試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成200形モハ208[206F] 更新車 晩年仕様 運行番号表示器印刷消去試行:中間組込車化 (第二次4両編成対応入場)

2018-02-23 21:32:46 | 京成線
第二次。

TOMYTEC製京成200形206F更新車晩年仕様(206F)はモハ206+モハ207の2両編成で暫定出場させた。
印刷都合によりモハ206は4両編成組成時に中間組込車化が決定し動力ユニットを搭載させた。
その後モハ206(二代目)回着前にモハ206をモハ208へ改番する第一次4両編成対応化を施している。


京成200形206F 更新車 晩年仕様。
206F:[208]-[207]。
※助士側前面窓内運行番号表示器設置編成:暫定2両編成。

編成番号の基準車となるモハ206は消滅したが暫定出場であり[206F]の管理番号は変更していない。
第一次4両編成対応化後もモハ208は先頭に立つ。
そのため工程は改番のみで終了し車両番号以外はモハ206+モハ207時代と変わらなかった。
暫定2両編成の長期化も覚悟していたがようやくモハ206(二代目)の導入に目処が立った。
これで206Fは3Mの3両編成に変わる。
暫定編成ながらモハ208は先頭に立つ機会を失うため第二次4両編成対応化に取り掛かった。


モハ208更新車晩年仕様(206F)。

206Fの第二次4両編成対応化はモハ208の前面助士側窓上部に印刷された運行番号表示器の消去である。
青電形式で中間封じ込めとなった車両は原則的に運転台機能が停止され関連機器が撤去された。
実車の運用実体は確認出来なかったがMTMM(⇦⇨⇦⇨)の組成から3両編成での荷電代走は担わなかったと予想した。
モハ208は中間組込車らしさを強める狙いもあり運行番号表示器撤去車へ改装する。


入工中のモハ208。

これまでTOMYTEC製200形の分解は屋根板止まりだった。
側面窓セルの撤去は初挑戦となったが嵌合が思いの外強固で予想外な苦戦を強いられている。
TOMYTEC製京成3500形3592F現行色,3556F朱帯色でも側面窓セルの撤去に難儀した。
200形は何処から手を着けるべきか迷う構造で更に戸惑っている。
様々な方向から側面窓セルを引き出そうと挑む間に主な支持点は前面窓セルにあると突き止めた。
前面窓セルと側面窓セルの噛み合わせはかなり強力だった。
ピンセットでは限界を感じニードルに持ち替えている。


ニードルを用いて前面窓セルから外した側面窓セル。

側面窓セルの乗務員室窓部と前面窓セルの間へ少しずつニードルを挿し込こんでいく。
ニードルの径が徐々に太くなるため側面窓セルへの負荷は最低限に抑えられると考えていた。
ところがある程度の深度に達しても側面窓セルは撓むだけだった。
しかも一定地点からニードルが進まなくなった。
もう強目にニードルを押し込むしか術が無い。
破損に至らない事を願い止まったニードルを押した。
すると弾かれるように側面窓セルが外れてくれた。
欠損も無く海側はどうにかなった。
同じ作業をもう一度山側で行わなければならない。
海側と対称位置にニードルを挿す。
先に海側の側面窓セルが外れていたせいか山側は早い時期に嵌合部を乗り越えている。


第二関門となった妻面窓セルの成形。

まだ両側とも前面窓セルとの嵌合を解いただけで側面窓セルは撤去出来ていない。
後は引き抜くだけで良いと思えたが勝手が異なった。
妻面窓セルには側面窓セルの挿入方向を示すような斜めの成形がなされている。
但し単に方向を示しているだけらしく容易に側面窓セルを解放してくれない。
車体の側面窓セル嵌合溝との位置関係が良く判らずここでも抑止が掛けられた。
ピンセットで色々と角度を探っている最中に突然海側の側面窓セルが外れた。
余りに急だったため何が作用したのか判らなかった。


理解不能のまま撤去された側面窓セル。

要領を得ないまま山側の側面窓セルを取り外しに掛かる。
暗中模索状態で海側の二の舞だった。
結局どの様な構造か理解できないうちに山側側面窓セルも突然外れている。
前面窓セルの撤去には結び付けられたが組立の難航が予想された。
なお前面窓セルは側面窓セルに支持を頼っており何の抵抗もなく脱落している。
これで運行番号表示器印刷消去に着手出来る。
印刷消去は薄め液に頼る。
ただ3500形モハ3556,モハ3553朱帯色後期仕様(3556F)で悉く印刷消去に失敗していた。
モハ3556には亀裂を走らせモハ3553では激しい擦過痕を生んでいる。
共に前面窓セル内側に追設した運行番号表示器の幕間に該当部を埋没させ誤魔化した。
しかしモハ208は運行番号表示器撤去車とするため亀裂は命取りになってしまう。
消去の見込みが厳しくなった際には欲張らずに引き返す。


