試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-486[ツヌ329F] 車体改修 (窓サッシ印刷補修,ねずみ色1号塗装済ベンチレーター換装施工) ※TOMIX製旧製品

2019-06-16 21:33:30 | 国鉄/JR103系
空過。

TOMIX製国鉄103系旧製品ツヌ329F(Tc485)は外観向上が主軸に置かれた編成である。
これまでにTNカプラーSP化,側扉窓灰Hゴム支持化,2エンド側貫通幌取付等多岐に渡り手を加えてきた。
中でもクハ103-485,クハ103-486は配管付ステップ(PZ6287),TNカプラーSP(JC6336)が装着される特別な存在であった。


国鉄103系ツヌ329F (1986/8)。
ツヌ329F:Tc485-M610-M'766-T433-M611-M'767-T434-M612-M'768-Tc486
※TOMIX製旧製品。

2017年3月の前回入場では全車ねずみ色1号塗装済ベンチレーターへの換装が最終項目として残されている。
モハ103-610以下8両はTOMIX製JR103系旧製品ラシ320F(Tc779)の改修と並行してベンチレーター換装が行われた。
但しモハ102-735(ラシ320F)が入場した際にベンチレーター取付脚のLOT差があると判明した。
そのためモハ102-768(ツヌ329F)だけは元クハ103-774(廃車:元ラシ337F-4)からねずみ色1号塗装済ベンチレーターを移設している。
当初元クハ103-774(二代目)に取り付けていたねずみ色1号塗装済ベンチレーターはクハ103-486へ転用する予定を組んでいた。
残るクハ103-485は屋根板交換による発生品で上手く纏められるはずだった。
ところが取付脚径の異なる旧LOT品ベンチレーターは使用中止に追い込まれる。
クハ103-485,クハ103-486への施工を目の前にしてツヌ329Fはベンチレーター統一が遠退いてしまった。
そこで再度保管品に廻されたねずみ色1号塗装済ベンチレーター数を確認している。


入工中のモハ102-829,クハ103-486 (ラシ331F-2,ツヌ329F)

先ずベンチレーターが撤去された元クハ103-774を復旧させクハ103-485用ねずみ色1号塗装済ベンチレーターを確保した。
これは前記した発生品を充てただけでありクハ103-486用の6器が捜索対象となる。
ベンチレーターのねずみ色1号塗装は初期~中期LOT品,最終LOT品共に屋根板との対比効果が薄かった。
この結果から他車両への波及には至らず塗装変更車の一部で採用されただけに留まる。
元々施工車両が少なく発生品からの転用は不可能になってしまった。
止むを得ずTOMIX製旧製品ラシ331F-2(M672)をベンチレーター供出編成に起用し急場を凌ぐ。
2社混結のラシ331F-2はKATO製一般形サハ103-272,サハ103-274を除くTOMIX製旧製品が車体更新対象車で占められる。
塗装変更車の中ではモハ102-829がねずみ色1号塗装済ベンチレーター装着車であった。
屋根板も最終LOT品と塗装変更品が混在する状況であり改修時に統一を計画していた。


ベンチレーターを交換したモハ102-829,クハ103-486。

先日更新を終えたモハ103-682(ラシ326F-2:Tc291)ではモハ103-674(ラシ331F-2)がビス締結式床板供出車に抜擢されている。
既にTOMIX製旧製品ラシ320F(Tc779)に於いても部品の転用が図られ最早部品取編成と言っても過言ではなかった。
更新時にモハ102-829用ねずみ色1号塗装済ベンチレーターは廃止される可能性が高かった。
モハ102-829用ベンチレーターをクハ103-486へ転用する事でツヌ329Fの編成見附統一へと動き出す。
工程はクハ103-486とモハ102-829のベンチレーターを振り替えるだけの単純作業と思われた。
ところが両車ともベンチレーターは車体に固く嵌まっており撤去が進まなかった。
ねずみ色1号塗装済ベンチレーターの固着は理解できたがクハ103-486での難航は全く予想していなかった。
結局屋根板裏面からΦ1.0mmのドリル刃を反転装着したピンバイスで強引に押し出している。


