かって、「単調なリズム」「没個性」などをテーマに描き続けた頃を想い起します。
有機的な形を極力排除して、直線やごくノーマルな曲線の一部だけを使った「退屈な」形だけで構成した画面が、自分の気付かない潜在的な想いを教えてくれる、と思ったのでした。
平行に、単調に並べた長方形を、止め処なく描き続けると、それでも表情だけでなく、静かで清楚な、しかも強固な姿勢が静かに醸し出された思い出があります。
当然絵は「説明」するものではありませんが、「感じること」が出来る主張が、「伝わらなければ」とも同時に想うのです。
この作品を「これで筆を止めよう」と思ったときに、同じような思いを強くしたのです。
30年ぐらい前の自作を思い浮かべました。
エスキースを2点。
20号もエスキースも今出来上がったばかりの作品です。