Sempre Attacco

JBCF JapanProTour 現:eNShare Racing Teamアテンダントのちゃりんこ日記

東京の物件検討

2010年06月23日 | Weblog
担当の関西以外の東京地区の検討物件。しかし、検討といってもほぼ実施設計に近い検討を行わなければならない。
壁柱でフラットスラブ。壁に回転バネ剛性を入れて10m以上のスパンで「コ」の字型配置の版厚検討。撓み値の当たりを付けて、版厚決定。一般階と屋上。
後は、面外応力を出して、Mx・Qx・My・Qyと断面算定。まず、夫々の面外応力を500角メッシュで状況を把握。強軸・弱軸でせん断NG部分の当たりを付ける。
スラブに壁柱が接している状況なので、壁と直交方向の部分で、Qx・Qyの負担部分が異なる。壁の両端際はQyNG・中央側はQxNGとなるのである。
この部分についてはパイプを抜いて補強する。
そして、次に、柱と梁部分。もちろん、柱は支点であり応力集中・スラブに直交する梁についても、その梁の応力が直交する梁を介してスラブ側に入ってくるので、ある程度の応力集中がある。
最後にコの字配置の入隅部。ここに、相当な応力・せん断集中が発生している。流石にMAXの応力を採用すると配筋量が膨大なものになるため、ひび割れ幅0.2mm以下の配筋で納まる応力をMAX応力として配筋決定。そして、それ以上のものについては補強筋で対応する。
配筋についても、ひび割れ幅0.2mm且つD19筋に納まる所でロジックを展開するのである。ここが結構微妙。根気の要る作業。
面倒くさければD19→D21と鉄筋径をあげれば簡単なのだが、継手が重ね→圧接になってしまう為好ましいことではない。
私は施工する側の問題点も考えながら大凡の断面算定を行う。ほぼ、80%の背筋が決定。
後は、RC基準の長期たわみ倍率算定法、k1+k2+k3を算出して、長期たわみの検討を行う。
大体の作業の流れで、モデル化・版厚の決定で午前中。面外応力を出して、断面算定までが、夕方。長期たわみ検討がそれからとなってしまい、今日も結局作業終了、営業への提出完了が22:30。朝8:00開始で、昼食も15分位の休憩で、22:30までぶっ通しなのである。
ベテラン先輩からはソフトに頼りすぎても駄目だ。単純梁の中央、両端固定梁の端部・中央の応力を参考にして、夫々のスラブの固定度の状況を把握して、固定度を過大評価せずに、危険側の応力算定にならないようにアドバイスを受ける。正しく、その通りの状況判断である。
今はガツガツと物件をこなして、自分のスキルを実践で高めるだけだ。しかし、流石に、3連荘は疲れるわ・・・。

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