試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-817[ツヌ312F-1] 前期仕様 車体更新 (クハ103-828:朱色1号 回着,方転,改番,TR62非動力台車交換施工)

2019-06-09 21:46:47 | 国鉄/JR103系
秘蔵。

目下KATO製クハ103形塗装変更車を更新すべくクハ103-272高運転台ATC車(黄色5号)の確保に奔走中である。
塗装変更車にはクハ103-817,クハ103-824(ツヌ312F-1:Tc817),クハ103-817,クハ103-824(ツヌ312F-2:Tc817)も在籍する。
ただクハ103-828高運転台非ATC車(朱色1号)はクハ103-272(黄色5号)よりも導入が難しいと考えていた。


国鉄103系ツヌ312F 朱色1号編成 前期仕様(1981/9)。
ツヌ312F-1:Tc817-M754-M'2011-T497-M755-M'2012-T498-M756-M'2013-Tc824

初めてクハ103-828(朱色1号:ジャンク車両)を押さえられたのは2018年11月だった。
当時更なるクハ103-828(朱色1号)の引き当ては絶望的だと考えていた。
取り敢えずこのジャンク車両を確保したものの1両では編成単位での車体更新が行えず放置状態となる。
その後も事ある毎にクハ103-272(黄色5号)の陰に隠れながらクハ103-828(朱色1号)を当たり続けた。
しかし何れもクハ103-828(朱色1号)はおろかクハ103-272(黄色5号)にさえ巡り会えない空振りの連続だった。
そのためクハ103-828(ジャンク車両)は車体状態確認も成されず未開封のまま長い眠りに就いていた。


入工中のクハ103-828,クハ103-817 (ジャンク車両,ツヌ312F-1)。

入手が難しいと思われたクハ103-828(朱色1号)だったが突如中古製品での回着が決定する。
これによりツヌ312F-1若しくはツヌ312F-2のメーカー塗装車統一が可能になった。
ツヌ312Fはツヌ312F-1:朱色1号編成前期仕様,ツヌ312F-2:朱色1号編成後期仕様を組む12両体制を敷く。
両編成に於ける差別化は前面用[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーの寸法にあった。
現状はクハ103-817,クハ103-824(ツヌ312F-1)よりもクハ103-817,クハ103-824(ツヌ312F-2)が劣っていた。
しかし前面用小形[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーが貼付されたツヌ312F-1を更新対象に抜擢した。


中央線快速仕様化されていたクハ103-828。

遂にクハ103-828(ジャンク車両)の出番となったがまだ何も手を着けていない状態である。
クハ103-828は前オーナーさんにより準中央線快速仕様に仕立てられていた。
課題は[]ヘッドマークステッカー及びJRマークインレタの剥離へ集約された。
特にグリーンマックス製だと思われる[]ヘッドマークステッカーは剥離時に車体を傷める可能性が考えられた。
前面用小形[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーでは物理的に[]ヘッドマークステッカーの剥離痕を覆えない。
結果が吉凶どちらに出るか掴めず千葉方先頭車両のクハ103-817(ツヌ312F-1)を先発入場させた。


[]ヘッドマークステッカー,JRマークインレタ剥離痕の措置を終えた前面腰板。

先ず梱包用セロハンテープで前面用,側面用JRマークを取り除いた。
案の定除去跡には[JR]マークの形をした転写糊が丸ごと残ってしまった。
引き続き梱包用セロハンテープを当て少しずつ転写糊の除去を進めたところ綺麗な朱色1号が甦ってきた。
最後に磨きクロスでの仕上げを行いJRマークは跡形もなく消え去っている。
問題の[]ヘッドマークステッカーは先にアルミラベルだけが剥がれた。
ここで一般用セロハンテープと交代し四角形のステッカー糊を吸着させる。
時間こそ掛かったが大半の糊は除去され前面用小形[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー貼付への壁は無くなった。


再用した[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー(1-3位側)。

仮に前面腰板を激しく傷付けた場合には更新編成をツヌ312F-2へ変更する計画だった。
そのためクハ103-817(ツヌ312F-1)は分解が先送りされクハ103-828の結果を待っていた。
小傷程度なら作業を進められると考え慣例とは異なる千葉方先頭車両からの更新開始を選択している。
車体更新では部品類の流用が原則だがクハ103-817では[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーまでもが再用された。
既に2014年5月の初出場から約5年1箇月が経過していたが褪色や接着力低下は伺えなかった。
気になるステッカー周囲の剥がれも生じておらずクハ103-828に移植した。


