Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

「バラマキは何も産まない」というコンセンサス

2010-01-13 10:14:45 | 経済一般
月刊Voice2月号の「大討論会 デフレ地獄脱出への処方箋」が面白いので簡単に紹介。
まあこの手の座談会というのは取り合わせの妙を楽しませようと妙なのが混じるのだけど
今回も菊池英博という「消費税をゼロにして国債ばんばん刷って公共事業しろ」という
トンデモ(これでも一応学者らしいが…)が参加している。

財政政策自体は日本のような先進国においては効果が無いし、世界的に見てもいまどき
そんな論文はないとする飯田泰之氏に対し、菊池氏はこう食い下がる。
「経済というのは結果です、私はビジネスマン出身だからそう断言できる。結果が
よければいいのです。したがって、歴史に学ぶことが一番大切です」

こいつは歴史は見えても90年代は記憶に無いらしい。ぼけてるのかな。
この老人に対する飯田氏の返答は実に模範的なので、若手なら記憶しておいて損はない。

「私がというよりも、専門家のなかではかなり共有されている理解かと
思います。財政の主な役割は、公共財の供給や再分配ツールに転換させる
必要がある。現在の日本にひきつけるならば、貧困問題への対応や規制改革
にともなう激変緩和に使うべきもので、景気浮揚に割り当ててはいけないと
思います」


多少の違いはあれど、こういう方向性についてのコンセンサスはとっくに成立している
わけだ。
「内国債だから破綻しない」なんて珍論を言うのは脳が凝り固まった老人か、
“商売繁盛”的なお札をバカに売りつけたいブルーオーシャン戦略家だけなので、
若者は無視しておいて構わない。