試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3520[3520F-4] 更新車 現行仕様 塗装修繕施工,運行番号・行先方向幕貼付,走行部品組込 ※TOMYTEC製

2018-07-16 21:45:37 | 京成線:3500形
墓穴。

TOMYTEC製京成3500形3520F(2両口)+3552F更新車(3520F)の未入場車は何れも先頭に立つ車両だけである。
塗装状態は3520より3549が上回っていた。
しかし先に入場したのは塗装剥離を要する3520であった。


京成3500形3520 更新車(3520F)。

3552,3551,3550更新車現行仕様(3520F-4)は全て塗装剥離に至った。
苦戦こそしたが最低限の見附は守れたと思う。
ただ補修工程は所要時間が膨大で余り数を捌きたくない。
出場まで2両を残す地点まで来ていた3520F-4の第二次整備は軽度の作業で終えたかった。
敢えて手間の掛かる3520を抜擢し3549を最終入場車へ廻している。
結果的に竣工まで2日を要する入場となった。
この選択が正しかったかは何とも言えない。


入工中の3520。

3520は海側の黒色窓枠塗装が乱れ側面見附を崩していた。
3532F更新車現行仕様(3532F-2:3532F-1+3544F-1)ではこれほど酷い車両は無く唖然とした。
黒色塗料が窓枠モールドから大幅にはみ出しており第一次整備時には補修が決定している。
側面に同様の症状を抱えていた3551では窓枠塗装を剥離しマッキーで塗り直した。
また前面幕板運転台側上部には青帯の折り返しが見られる。
運転台側窓枠黒色塗装も波打ちがあり修正が必要だった。
これも3552で先行措置が行われている。
従って3520の補修工程は3552と3550での修繕を積み増した内容になった。


塗装の乱れた側面黒色窓枠塗装(海側)。

側面黒色窓枠のはみ出しは海側行先表示器下部が最も酷かった。
窓枠モールド断面の塗料剥離の進行と並行してモールド部も黒色が崩れ始めた。
黒色窓枠は一度崩壊すると歯止めが効かなくなる。
各部で波打ちが激しくなったため総剥離を選択した。
山側も黒色塗装が全体的に上方向へずれている。
部分剥離が上手く行かず両側に銀色窓枠が現れてしまった。


塗装剥離を終えた3520(山側)。

赤色塗料の撥ねも3552と同様だった。
これに前面幕板運転台側青帯の折り返しが加わる。
塗装被膜は赤帯より青帯の方が脆いと考えていた。
側面の赤色塗料はコルゲート板に爪楊枝を沿わせるだけで簡単に除去できた。
ところが青帯の折り返しは一筋縄では行かなかった。
2種の爪楊枝と消しゴムを駆使し前面だけの剥離に結び付けた。
残念ながら雨樋漏斗断面は青色塗料が残ったままになっている。


無事撤去出来た側面窓セル。

3552では側面窓セルの運転台側嵌合爪を破損させてしまった。
側面窓セル自体の嵌合精度は高く3552は車体との噛み合わせで面一を保たせている。
ただ同じ過ちを繰り返す訳にはいかない。
取り敢えず個体差を前提に前面窓セルと側面窓セルの嵌合部へニードルを立てた。
その代わり折損対策として進入速度を極端に落とした。
ニードル深度の増大に比例し少しずつ側面窓セルが押し出される。
その結果原形を保ったままでの撤去に成功した。


超極細字マッキーで補修した前面黒色窓枠。

前面窓枠の黒色化はこれまで出番に恵まれなかった超極細字マッキーを起用した。
0.7mm側で車体断面を塗り潰し0.3mm側で窓枠モールドにインクを乗せる。
窓Rにも十分対応出来たため即戦力になっている。
引き続き側面窓枠にも極細字マッキーを用いようと考えた。
しかし度重なるペン先の詰まりに悩まされ続けてきたため新兵器は温存となった。
ペン先の詰まりは側面窓車体断面黒色化時に必ず発症する。
根本原因は黒色塗装被膜にあると予想し側面窓車体断面全周の塗料剥離を選択した。


成形色を露出させた側面窓車体断面(山側)。

残念ながらこの方法は大失敗に終わる。
塗料剥離は爪楊枝で進めたが如何せん時間が掛かり過ぎた。
1箇所での試行ではなく全面採用してしまった。
剥離完了まで何本も爪楊枝を折る有り様だった。
しかも肝心なペン先の詰まりは全く解消されない。
結局無駄な工程を挟んだだけとなり窓枠モールドの黒色化にも影響を及ぼす。
既に入場から100分が経過していた。
集中力は限界に達し窓枠モールドからペン先を外す機会が増えた。
その都度マッキーを剥がし再度塗り直しを行う羽目に陥っている。


