カエルが楽しく笑う庭

両生類を主体として彼等を取り巻く都会の自然環境と、投稿者のつれづれなる思い

<big>自然石の耳</big>

2014-05-05 09:35:10 | 自然現象


☆自然石には耳がある




昨日は私にとって、哀しい「みどりの日」でした。

お世話になった大工の棟梁さん(Dさん。享年八十三歳でした)の御弔いの日だったのです。

実は先月末、近くの病院内で偶然に御姿を拝見したのです。御顔全体が異様に浮腫んでいてらして、可笑しいなと感じました。

生粋の大工さんでしたから、高所での御仕事が多いです。

昨日、耳にしたのは高い所から落ちて頭を強く打たれた、とのことでした。

考えましたら御会いした時は、病院に診察に見えたのでした。

いつものように笑顔の絶えない柔和な表情でしたので、さほど心配をしませんでした。

ところが一昨日の町会の至急回覧板で、亡くなられたことを知り愕然としました。

故人の御意志で御宅での告別式が行われました。

五月晴れの爽やかな日でした。私は朝一番に駆けつけて焼香させて頂きました。

御宅の御門入り口から祭壇までの空間は緑の木々と花々で覆われています。

若い僧侶の心の籠った読経と、御香の芳香と、爽やかな空気に包まれた一隅に居て私は果てしない追憶に浸りました。

四十数年前の私の父親の我が家での弔いが想い起こされて感慨無量でした。

遺された奥方と二人の娘さんと二十代近い御二人の御孫さん達の心中がヒシヒシと伝わってきました。

ご遺体を乗せた黒塗りの車が御門を去る時、

「ああ~、棟梁の肉体は二度と御宅に戻られないのだ」、という現実を嫌が上にも知らされて頭を垂れ続けました。


*        *        *     *       *


お一人で地方から上京され、裸一貫で建設業に従事された棟梁の人生は、波乱に満ちたものでした。

その一端を伺った私に、忘れられない印象的な話があります。

幼くして(十代初めのことでしょう)石屋さんに奉公された時代のことです。

約七十年前、昭和一桁の時代ですから便利な運搬道具(台車とか)は皆無の時代です。

様々な自然石を移動する作業を親方から命じられた時のことです。

重い石を移動させる難儀にぶつかった時、親方は不意に少年の片耳を強く掴んで引っ張りました。

とうぜん引っ張られた方向に彼の体全体が動かざるを得ませんでした。

透かさず親方は「石にも耳がある。石の耳を探せ」と宣託したそうです。

資材置き場がある棟梁の別宅の入り口脇に、趣のある巨石が置かれていますが娘さん二人とで移動させた巨石とか。

巨石の耳を探し当てられたからなのでしょう。

石の耳の話は、私にとりまして前代未聞の摩訶不思議な話です。石を長く観察していると、見えない筈の石の耳が見えて来るのかも知れません。

「人生に於いても其のように在りたいものだ」、と私は大きな感銘を受けたのを昨日のことのように想い出しています。
















<big>都心に棲む(半)野生生物</big>

2014-04-29 15:41:05 | 野性生物
☆彼等は逞しく生きています


Dsc_3650Dsc_3653_2Dsc_3667_2日が暮れると往来に面した植込みの隠れ処を抜け出す、去年生まれの♀子ガエルです。♀の特徴である細かなイボが背中にビッシリ。

