試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3600形モハ3656,モハ3652[3658F] 現行色 8両編成 中期仕様 ランボード波打現象修正施工

2018-03-10 21:24:01 | 京成線:3600形
先行。

マイクロエース製京成3600形3658F現行色8両編成中期仕様(3658F)を入場させた。
この日は作業時間が限られモハ3602(3658F)の動力ユニット整備には手を出せない。
そこで3600形M1車系で進めているランボード波打現象の解消に絞り込んでいる。


京成3600形3658F 現行色 8両編成 中期仕様。
3658F:3658-3657-3656+3603-3602+3653-3652-3651。
※白地種別幕編成。

マイクロエース製3600形M1車系のランボードは別部品化され立体感がある。
その代わり車体への取付脚が少なく波を打つ弱点があった。
芝山3600形モハ3606前期仕様(3618F-1)での試行を皮切りに3618F-1,京成3600形3618F芝山色(3618F-2)への施工を終えた。
在籍する8両編成の3600形では3658Fだけが修正されないまま存置されてきた。
モハ3602の動力ユニット整備入場を前に症状改善を図る。
時間制限があるためモハ3656,モハ3652を先行させ状況次第でモハ3602も入場させる工程順とした。


モハ3656現行色8両編成中期仕様(3658F)。

モハ3656のランボードは車体中央部で盛り上がる形状をしていた。
ランボードの完全な平坦化は台座成形都合で難しい。
よって急角度で立ち上がる波打ち部を多少なりとも穏やかにする事を目標とした。
これだけでも俯瞰からの編成見附が向上するのは3618F-1,3618F-2で確認済である。


入工中のモハ3656。

5点嵌合のランボードだが個体差により溶着箇所が異なる。
モハ3656は全箇所とも流し込み接着剤が投入されていた。
撤去は車内側から押し出すのみである。
取付口との嵌合精度により接着剤の侵入は少ない。
ランボード剛性も高く折損に至る心配は無かった。
無事取り外せたランボードの取付脚は全てに溶着したプラスチックが付着していた。
再装着時の位置修正代を稼ぐためこれを除去している。


ランボードを撤去したモハ3656。

車内側ランボード取付口には溶けたプラスチックが残っている。
本来の形状に戻すため縫い針を持ち出した。
針先でプラスチックを突き崩し徐々に長方形へ修正する。
屋根板側からの細工となり塗装面の保護には十分注意した。
縫い針は径が太くならず比較的容易にプラスチック片を落とせる。
ニードルでは屋根板側の取付口を変形させる確率が高く敢えて縫い針を起用した。


成形を保ったランボード取付口。

屋根板塗装に傷付ける事無くランボード取付口の整形を終えた。
取付口は屋根板側,車内側とも相似の長方形に戻った。
これで車体中央部から妻面方向へのランボード調整代が稼げる。
再取付は一度車体にランボードを嵌め込む様改めた。
車体中央の取付孔は自由度が無く片側に引き込むとランボード取付脚が歪んでしまう。
3618F-2まではランボードの中央部を抑えながら上野寄,成田寄へ各々を引き込んでいた。
しかし装着中に溶着したはずの取付脚が浮く現象が散見されたため3658Fから変更している。


水平に見えるランボード。

ランボードを仮装着した後に車体中央寄の取付口からランボードの溶着を進める。
前途の通り嵌合精度が高く流し込み接着剤が投入し難い。
取付脚を僅かに浮かせ車内側から接着剤を塗布した。
長方形の取付口部はランボードを各々の妻面側に寄せながら押着している。
再装着を終えたランボードは側面上方から俯瞰方面への波打ちが判り難くなったと思う。




モハ3656(ランボード波打現象修正施工)。

固定は5点止めで製品仕様の溶着よりも強固になった。
側面見附ではまだ波打現象が残るものの車体中央部への傾斜は緩くなった様に思える。
波打現象解消と呼べない理由はここにある。
但し最低限の目標には到達しておりモハ3656は竣工となった。


入工中のモハ3652(3658F)。

続いてモハ3652が入場した。
モハ3652は3600形M1車でもランボードの落ち着きが悪かった。
原因は車体妻面寄以外の取付脚が溶着されていないことである。
3点が固定されておらず何かの拍子でランボード全体が浮き上がってしまう。
改修で5点止めを採用するため解消に至ると思い作業を開始した。


屋根板から浮くランボード。

流し込み接着剤が不使用であり修正は容易だと考えていた。
ランボード撤去までは順調に進められた。
ここから迂回が始まる。
ランボード取付口の整形は不要と思われた。
ところが溶着が施されていなかった取付口はリブ状のバリが取り囲んでいた。
縫い針での突き崩しも上手く行かずクラフトナイフへ持ち替えた。
車体を削る危険を避けナイフの背を用いバリの除去を進めた。
ランボードの取り外しで生まれた作業猶予はバリ取り作業で相殺されている。


余計に整形し難かった車内側ランボード取付口。

バリは非常に脆く粉々になって舞い落ちる。
これでは縫い針が通用しないのも当然だった。
その上削ったバリが側面窓セル内側に付着しこれの除去にも時間を要している。
この時点でモハ3602の入場は諦めモハ3652のランボード復旧に全力を注ぐ決断を下した。
粉砕されたバリはセロハンテープで削ぎ取っている。
一度エアダスターを吹いたところ舞った後に側面窓セルへ再付着してしまった。
効率の悪い方法だが地道に側面窓セルの清掃を進めた。
ランボードの再装着はモハ3656から変更していない。




モハ3652現行色8両編成中期仕様(ランボード波打現象修正施工)。

施工を終えたモハ3652のランボードはほぼ一直線になった。
モハ3656を含めこれまでの改修施工車では格段に収まりが良い。
取付方法は変更しておらず個体差に拠るものだろう。
恐らく未溶着のランボード取付脚及び取付口が良い方向に作用したと思われる。

モハ3652の竣工でこの日の作業は打ち切りとなった。
未施工のモハ3602は動力ユニット整備が控えている。
同時にランボード波打現象修正を施し3658Fの再出場を飾りたい。

※モハ3652:ランボード反転取付判明→修正済。

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