現行LOT品へ交換を行ったTR62非動力台車 (元クハ103-461,クハ103-828)。

クハ103-828の各部品類は余り状態が宜しくなく前面窓セルを除き流用となった。
前面窓セルは縦桟,ワイパーが灰色再現の同一LOT品であり交換対象から外している。
屋根板はクハ103-817(ツヌ312F-1)の種車に起用したクハ103-828(黄色5号)が出自である。
経年が高く2エンド側の嵌合を解くまでに一工夫を要したが無事に移設を終えた。
竣工経緯によりTR62非動力台車もカプラーポケット付の旧LOT品が装着されていた。
そのため現行LOT品TR62非動力台車を履く元クハ103-461(廃車:元ラシ335F-2)と振り替えている。
同時に銀色車輪から黒染車輪への交換を果たし旧ライト基板が旧LOT品で残された。


[[クハ103-][8][1][7]]:2-4位側。

車両番号標記印刷消去はラプロス#4000の使用時間を短くする従来方式に戻した。
電略標記変更施工車にて朱色1号車両と黄色5号車両では塗装被膜強度の差が感じられた。
クハ103-828の経年が高かった事も関係し念のため安全策を採っている。
どうやらこの考えは当たった模様で2-4位側は僅かに成形色を覗かせる結果となった。
白文字標記インレタは使用機会が少なく古台紙で凌ぐしかない。
1-3位側は[クハ103-815]用組標記を活用する[クハ103-81]+[5]での組み合わせとした。
同様に2-4位側の転写を行ったが擦過痕隠蔽策が裏目に出て標記全体を車体裾寄へ偏位させてしまった。
貴重な更新機会であり[クハ103-]+[8]+[1]+[7]の並びへと再転写を行っている。




クハ103-817 [59C 御茶ノ水]:車体更新,TR62非動力台車交換施工。

組み立てられたクハ103-817は各LOTの部品が混在する独自仕様となった。
入場前からクハ103形用ダミーカプラーへ交換されておりクハ103-828(朱色1号)よりもクハ103-315(Tc315)に近い外観を持つ。
但しかつての組成変更によるAssyベンチレーター換装が雰囲気を異にしている。
Assyベンチレーターは大阪環状線仕様(Tc243)で採用された実績があり3LOTに跨がる形態と言える。
塗装変更車にしてはまともな仕上がりと思っていたクハ103-817(ツヌ312F-1)だがメーカー塗装車体には到底敵わない。
輝く前面窓下飾り帯と黒染車輪も加わり野暮ったさは一欠片も感じられなくなった。


クハ103-817 点灯試験[59C 御茶ノ水]:前照灯(前照灯照度向上対策施工)。


クハ103-817 点灯試験[59C 御茶ノ水]:尾灯。


クハ103-217 点灯比較[05C 千葉]:ツヌ324F-1(前照灯照度向上対策施工車)。

旧LOTライト基板が継続採用されたため前照灯照度向上対策施工を行った。
簡便な前照灯用電球前進式は先に入場したクハ103-773,クハ103-786(ラシ333F:Tc773)と同様である。
ライト基板のLOT差が気になったがクハ103-217(ツヌ324F-1:Tc217)に匹敵すると思える。
ツヌ324F-1(現行LOTライト基板装着編成)とほぼ同等の点灯照度に達し当面は旧LOTライト基板で乗り切れるだろう。
ただ俯瞰からの点灯具合がやや心許なく将来的な不安を抱える事実は隠せない。
予備品,保管品の現行LOTライト基板が無くここだけは残念な箇所になってしまった。




クハ103-817(ツヌ312F-2:クハ103-828 方転,改番,屋根板・側面窓セル・TR62非動力台車交換,[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー貼付施工)。
※車体更新。

クハ103-817(ツヌ312F-1)は前クハ103-828(黄色5号)以来の部品が数多く流用された。
メーカー塗装車体はもちろんだが黒染車輪への変更が新たな側面見附にさせていると思う。
廃車発生により黒染車輪化へ踏み切れる状況にあったがクハ103-828(ジャンク車両)の存在が抑止を掛けた。
絶望的に思えたクハ103-817,クハ103-824(ツヌ312F-1)の車体更新だが密かな期待を寄せていたらしい。
その一方で竣工したクハ103-817と入れ替えられた旧クハ103-817は保留車となった。
前途の通りクハ103-817(ツヌ312F-2)の塗装状態は芳しくない。
今後クハ103-828(朱色1号)を確保できる確率は低く場合によっては車体振替に起用するかもしれない。




クハ103-817+モハ103-754 (ツヌ312F-1:メーカー塗装車+メーカー塗装車)。

側面見附向上はメーカー塗装車体への更新が大きく寄与する箇所である。
油性ペイントマーカーによる戸袋窓・側扉窓灰Hゴム支持再現は廃された。
但しモハ103-754以下8両とはLOTが離れている都合で完全合致には至っていない。
朱色1号の色温度も若干異なるが輪郭がはっきりしたユニット窓等得たものも多い。
カプラーポケット付TR62非動力台車とKATOカプラーBタイプ付TR62非動力台車の混結も解消されている。
クハ103-828(ジャンク車両)は約7箇月もの温存期間を経たが状態の良さに助けられた更新だったと思える。
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