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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

美しい星

2017-06-08 | 2017日本語映画評


「美しい星」 吉田大八監督 ◯

 三島由紀夫の異色のSF小説が原作です。時代を現代にし大胆な脚色で映画化しました。
 当たらないので人気のある気象予報士大杉重一郎(リリー・フランキー)はあるとき自分が地球を救うためにやってきた火星人であることを知ります。一方、同じ時期に息子の一雄(亀梨和也)は政治家の秘書(佐々木蔵之介)と出会い、自分が水星人であることがわかります。大学生の娘暁子(橋本愛)は、金星人のシンガーと出会い自分は金星人であることを知るのでした。
 荒唐無稽な話ではありますが、エイリアンが出てくるわけでもなく、変身をすることもないまっとうな家族ドラマです。社会の中にはこういう宇宙人のように怪しい輩は時々現れますね。広い意味では地球人も宇宙人なわけですから、温暖化には宇宙的に見ても対策をしなければいけないでしょう。
 タバコは、なし。無煙です。


家族はつらいよ2

2017-06-01 | 2017日本語映画評


「家族はつらいよ2」 山田洋次監督 ☓☓

 山田監督得意の人情コメディです。前作「家族はつらいよ」と家族のメンバーはそのまま変えずに今日的な問題を絡めた作品にしました。
 主人公の平田周造(橋爪功)の愛車には最近傷が増え、家族は「そろそろ運転免許証の返上をさせないと・・・。」とあれこれ説得します。しかし、車がないとどこへも出かけられず「死ね!ということだ。」と周造は反発します。そんな折、居酒屋のかよ(風吹ジュン)を載せてドライブ中工事現場の誘導係をしている高校時代の同級生丸田(小林稔侍)と出会います。再会を喜んで小さな同窓会をし、ベロベロに酔った周造は丸田を自宅に泊めます。そして次の日、免許証問題で家族会議のために集まった平田家のメンバーにそれどころではない大事件が起きてしまうのでした。
 高齢者の交通事故と孤独死、その上家庭介護の現実など他人事とは思えない年代層の観客の共感を得る内容です。相変わらず「おなじみのギャグ」で笑わせてくれるだけでなく、社会問題への憤りなども納得で考えさせられます。
 しかし、小さなことですが、映画ではやってほしくないことも幾つかありました。たとえば「ギンナン」を一度に大量に食べることです。中毒を起こす危険があります。また、丸田が仕事着に消臭スプレーを吹きかける場面がありましたが、消臭・防臭スプレーなどは化学物質を拡散させ健康被害が大きな問題となっています。それについては「香害」(岡田幹事著)で大きく取り上げられています。
 そして最後に毎度のことですが、タバコです。今回は実際に口にしたのは居酒屋で1回でしたが、1941年生まれの橋爪にとっては命がけの一服になるのではないでしょうか。山田監督は「受動喫煙対策」を骨抜きにしようとしている某政党のタバコ族議員と同じですね。他の社会問題では弱い物の立場を考えられるのになぜタバコだけは世界標準を理解できないのか、不思議でなりません。2020年東京は居酒屋も含めて飲食店は全面禁煙でないと世界に笑われます。
 5月30日の東京新聞の泉谷しげるさんのコラムをぜひ読んで勉強していただきたいものです。
 

カピウとアパッポ〜アイヌの姉妹の物語〜

2017-05-21 | 2017日本語映画評


「カピウとアパッポ〜アイヌの姉妹の物語〜」 佐藤隆之監督 ☓☓☓☓☓・・・

 北海道阿寒湖のアイヌコタンで生まれた姉妹が、大人になって久しぶりに共演するライブまでのドキュメンタリー映画です。
 姉は東京の高尾で、妹は阿寒湖アイヌコタンでそれぞれ別の形でアイヌの唄や伝承音楽を仕事にしていました。原発事故で一時北海道に子ども3人と避難した姉を迎え、周囲の要望もあって、姉妹でのライブが計画されます。しかし、それぞれ生きてきた道が違うし、アイヌの音楽に対する思いも微妙に異なるのでさまざまな葛藤が生まれるのでした。
 絶滅が危惧されるアイヌ語を唄として伝承することは大切なことで、姉妹それぞれの方法はどちらもいいのではないかと思います。ただ、ライブの場面以外はホームビデオを見せられているような退屈さが全編に感じられました。
 タバコは、喫煙しない登場人物がほとんどいないというモクモク状態、常に誰かが喫煙している作品でした。特にプロデューサーとして紹介されている男性は常に喫煙していました。唄を仕事にしている姉妹も喫煙者で小さい子どもがいるのに平気で喫煙していました。アメリカがかつてアルコールとタバコで先住民族を駆逐した実例がありますが、アイヌ民族も和人のタバコで自ら将来を傷つけているのが哀しいです。
 放射能を避けて避難している車の中で、喫煙する場面には、「放射能も怖いけど車内の喫煙はガス室と同じくらい有毒です。」と教えてあげたい。