ヒキガエルは以外に水を好みます。

私が水を張った小さなガラス容器に毎晩、長いこと浸かります。

子守地蔵尊の台座と御堂の隙間は、日本ヤモリ君の縄張りです。

逆さになって餌を漁っています。手足の強力な吸盤が白いことを発見しました。

今日の午前中、裏庭のカエル道に放置された汚れて濡れた深皿の中に座っていた♂の成蛙です。

横顔の鼻先がトンガリ気味で、背中のイボイボは大きくて数が少ないのは♂の特徴です。

繁殖期を過ぎましたが、体色は黄色味がかっています。

植込みに居る♀は、小型ながら体色は♀の特徴である赤味を呈しています。




<big>子守地蔵尊とヤモリの子ども</big>

2014-04-19 21:37:53 | インポート
☆ヤモリの子供の体は柔らかくて、人間の肌色をしています




昨日も今日も季節にそぐわない寒さ。

外の御地蔵様は薄い毛織りセーター、の上に厚手毛織りセーターを羽織り、その上に厚手の棉トレーナー。そして頭に綿帽子を冠って居られます。

昨夜の寒さを知って、更に防寒用の小振りのマフラーを御地蔵様の首に巻こうとしました。

御地蔵様の服を脱がせ始めましたら、私の左手の親指の内側に何かが引っ付いたのです。

ナメクジのようでしたので思わず手を振りますと何と! 私の手から離れた物は、手も足も頭もある小型生物物体でした。

手を振ったことを後悔しましたが、後の祭り。植込みの草の上でしたので、急いで懐中電灯を照らして探しても見付かりませんでした。

私の指に掴まったのはヤモリの幼体と気が付くまで、大して時間が掛かりませんでした。

その時の子どものヤモリさん御免なさい。思慮浅い私が邪見にして悪かったわ。


*     *     *


故あって亡き父が仏師に依頼して建てた子守地蔵尊を、母亡きあと17年間に亘って私が御世話しています。

石の衣を纏っておいでですが、気候に合わせて綿や毛や絹の赤衣を着て頂いています。

こんな事は行き過ぎた行為かなと内心不安でしたが、暖かい衣服はヤモリの子供の隠れ場所にもなっていたのです。

家を守ってくれるヤモリさんを、御地蔵様が守っていて下さる事が判明しました。

御地蔵様の慈悲は、人間が与り知らないところで小動物にまで及んでいたとは。

またまた小動物や昆虫を大好きな私が御地蔵様の御世話番になっているなんて、仏様は何て手回しがいいのでしょうか。

夕べ仏様から励ましを頂けたような気がして、私は更に御世話をし続ける意欲が増してきました。













<big>久し振りに東京駅へ行った</big>

2014-04-19 06:16:39 | 東京風物
☆どんどん変貌する東京駅界隈




昨日は八丁堀(江戸時代から戦後まで江戸/東京に存在した水路の名)に用事がありました。

帰宅時は、街の様子が掴めない地下鉄を中止。八丁堀から「江戸バス」に乗って東京駅の八重洲口へ向かいました。

江戸バスは、現金かsuicaで100円払って乗る小型busで乗り心地抜群です。

かっては皇居側の丸の内に位置する商事会社に勤めていたこともある私からみますと、現在の八重洲口側は発展途上国のよう。

東京駅構内女子用洗面所の清潔なこと。

洗面所内に傘の忘れ物が2本もありました。物が豊かなせいなのでしょう。

階段を上って目的の山手線に乗りました。

驚いたことに車両はピカピカの新車両で、内空間が従来のものより遥かに広く見えます。

座席も改善されて座り心地よく、まるでgreen車両並の快適さ。

貼り巡らされた広告のポスターの説明文が全部英字で、一瞬のこと英語圏に居るような錯覚を覚えたほどです。

兎にも角にも、車両内の乗客達の身なりが好いのです。此処にも忘れ物の傘が放置されていました。

誰も彼もが履いている靴が清潔で立派なのです。ぼろぼろの服もカバンも靴も見受けられませんでした。

「ああ~、日本は裕福なのだ」と感じました。

若い世代は、ここでもsmart phoneに夢中でした。

6年後の五輪に備えて、政府が全てを改良美化している魂胆が見え見えです。

これでは「消費税値上げは致し方ない」、と収入が微々たる私でさへ大いに納得。

うわべ、見てくれ、が改善美化され便利になっていく東京!

