヤーノシュ サース監督 独ハンガリー × ⭐️
ハンガリー出身の亡命作家アゴタ クリストフ原作。1944年戦争末期、双子の「僕ら」は母親の実家に疎開します。「魔女」と呼ばれる田舎の祖母は、二人に「タダ飯は食わせない。」と薪割りや水汲みなどの過酷な労働をさせるのでした。二人は生きるため労働し、聖書と辞書だけで学び、虐待に負けないための「練習」をし、一冊のノートに「真実のみ」を記録するのでした。
近くの国境の先にある収容所や将校、脱走兵、ユダヤ人商人などとの出会いと別れという実体験のみを教材に彼らなりの倫理観を育んでいく姿が陰影ある映像の中に描かれ圧倒されます。原作と監督、そして双子を演じたジョーマント兄弟との奇跡的な出会いに感謝したくなる作品です。(⭐️)
タバコは、冒頭で母親が喫煙し(×)ラスト近くでは父親が喫煙(×)します。