容易に取り外せた前面窓セル。

用意した薄め液に前面窓セルの助士側を浸ける。
モハ3556,モハ3553では痺れを切らし極細綿棒と爪楊枝を持ち出し亀裂や擦過痕に繋がった。
モハ208ではひたすら筆だけの印刷除去に切り替えている。
運行番号表示器は回着時から[93 ]に印刷乱れがあり溶解に好影響を与えると思えたが全く関係無かった。
早々に[93 ]は消え去った一方で白地だけが残る元運行番号表示器部の印刷は溶け出さない。
ここで平筆に持ち替えセルの元運行番号表示器下部から印刷面を削ぐように捌く。
すると薄め液の白濁が始まり運行番号表示器印刷の完全消去が視界に入った。
一旦崩れ始めた元運行番号表示器印刷は間もなく姿を消している。
亀裂を招かなかったのは筆の使用に拘ったお陰かもしれない。


跡形も無く消え去った運行番号表示器。

なお運転台側のワイパー印刷再現は保持した。
消去するとモールドだけが残り返って見苦しくなる。
セルの平滑化と透明化を達成出来る技量は持ち合わせておらず運転台機能撤去車ながら敢えて残している。
なお実車のワイパーが存置されていたかは判らない。
運行番号表示器印刷消去は前面窓支持の黒Hゴムも失わせる。
3面ともマッキーで復活させると同時に仕上がりの差が出ない措置を採っている。
Hゴムモールドは比較的彫りが深く熟れていないペン先でも十分に対処できた。
黒Hゴムの復旧を終えた前面窓セルを車体に装着し側面窓セルの取付に入る。


呆気なく車体に収まった側面窓セル。

撤去に苦労した直後であり組み付け方法を考えた。
取り敢えず車体の嵌合溝に側面窓セルを差し込む。
そのまま角度を起こすと前面窓セルから側面窓セルが外れた位置に決まってしまった。
モハ207(二代目)を種車とするクハ2003(206F)の工程でも運行番号表示器印刷消去を行う予定である。
何とか取り外しの要領を得たかったが空振りに終わった。
恐らくモハ207(二代目)でも苦戦するだろう。


窓セル類の装着を終えたモハ208。

側面窓セルは成田寄を先に嵌合させ上野寄を押し込む方式とした。
撤去の逆を辿った形になり一応理に適っていると思われる。
セル同士の嵌合は固いものの側面窓セルと車体の精度は低い。
入念に押し込みを行い入場前の状態に復旧させている。
運行番号表示器が撤去されたモハ208の前面見附はほぼ狙い通りになってくれた。
モハ207とは趣が変わり中間組込車に相応しくなった様に見える。
マッキーでのHゴム再現も違和感には繋がっていない。
薄め液による歪みや中途半端な印刷消去痕も無く当初から印刷が無かった様な仕上がりを迎えられた。
宗吾車両基地に保存されているモハ204を彷彿とさせるなかなかの出来映えになったと思う。




モハ208 [     ]:運行番号表示器撤去車化。


モハ207 [93    ]:206F。

無事運行番号表示器印刷の消去を終えモハ208が竣工した。
中間組込車らしい雰囲気を醸し出せたと思える。
取り敢えず206Fの第二次4両編成対応化は成功した。
第三次4両編成対応入場はモハ207の行先表示類整備となる。
モハ208のパンタグラフ撤去は未だに検討中で止まっている。
仮に第四次4両編成対応入場があるとすればパンタグラフ撤去車化になるだろう。
しかし課題は屋根板のパンタグラフ取付孔埋め込みにある。
ただ都合6箇所も存在する上に屋根板中央部には正方形の凸型モールドまで成形されている。
屋根板の塗装は回避したくもう暫く考えたい。

3556Fで失敗した運行番号表示器印刷消去はモハ208で取り返せた。
中間組込車と言う位置付けが筆使用への拘りに至り印刷消去成功まで繋がったと思う。
クハ2003への施工でも続けられるよう願いたい。

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