東京の墨田区で生まれ、中野区で育って、豊島区に住む私は、まるでオノボリさんになったような気分でした。

竜宮城から帰った浦島太郎の気持ちが、よ~く分るような体験でした。













<big>お花見で見た奇術師?</big>

2014-04-12 16:24:05 | 
☆実は、この方は剣玉名人でした


Dsc_3478Dsc_3479Dsc_34812Dsc_3482剣玉が御上手でした。

礼節がある所作と態度で、この方に好感が持てました。

場慣れしていらっしゃるのかもしれませんが、あの所作は一日で身に付くものではありません。

サクラは優雅で品格があります。

サクラの花に負けない品性を持ち合わせた奇術師の名人技を見て、私は愉快な一日を過ごしました。



<big>サクラに川</big>

2014-04-09 20:18:51 | インポート
☆土手が美しければ

Dsc_3511_2Dsc_3516_2Dsc_3513_4土手とは言わないのかしら。護岸? 私にすれば、誤岸工事です。

真ん中の写真の中央にシラサギがいます。餌探しにオイソガシそうでした。

水に映えるサクラは美しいです。お互いに引き立て合いながら融合して、一幅の絵を醸し出します。











<big>様々な誇示</big>

2014-04-07 10:05:07 | 自然風景
☆美は数量では無いようです

Dsc_3488Dsc_3549_2Dsc_3562_2Dsc_3571_2Dsc_3583_3*           *
サクラの幹から生えて咲いている一輪に訊きたいわ。どうして此処に生えたの? ピンボケに写して御免なさい、可愛い子ちゃん。

「天女の舞い」と命名された椿の一輪です。本物の竹垣を背にして雅やかな八重咲きです。

青く苔むした水車は、久しく回されることが無かったからでしょうか。

池の色鯉たちが餌に群がっていました。それとも、水面に浮かんだ花びらを呑み込もうとしていたのかしら。

「腐っても鯛」と同じく、枯れても侘助ですね。私が好きな椿の一種です。




<big>ヒヨドリとサクラ</big>

2014-04-06 19:51:38 | 美しい自然
ヒヨドリは櫻の蜜が好き


Dsc_3523Dsc_3524_2Dsc_3525_2花の蜜に目がないヒヨドリはスズメやメジロより数が目立ちます。

体が大きいせいもあるのでしょう。

ヒヨドリは我が国固有の野鳥です。開花時期には葉がない櫻は野鳥にとって好都合!

