試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ103-212[ラシ305F-3] 台枠更新 (サハ103形用床板擬廃止,窓サッシ再現修正施工:元サハ103-37 発生品転用)

2018-03-09 21:47:55 | 国鉄/JR103系
整列。

KATO製JR103系一般形サハ103-212(ラシ305F-3)は改修入場時にマイクロエース製屋根板へ交換した。
その直後に車体更新を行いメーカー塗装車体に改められた。
後付けの厳ついランボードも無く竣工させたKATO製サハ103形(一般形)AU75冷房改造車で随一の外観を持つ。


JR103系サハ103-212(ラシ305F-2:マイクロエース製屋根板装着車)。

当然ながらマイクロエース製103系とKATO製103系一般形の屋根板は嵌合方式が全く異なった。
そのため屋根板の固定はゴム系接着剤での4点止めを採用している。
更新直後は最終形態となる予定だった。
先にサハ103-274(ラシ331F-1),サハ103-272(ラシ331F-2)でサハ103形の床板見附を統一した。
サハ103-212はKATO製モハ102形(一般形)用台枠を加工したサハ103形用床板擬装着車である。
よってサハ103-196(ラシ305F-3)とは床下機器配置に違いがあった。
ラシ305F-3でもサハ103-196とサハ103-212の外観統一を図る。


サハ103-196(ラシ305F-3:車体更新車)。

サハ103-196の更新入場では敢えて瑕疵部の残る台枠を流用した。
更新種車とした元サハ103-37用台枠を転用しなかった理由はラシ305F-3の見附を揃える狙いがあった。
更新を終えたサハ103-196の側面窓セルは無事嵌合された。
修復痕のある台枠でも不都合は無いと予想される。
サハ103形(一般形)用台枠は残0になるもののサハ103-212への転用を決断した。


入工中のサハ103-212。

元サハ103-37用台枠は欠損の無い美品だった。
台枠交換が主工程となるが接着固定したマイクロエース製屋根板の脱着が壁となる。
車体更新入場時のサハ103-212は屋根板撤去を考慮していなかった。
車体より僅かに全長が長く屋根板中央部へ重点的にゴム系接着剤を塗布し浮き上がりを防いでいる。
分解から慎重さが求められる展開になった。


屋根板を剥離したサハ103-212。

マイクロエース製屋根板は嵌合爪を部分的に切除し取り付けた。
支持点は車体妻面と幕板中央部である。
先ず両妻面側から屋根板を浮かせた。
ゴム系接着剤の塗布量は必要最低限で容易に剥離できた。
しかし幕板中央部は浮き上がり抑止策で車体へ強固に固定されており屋根板が反り返る。
妻面寄にプラスチックドライバーを差し込みクラフトナイフでゴム系接着剤を引き裂き撤去した。
固定方法としては間違い無かったが整備性が極端に劣る。
今度こそ最終形態になるはずのサハ103-212だが屋根板固定方法は再考が必要になった。


銀色化を再施工した窓サッシ。

サハ103-212の更新入場時は窓サッシの銀色化に用いているガンダムマーカーが劣化していた。
止むを得ず油性ペイントマーカーを代用したが今一つ冴えない結果に終わっている。
ガンダムマーカーはサハ103-196の車体更新に備え新調したばかりだった。
再び屋根板を固定すると再分解が手間になる。
台枠更新に併せ窓サッシモールドの色挿しをガンタムマーカーで統一する。
塗り斑のある窓サッシは修正が難しい。
ある程度の凹凸には目を瞑りガンダムマーカーを上塗りした。
油性ペイントマーカーのペン先では届かなかった箇所もインクが浸透してくれる。
ほぼ全ての塗り潰しを終えサハ103-212の車体は他KATO製サハ103形(一般形)の外観に近付けられた。