修繕された側面窓枠窓枠。

何とか側面黒色窓枠の修繕を終わらせたところで力尽きた。
この後は前面窓セルへの細工が控える。
失敗は許されずこの日の作業は打ち切られた。
そのため中途半端な作業再開を迎えている。
3552とは異なり前照灯リフレクターはアルミテープ式の簡易再現に変更される。
前照灯リフレクター採用の嚆矢となった3532,3529(3532F-1)は第二次整備後の追加施工だった。
前面窓セル単体でのアルミテープ貼付は初となる。
尾灯との判別が難しいと思われたが裏面前尾灯モールドの境が浮かび上がり逆に作業は行い易かった。
なお前面窓漏光対策は表面を軸に据え3532F-2と共通化している。


前照灯リフレクターが追設された前面窓セル。

窓セルを復旧し行先表示類の整備を行う。
種別幕は3532F-2の色地[特急]種別幕と同様に印刷済色地[普通]種別幕を活用する。
従って工程は運行番号,行先方向幕ステッカー貼付だけに限られた。
3552では製品付属ステッカーを使用したがこれは富士川車輌工業製ステッカーの節約名目である。
先頭に立つ3520には富士川車輌工業製[上野]幕を貼付した。
運行番号表示器はグリーンマックス製京成3150形用ステッカーから白枠以外を切り出している。
基本的には3532,3529と同一方法であり2編成目の強味が発揮されたと言えよう。


新品を投入したTT-04R走行部品。

TT-04R走行部品は予備品が解消された。
取り敢えず3520,3549の2両には新品を充当する。
廃車発生品は走行音増大が気になり積極採用し難い。
3532F-2も車輪交換を行いたい程である。
走行音に関しては3520F-4の低騒音化が確実になった。
床板関連はTOMYTEC製品での共通仕様化を図った。
輪心黒色化は京成形式独自項目だがいんちき黒染車輪化の延長線上にある。
マッキーによる塗り潰しは変わらない。


スカート固定を待つ3520用床板一式。

但しペン先を解すため新たなマッキーを用いた。
新品のマッキーは細部への色挿しに向かない。
今後に備え輪心黒色化で極細字側を使い易くさせる。
都合4軸では3549の車体断面黒色化には間に合わないかもしれない。
ただ少しずつ解していけばグリーンマックス製3700形M2c車の改修に繋げられると思う。
3520のTNカプラーSPは上野寄,成田寄共にフレームとカバーの一体化を図った。
流し込み接着剤による溶着だが連結器部品の可動範囲には影響せず性能上の不都合は無い。




3520 [B01 普通 上野]:塗装修繕,前照灯リフレクター簡易再現施工,運行番号・行先方向幕貼付。


3552 [■■■ 普通 上野]:3520F-4(前照灯リフレクター超簡易再現施工車)。

最後にスカートをゴム系接着剤で固定し車体を組み立てた。
前面見附は3532,3529に近付けられたと思う。
TOMYTEC製3500形更新車で運行番号,行先方向幕のメーカーを統一したため上手く馴染んでくれた。
運行番号表示器は表貼ながらフィルムタイプが味方し凹凸を気にしなくて済む。
しかしグリーンマックス製[B01]ステッカーは残1であり3549への貼付は背水の陣を敷く事になる。
前照灯リフレクターの簡易再現はアルミテープを反転内貼しており3552との違いを見せ付けた。
幕板運転台側の青帯折り返し部はほぼ解消されたと思える。




3520更新車現行仕様(3520F-4:塗装修繕施工,側面行先方向幕基準表示化,走行部品組込)。


3520(3520F-2:側面行先表示器基準幕化施工車)。
※マイクロエース製。

かなり遠回りをしながらも3520更新車現行仕様(3520F-4)の竣工に漕ぎ着けた。
3520Fの第二次整備は補修及び修繕項目が重なり苦戦が続く。
マイクロエース製京成3500形更新車では運行番号表示ステッカーの貼付に難航した。
どちらも容易には竣工させてくれない妙な共通項を持つ。
中でもマイクロエース製3520F更新車中期仕様(3520F-2),現行仕様(3520F-3)に続く三代目となった3520は別格の難関車だった。

時間は掛かったものの3520Fで残る未入場車は成田寄M2車の3549だけになった。
ようやく6両目を迎えるがもっと両数を捌いた気がする。
3549の塗装状態は3520ほど酷くはない。
しかし見附向上への道程は険しく出場を前に最後の山を迎える。
最早お約束となった塗装補修が待つ。
ここが3520を先行入場させて良かったのか悩む箇所になっている。
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