満開時期には大忙しのヒヨドリ達です。

それにしましても、花に鳥は絵になりますねぇ。

昨日4月5日(日)は今年最後の花見日和で、私は東京の神田川沿いにある江戸川公園へ行きました。



<big>ヒキガエルの♂は♀待ち呆け</big>

2014-04-04 20:18:21 | アズマヒキガエル
☆弥生の終いの日も頑張っていました



Dsc_3409_matagaru_2Dsc_3414Dsc_3415いつもの彼です。睡蓮鉢のヘリに、へたり込んでいました。

♀を呼ぶ声が夜の9時を過ぎても盛んでした。

カラカラ、コロコロ、キイキイ、とも聞こえます。

半ば苛立っているように、♂たちは雨の中で鳴き叫んでいました。

第一睡蓮鉢の中でも鳴いていました。

一匹は地面の上でも鳴いていました。

♀は数匹居るのに、何故か知らんぷり。まさか、私がカクレ家から引っ張って来る訳にも行かず。

手をこまねいて思案するだけの弥生三月末の夜でした。



<big>東京都豊島区内のサクラ</big>

2014-03-31 09:18:14 | インポート
☆急に暖かくなりました

Dsc_3372_2Dsc_3368_2Dsc_3381雑司ヶ谷の威光山法明寺本殿の御門風景です。

時代劇に出て来るような建築様式が気に入っています。

境内の塀の上に野良猫一匹。日差しを遮り春風を受けるのに絶好な場所で寛いでいました。

猫ちゃんの写真を拡大しましたら、大きな目ヤニが目頭からトゲのように出ていました。

三枚目の写真は池袋西口公園のサクラです。

混み入ったビル街を背景にして、サクラの木は優しい風情を漂わせていました。





<big>花と蛙さん</big>

2014-03-29 21:55:52 | アズマヒキガエル
☆ 成ガエルと小ガエルの事情違い



Dsc_3347_3Dsc_3358_4Dsc_3355_19お向かいの家の椿です。

ミラーに家の御地蔵さんが写っています。

色は可成りキツイ赤です。どぎつい位の色ですが濃い緑の葉色に似合っています。

三寒四温を通り越して可成りの温度差に耐えている♂ガエル君が、藁に挟まれた場所で私にかしら? ウィンクしてくれました。

きっと彼は、♀から待ち忘けを喰ったのでしょう。「ああ~、待ちくたびれた!」と呟いているみたい。

家の中の金網の中に居るのは、去年の遅生まれの子ガエルさんたちです。

小鳥の雛用のカゴから這い出して、元気良く金網の中を点検しています。



<big>地に花、空に雲</big>

2014-03-22 19:21:57 | 美しい自然
☆春の庭にハナニラ、春の空にアカネ雲

Dsc_3343_4Dsc_3344往来に面した御子守地蔵尊まえに、ハナニラが一輪咲きました。

紫色のビオラも咲いています。

可憐な花々です。

空を見上げると、雲が光っていました。

確実に春の到来です。

でも、やがて花は枯れ雲は消え、

地球は年輪を重ね、動植物も人間も成長し老いて行きます。

願わくば、ただ輪廻して行くのみであることを。

秦の始皇帝が追い求めた不老不死は存在しません。

来る年ごとに花を愛で、流れる雲を楽しんで、歓喜の時を過ごしましょうよ。















<big>早春の兆し</big>

2014-03-21 19:15:18 | 自然風景
☆アバラヤの小庭に春が来た


Dsc_3322_2Dsc_3328_tamago_2_3Dsc_3336_4♪ 毎年、我が家の木瓜の木に紅い花が咲きます。

開花を待っている私を落胆させないかのように、必ず咲いてくれます。

年に一回、濃い紅色の花を見せてくれます。

誰に御礼を言ったらいいのでしょうか? 天に?自然界に?木に?地面に?植えた人に?

大した御礼もしないのに美しく咲いてくれるなんて、人間は大きな恵みを頂いているのですね。

雑草だって、可憐な花を見せてくれます。ですから、私は無闇矢鱈に草を毟ることはしません。

♪ 庭の睡蓮鉢にヒキガエルの♀が産卵した卵が成長しつつあります。

何日かしたらオタマジャクシに育ちます。今年も我が家の庭でオタマジャクシを観察できるなんて、私は何て幸運なのでしょうか。

いつ見ても愛らしいオタマジャクシ! 今から愉しみです。

♪ 此の卵を生んだかも知れない♀ガエルさんが、カエル道に重ね敷いたワラの下で春眠していました。

写真を撮るためにワラを一時退かしましたが、後でまた掛けてやりました。





<big>東京都内に残る古い建物</big>

2014-03-20 03:01:15 | 東京風物
☆それぞれ捨て難い、趣のある美しい日本建築です



Dsc_3293_5Dsc_3291_7Dsc_3279_11♪ 私が大好きな日本の古民家です。

戦火を免れたのでしょう。東京都北区高台の一等地に東(南?)を向いて建っていて今も現役のようです。

この家を手掛けた大工さん達の素晴らしい仕事振りと矜持が偲ばれます。

係わった仕事師と発注者にとって此の家の完成は、さぞかし誇らし気だったことでしょう。

私は専門家ではありませんが何時の日か、もっと近くで全てを拝見したい、と願っています。

♪ 「亀の湯」という名前も床しい銭湯です。大道りに面してシッカリと建っています。

間口が広くて堂々としています。人間に例えて言えば横綱級です。

一度見たら忘れられない風格があります。廃業前に一度は「亀の湯」さんで入浴しなくちゃ。

♪ 林立するビルに挟まれて残っている戦前の薬局です。明らかに廃業しています。

東京の東池袋、かっては根津山と呼ばれた広大な一角を向いて、古くなっても可愛らしい薬局屋さんに声を掛けたいわ。「頑張って!」(些か意味不明ですが)



♪♪♪ 総じて、昔の建造物には好ましい個性がありますねぇ。classic car のように。私は大好きです。





















<big>お昼寝中の♂ヒキガエル</big>

2014-03-19 05:37:35 | アズマヒキガエル
☆♀(めす)待ち?


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二つの睡蓮鉢に股がって目を閉じている成長した♂(おす)ガエル君です。

写真に収まったのは17日の16時過ぎですが、その大分前から此処に陣取っていました。

まどろんでいる様子が滑稽で可愛くて、「やっぱり、カエルさんはカワユ~イ!」と見惚れる私をウットリさせる姿です。

順当でない今年のカエル合戦陽気に合わせるのは大儀だったに違いありません。

嬉しいことに、「かえる笑む庭」と呼ぶ私庭に置いてある二つの睡蓮鉢にヒモ状の卵嚢がタップリ産み落とされています。

「大切に育てなきゃ!大事に見守ってやらなきゃ!」と毎年のことながら固く決心させられる私にとって、とても貴重な自然現象です。

庭木の枝から吊るされている温湿度計が10℃を超えました。

春はもうすぐ!