試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

JR103系習志野電車区337F [Tc774] (クハ103-373,774 KATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬経年点検)

2018-01-30 21:30:21 | 国鉄/JR103系出場:総武・中央線
万全。

JR103系ラシ337Fb(ラシ337F-3:T'c576,ラシ337F-4:Tc774)はクモハ103-69組込の他に6+4編成が特徴である。
このうち2社混結のラシ337F後期仕様(ラシ337F-4)はクハ103-373,クハ103-774をTOMIX製旧製品からKATO製へ振替えた。
この際銀河モデル製TNアダプター(3D-022)を起用し銀河モデルマウントTNカプラーを製作している。


JR103系ラシ337F 後期仕様(1989/3)。
ラシ337F-4:Mc69-M'177-T142-M149-M'280-Tc774+Tc373-M46-M'46-Tc374。

ラシ337F-4は組成都合で常時KATO製クハ103形高運転台ATC車が中間組込車となる。
カプラー付TR62非動力台車への交換はグリーンマックス製クハ103-576(ラシ337F-3)がTNカプラーSP装着車であり採用し難い。
折しも銀河モデル製TNアダプター(3D-022)を入手した直後だった。
原則仕様書に従い銀河モデルマウントTNカプラーを組み上げKATO製クハ103-774へ試験装着した。
その後TNカプラーSP擬に倣い復心機構を線バネからコイルバネへ改め動作改善を図った。
更にKATO製配管を追設したKATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬へ変更しクハ103-774にて試験を続行した。


クハ103-774+クハ103-373 (KATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬装着車+KATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬装着車)。

試作品を装着したクハ103-774での経過が良好で元クハ103-373(元ラシ337F-4)での継続試験が決定した。
第二次試作品もクハ103-373(ラシ337F-4)の車体振替入場時に正式採用へ至った。
いんちき細工のTNカプラー擬は復心スプリングの取付位置に誤差が生じ多少の個体差がある。
幸いクハ103-774と同等の復心力を得られ現在まで脱線等の障害は発生していない。
KATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬は装着から約6箇月が経過した。
連結機構以外に不具合が出ていないか等の点検を行う。


入工中のクハ103-774,クハ103-373 (ラシ337F-4)。

銀河モデル製TNアダプターの推奨固定は瞬間接着剤である。
クハ103-774は実用試験が名目で後日の着脱を予定していた。
ここは仕様書に反しゴム系接着剤を用いている。
KATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬への加工後も一貫してゴム系接着剤に頼った。
無理矢理復心機構をコイルバネ化した第二次加工時の着脱で十分な耐性を得たと思えた。
よって次発のクハ103-373もゴム系接着剤固定を踏襲し両車はほぼ同一構造,同一固定になっている。


微動だにしないKATO製配管付銀河モデルマウントTNカプラーSP擬(クハ103-774)。

ゴム系接着剤固定でも牽引力及び推進力に対しての脆弱性は感じられなかった。
現状は台枠嵌合爪部を押しても全く動かない程である。
マウント天面と嵌合爪に満遍なくゴム系接着剤を塗布した効果もあるだろう。
今後他形式で銀河モデルアダプターを起用する場面が来ても瞬間接着剤は用いないと思う。


原形を保つ復心スプリング後端部(クハ103-774)。

復心機構のコイルバネ化はTNカプラーSPの連結器部品に頼った。
TNカプラーロアフレームの線バネステーに輪状の復心スプリングを引き掛ける単純な方式とした。
ロアフレームは未加工で復心スプリング端部を通す際に瞬間的ながら負荷を与えている。
経過が不安視されたが竣工時の形状を守っており加工の他に走行時への影響も殆ど無い様に思える。


固定を強化した運転台側KATO製配管(クハ103-373)。

KATO製配管はクハ103形用ダミーカプラーを3分割し胴受両端に接着固定した。
胴受との接地面積が狭くKATO製配管付TNカプラーSPから何も進化する事無く引き継いだ箇所である。
試作品装着車のクハ103-774は問題無かった一方で後発のクハ103-373では運転台側配管の強度に不足が見られた。
流し込み接着剤が上手くTNカプラーSP胴受脇とKATO製配管に行き渡っていなかったらしい。
再び車体中央寄から流し込み接着剤を投入しぐらつきを抑制した。


移設した床下機器(クハ103-373)。

クハ103-373(ラシ337F-4)は元クハ103-773(元ラシ333F:被車体振替車)を種車に竣工した。
大半の部品はジャンク車両出自品に入れ替わっており折損した床下機器も放置されてきた。
KATO製配管付銀河モデルアダプターTNカプラーSP擬は強固に固定され撤去が難しい。
そこで廃車された元クハ103-728(元ラシ319F)から破損した箇所に該当する床下機器を移設している。




クハ103-373(ラシ337F-4:床下機器移設修復施工)。


クハ103-309(ラシ330F-1:床板未破損車)。

折損部はリブの切除を行い流し込み接着剤を投入した。
床下機器の支点が5箇所しかなく強度を高めるため入念に溶着を図っている。
その結果妙な方向から負荷が掛からない限り剥離の心配は無い。
取付位置はほぼ製品と同一箇所で後付け感は薄い。
但し成形ではなく慎重な取扱いが必要となる。

クハ103-373,クハ103-774の点検を終えラシ337F-4が再出場した。
KATO製配管付銀河モデルアダプターTNカプラーSP擬はほぼ製作当時の状態を維持していた。
ゴム系接着剤での固定も不都合は無かった。
復心スプリング後端も変形せず耐性が確認出来ている。
KATO製配管の修正は計算外だったが今後の再発を防げると思う。
津田沼~習志野区103系で運転台付車が突き合わせる編成はラシ337F(Mc69)しか組成されなかった。
そのため再度銀河モデルマウントTNカプラーSP擬を製作する機会は限られる。
但し汎用性の高い銀河モデル製TNアダプターだけにTNカプラーSP化が難しい車両の味方になるだろう。
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