標的の島 風(かじ)かたか

2017-05-20 | 2017日本語映画評


「標的の島 風(かじ)かたか」 三上智恵監督 ◯

 沖縄の反基地闘争を常に身体を張って取材している監督の最新作です。
 タイトルの「風かたか」とは、2016年夏に起きた米軍属女性暴行殺人事件の追悼集会で、稲嶺名護市長が「私たちは命を救う風かたかになれなかった。」と嘆きました。風かたかとは「風よけ」「防波堤」のことです。
 8割の県民が反対する中、辺野古の新基地建設は住民の命がけの抵抗を全国から動員された機動隊によって排除しながら進められています。高江ではヘリパッド建設が進み、宮古島、石垣島などではミサイル基地と自衛隊配備が着々と進んでいる厳しい現実を描きます。一方、民俗学者でもある監督らしいさまざまな伝統文化も披露されています。
 冒頭の集会で古謝美佐子が切々と歌う「童神」が泣かせます。
 毎年沖縄の座り込みに参加していますが、平和センターの山城博治さんが重篤な病を押して運動を続けていることは知りませんでした。そういう人を何ヶ月も勾留している司法に三権分立はないですね。
 タバコは、なし。無煙です。


美女と野獣

2017-05-19 | 2017日本語映画評


「美女と野獣」 ビル コンドン監督 米 ◯

 ディズニーの名作アニメを実写映画化しました。
 ベル(エマ ワトソン)は父親と二人暮らし。本を読むのが好きなので村人からは「ちょっと変わった子」と見られています。そんなベルが父親の罪の償いに野獣が住む館で人質として暮らすことになります。その野獣とは、ある理由で魔女に姿を変えられてしまった王子なのでした。召使いたちもさまざまな道具に変えられていました。呪いを解くにはある時までに野獣を心から愛する女性が現れなければならなかったのです。果たして呪いは解けるのでしょうか。
 野獣とつながりが持てるきっかけが「本」というのは大変現代的な解釈です。知的な興味がふたりを近しい関係にするすばらしい展開です。歌もダンスも大人の鑑賞にたえる秀作です。個人的には魔法が溶ける前の方が王子様は魅力的でした。
 タバコはなし。無煙です。


3月のライオン 後編

2017-05-14 | 2017日本語映画評


「3月のライオン 後編」 大友啓史監督 ☓☓☓

 No.19の後編です。
 「将棋の話」というよりは「いじめ」の問題を絡ませた「家族」がテーマになりました。後編のみ登場の伊勢谷友介がだらしのない父親を好演しました。喫煙しなかったのは評価できます。一応どの家族も危なげなく収まって、ラストも意外で面白いです。
 タイトルの「3月のライオン」はイギリスの気象に関することわざ「3月はライオンのようにやってきて子羊のようにさる」からの引用。
 タバコは、前編同様将棋界の喫煙対策は未だ昭和です。宗谷名人(加瀬亮)が聴力に問題を生じているのは受動喫煙が原因なのではないでしょうか。


追憶

2017-05-13 | 2017日本語映画評


「追憶」 降旗康男監督 ☓☓

 降旗監督と名カメラマン(と言われている)木村大作が9年ぶりに組んだ作品という宣伝文句です。
 子供時代に親に捨てられた3人の子どもたちがある事件をきっかけにバラバラになり、大人になって再会した時は、殺人事件の被害者、刑事、容疑者のひとり、となっていたというオリジナルストーリーです。富山県の海辺で東京のガラス屋の店主(柄本祐)が刺殺されて発見されます。刑事の篤(岡田准一)が担当の一人になります。実は前日にひょんなところで二人は出会っていたのです。「富山の知り合いに金策に行った」と家族は証言し、「知り合い」が誰なのかが捜査の焦点となるのでした。篤は子供の頃の秘密を分け合った啓太(小栗旬)を問い詰めるのですが・・・。
 冒頭から「木村らしい」映像とちょっと大げさな千住明の音楽で期待度をあげますが、終わってみれば「これでいいの?」という消化不良の思いが残ります。安藤サクラが3人の「聖母」的存在だったにしても、20年経ってほとんど老けていないのは不自然です。また、「過去の事件の精算」はあれでいいのでしょうか。
 シニア層には懐かしい映像で受けるかもしれませんが、他の世代には無理かな。
 タバコは、小栗旬が度々喫煙(☓)、また刑事が署内で喫煙しているのは今の時代ありえません。作品全体が復古調なのは許せますが、喫煙の規制まで昭和なのは理解できません。(☓)