車体に収まらなかったModelTrainPlus製LEDライト基板。

難局は続きクハ103-486へのベンチレーター取り付けには大幅な時間を要した。
塗装被膜だけ径が増したベンチレーター取付脚が容易な挿入を阻む原因となっている。
車体への加工は気が進まず全6器を無理矢理押し込むしかなかった。
成形都合も関係すると思われるがAU75冷房機前後のベンチレーターは若干浮き気味になってしまった。
せっかくの分解機会でありModelTrainPlus製LEDライト基板化も工程に含めた。
ModelTrainPlus製LEDライト基板はTOMIX製ライト基板(0775)互換品との記載がある。
当然の如くTOMIX製旧製品クハ103形にも適合すると考えていた。
導電板を兼ねるウエイトの研磨まで行いModelTrainPlus製LEDライト基板に置き換えた。
いざ床板を車体へ取り付けようとしたところLEDチップと遮光ブロックが支障すると判った。
KATO製103系量産冷房車用とは異なりLEDチップにはリードフレームが存在しない。
従ってLEDチップの角度変更は行えず点灯機会が訪れる前にお蔵入りとなった。




クハ103-486 [19C 中野]:ねずみ色1号塗装済ベンチレーター換装,KATO製A形防護無線アンテナ溶着施工。

ねずみ色1号塗装済ベンチレーター化はモハ103-610以下8両の施工で結果が見えていた。
TOMIX製High-Grade製品ほどの色温度対比は感じられず印象変化は僅かに留まる。
むしろModelTrainPlus製LEDライト基板への交換に期待を寄せていた。
まさか入口にすら立てない状況に追い込まれるとは想像もしていなかった。
ちなみにLEDチップは遮光ブロック以外に尾灯用プリズムとも接触する。
原形での取り付けは困難だが廃車体にて各種試験を行い活路を見い出したい。


クハ103-486 点灯試験[19C 中野]:前照灯(通電系統整備施工)。


クハ103-292 点灯比較[71C 千葉]:ラシ326F-1(最終LOT品常点灯非対応ライト基板装着車)。

ModelTrainPlus製LEDライト基板化されるはずだったクハ103-486は従来の電球ライト基板が維持された。
最終LOT品であり点灯照度に不満は抱かないものの期待の大きさが故に虚しさが漂う。
クハ103-485,クハ103-486は新集電式TR62N非動力台車(0051)への交換が施されている。
集電性能が高くModelTrainPlus製LEDライト基板試験装着車に相応しいと考えていた。
一応通電系統の整備が収穫とは言え残念な結果に終わっている。
なお電球ライト基板は常点灯対応品だったがTOMIX製旧製品クハ103形での共通仕様にはしていない。
点灯具合は常点灯非対応品と然程変わらなく映り宝の持ち腐れと言えよう。




クハ103-486(ツヌ329F:ねずみ色1号塗装ベンチレーター換装,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。
※TOMIX製旧製品。

全工程を終えたクハ103-486(ツヌ329F)は余り変わり映えのしない竣工となった。
ModelTrainPlus製LEDライト基板化を前提としたため余り記録を残さなかった。
実際にはねずみ色1号塗装済ベンチレーター換装に加え車体改修も並行している。
入場回数が多かった影響で側面窓セル窓サッシ印刷は波打現象が激しくなっていた。
1-3位側,2-4位側全段を油性メタリックマーカーにて補修し体裁を整えた。
またベンチレーター撤去中にKATO製A形防護無線アンテナが脱落しかけた。
木工用ボンド固定では心許なく流し込み接着剤による溶着へ改めている。




モハ102-768+クハ103-486 (ツヌ329F:ねずみ色1号塗装済ベンチレーター搭載車+ねずみ色1号塗装済ベンチレーター搭載車)。
※TOMIX製旧製品。


モハ102-823+クハ103-130 (ラシ313F:TOMIX製High-Grade製品)。

クハ103-486の入場前はモハ102-768とのベンチレーター色温度差が明らかだった。
外観差が解消されたモハ102-768+クハ103-486は逆にベンチレーターの埋没を呼び込んだように見える。
TOMIX製103系旧製品の屋根板色温度はLOTが進むに連れて徐々に濃灰色へと変更されていった。
最終LOT品屋根板はTOMIX製103系High-Grade製品用屋根板ほど濃い灰色ではない。
ねずみ色1号塗装済ベンチレーターが想定より浮き立たない要因はこの色温度にある。
但し対比効果が薄いだけでありベンチレーターの換装は外観向上に寄与していると思う。
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