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妄説 知りて知らずとするは上なり(老子)

2024-02-15 20:08:49 | 日記

妄説 知りて知らずとするは上なり(老子)

 トラックに自動運転を導入するためにトラック運転手の労働時間上限制度を作った。医療にAI導入するために、医師の働き方改革を断行した。両者のAI導入は、いずれうまく行くであろう。しかし教育にAIを導入するのは些か手間がかかる。教師も児童生徒も保護者も精神論をぶつからである。ヒトの心をAIに任すなんてとんでもない。そこで、教師に無駄でも何でもややこしい仕事をさせて疲労困憊させて、AI導入してくださいと教師側からにお願いさせる策に出てこれは成功した。次に保護者の側には、教師はまたは学習塾の講師はこんないけないことを一杯しているのですぞと非行の数々を宣伝する策に出てこれも成功した。AIならこんないけないことはしないであろうと保護者は安心である。

 しかし、AI導入に反対する別の勢力(教育委員会)があることをうっかり忘れていた。その仕事は時の政治勢力から独立したものでないといけないとの創設時GHQのお考えにより、知事市長の指揮命令を受けないように設計されている。予算は取ってこれるが、指揮命令を受けないのはかなりおいしい仕事である。AI導入されたら自分たちの仕事がなくなるから大反対である。

 そこで誰が考えたか、教育委員会を丸ごとと倒すのは無理としても牙を抜こうとした。どこでも昭和の古くからある組織は、本人も気づかないような腐敗に浸かっている。例えば人事を決定する会議の際の茶菓と会議のあとの酒食の費用を、あろうことかその人事を受ける集団から差し入れとして受け取っていたのである。判決を下すべき裁判官が被告からの差し入れのお菓子を食べながら判決文を書くようなものである。このことを広く満天下にバラしたのである。教育委員会は大慌てで謝罪会見を開いたのである。

 しかもそのあとの記者会見がいけない。しどろみどろなのに自分たちは間違っていないとの態度丸出しである。しかもこの期に及んでまだ偉そうである。このおいしい権限を失うのは勿体ないとのけち臭い思いに満ち満ちている。謝罪会見は大変難しい。これを指導するプロがいてその助力なしでは乗り切れない。役所の予算には、プロの指導助言を受ける項目がないのであろう。素人が普段の偉そうな顔をしてテレビの前に出てしどろみどろである。ここで勝負あった。牙は抜かれたのである。近く教育にめでたくAIは導入されるであろう。

 教育界には長く腐敗があることを知っていて知らない顔をしてきた人がいるのである。ここぞと言うときにその知見を出してきたのである。実に智慧のあるヒトである。どうも普段からここが腐敗してるぞあそこが腐敗してるぞと指摘することは、単に変わり者扱いされるだけでいいことは何もないようである。タイミングが大事のようである。

 

 しかしAI導入に関して児童生徒学生の意見は聞く必要はないのだろうか。

 



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