いんちき黒染車輪化を施したTR62(201)非動力台車(中野寄)。

TR62(201)非動力台車枠は流用する。
但し車体更新でいんちき黒染車輪化を失念していた。
車輪もグリーンマックス製が代用されていたためKATO製旧LOT車輪に振り替えている。
ラシ305F-3は黒染車輪を持つ現行LOT品を主力にしている。
クハ103-763の車体更新でも黒染車輪を継続使用とした。
黒染車輪は保管数が少なく集電機構を持たないサハ103形(一般形)にはいんちき黒染車輪でも構わない。
サハ103-196はいんちき黒染車輪化済でラシ305F-3の足並みは大方揃えられる。


TR62非動力台車を取り付けたサハ103-212用床板。

TR62非動力台車には[4002]の刻印がある。
集電板スリットを有する現行LOT非動力台車は103系一般形用台枠との相性が悪く押さえが効き難い。
サハ103-212のTR62非動力台車は車体更新時にグリーンマックス製締結ピンへ交換済だった。
元サハ103-37用台枠への交換でもKATO製締結ピンへの復帰は見送り嵌合精度を確保した。
なお捻出されたサハ103形床板擬は他車へ再転用するため保管品に廻している。


マイクロエース製屋根板を仮固定したサハ103-212。

ガンダムマーカーのインクが乾燥したところで組立に移る。
側面窓セルまでの組み付けは入場前と変わらない。
最後の山場はマイクロエース製屋根板の固定になった。
前途の通り車体長より僅かに長く単に据え置くだけでは中央部が浮いてしまう。
ゴム系接着剤での固定は変更しない一方で塗布位置を改めた。
車体両妻面上部への2点は踏襲した。
幕板中央部は車体断面接触部への接着材塗布を取り止め側面窓セル支持に変更している。
屋根板幅も若干狭いため先ず線路方向の平行を合わせた。
次に元嵌合爪部へ塗布したゴム系接着剤が側面窓セル支持に接するよう押着した。
屋根板は反力で浮き上がってくるためしばらく押さえ続ける。
固着までは約5分程度だった。
後は静態を保ち完全固着を待つ。


近似の色温度となったサハ103-196,サハ103-212 (ラシ305F-3)。

車体更新後のサハ103-212は1両だけ黄色5号の赤味が強かった。
KATO製103系一般形はLOTにより色温度の差異がある。
サハ103-212の更新ではモハ102-188の車体を転用した。
どうやら元モハ102-188と元サハ103-37はLOTが近かったらしい。
そのためサハ103-196と同系統の色温度に至った。
これでサハ103-212が編成から浮く事は無くなるだろう。




サハ103-212(台枠更新:元サハ103-37用台枠転用,窓サッシ再現修正施工)。

マイクロエース製屋根板が完全固定されサハ103-212が竣工した。
サハ103形床板擬はモハ102形の床下機器を一部存置しTOMIX製クハ103形(旧製品)の部品を追設したものである。
KATO製サハ103形(一般形)では他に例の無い仕様だった。
台枠更新により製品仕様同等へ改められサハ103-196との外観統一に結び付けている。
窓サッシの再色挿しもそれなりに上手く行えた。
油性ペイントマーカーの塗り斑は目立たなくなりサハ103-212の弱点を潰せたと思う。




サハ103-212+モハ103-709 (ラシ305F-3:KATO製一般形+KATO製量産冷房車)。


サハ103-196+モハ103-708 (ラシ305F-3:KATO製一般形+KATO製量産冷房車)。

同時にラシ305F-3の全車黒染車輪化が達成された。
いんちき黒染車輪化ではあるがKATO製モハ103-709との連結部も違和感が薄れたと思う。
当初はサハ103-196の車体更新後に簡易改番車の修正を施す改修入場を計画していた。
急遽サハ103-212の改修入場が加わり簡易改番車の廃止は先送りされている。
簡易改番車は転写乱れの少ない個体が多くしばらくは現状維持になるだろう。

ラシ305Fグループではクハ103-780(ラシ305F-2)の再竣工が課題として残っている。
復帰を前提に[ラシ305F-2]は空番とした。
全てはKATO製クハ103-272(黄色5号)の回着に懸かる。
地道に中古製品やジャンク車両を当たり旧クハ103-763(→クハ103-780)の車体更新を目指す事にする。

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