帝一の國

2017-05-12 | 2017日本語映画評


「帝一の國」 永井聡監督 ☓☓

 古屋兎丸原作の学園コメディコミックを実写映画化しました。
 将来を有望されるエリートが集まる海帝高校にトップの成績で進学した帝一(菅田将暉)は後の総理大臣がほぼ約束されていると言われている生徒会長になるべくさまざまな奇策を考えます。一方、父親の代からのライバル菊馬(野村周平)ややはり父親同士の確執があるローランド(間宮祥太朗)がたちはだかるのでした。「自分の国を作るために総理大臣になりたい。」という帝一の夢はかなうのでしょうか。
 軍隊っぽい学校ですが、金髪ロン毛ありで、女子っぽい男子もいじめられない、妙に自由なところもあるのが今風です。その上たったひとり登場する本物の女子(永野芽郁)が結構タフで魅力的です。
 これからの活躍が期待される男優オンパレード(逆秋本鉄次ふうに表現すると「青年たちのおしりが可愛い」)を見るのも楽しみの一つです。コメディ位ですが結構グサッとくる社会批判が分かる人にはわかるように仕組まれていて大人も楽しめます。「操り人形」にはなりたくないですね。帝一の本当の夢がちょっと哀しい。
 タバコは、父親が度々子供の前や食事中葉巻をくゆらせていました。今時葉巻なんて吸っている時代遅れだからライバルに負けたのではないでしょうか。


ひるね姫 知らないワタシの物語

2017-04-24 | 2017日本語映画評


「ひるね姫 知らないワタシの物語」 神山健治監督 ◯

 監督自身によるオリジナルストーリーの長編アニメ映画作品です。
 居眠りばかりしている父子家庭の高校生のココネ(声 高畑充希)は、夢の中で機械優先の独裁国家の姫として禁じられた魔法を使って社会を揺るがす鬼と闘っていました。一方、現実の世界では時は2020年東京五輪が間近に迫っている頃、場所は岡山県の小さな町です。ある時突然自動車整備をしている父(声 江口洋介)が逮捕され東京に連れて行かれます。その理由には自動運転の技術コードが隠されたタブレットの存在が関わっているようなのでした。夢の世界でヒントを得ながら夏休みで帰省している大学生モリオ(声 満島真之介)とともに父親の救出に向かいます。そこでは死んだ母親の秘密が明らかになるのでした。
 内容的には、大人も楽しめるアニメ作品ですが、タイトルのイメージで損をしているのではないでしょうか。面白い作品なのに、入りがいまひとつなのがちょっと残念です。
 タバコは、なし。無煙です。
 

PとJK

2017-04-21 | 2017日本語映画評


「PとJK」 廣木隆一監督 ◯

 コミックが原作です。16歳の高校生なのに人数合わせのため22歳と偽って合コンに参加したことがきっかけで警官の恋人ができたのですが・・・。
 カコ(土屋太鳳)は年齢を偽って知り合った10歳も年上の警官の功太(亀梨和也)とお互いに惹かれ合います。警官という立場上女子高生と交際するわけにはいかず正式に結婚することにします。カコの両親、特に父親(村上淳)との話し合いや功太の過去を巡ってふたりには乗り越えなければならない問題が持ち上がります。その上、家庭に問題がある同級生の大神(高杉真宙)の存在がカコと功太のふたりに関わってくるのでした。
 カコ役の土屋太鳳がかわいい。今までの作品の中ではあまりパッとしなかったけれどこの作品では彼女の魅力が十分発揮できています。また、クラスメートの大神を「大神さん」とさん付けで呼ぶのも相手を尊重している感じが出ていていいです。最近はやたら呼び捨てにすることが「仲間意識」と誤解されている面もありますが、丁寧なことばは気持ちがいいですね。
 内容とは直接関係ありませんが、カコが自転車で坂道を下り左右の確認をきちんとしないで交差点に飛び出していく場面が何度かありましたが、車が来ることも想定した乗り方をしてほしいです。
 交番の警官たちが高圧的でないのは良かったです。セクハラをきちんとセクハラと言えるところも良かったです。
 タバコは、なし。無煙です。警察物で無煙だなんてすばらしいです。