試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3549[3520F-4] 更新車 現行仕様 塗装補修施工,運行番号・行先方向幕貼付,走行部品組込 ※TOMYTEC製

2018-07-17 21:56:41 | 京成線:3500形
一区切。

ようやくTOMYTEC製京成3500形3520F(2両口)+3552F更新車(3520F)の最終入場車を迎えた。
最後を飾るのは成田寄M2車の3549である。
3520更新車現行仕様(3520F-4)よりは印刷の破綻が少なく当日竣工が目指せる位置にあった。


京成3500形3549 更新車(3520F)。

塗装状態が芳しくなかった3520Fは3550(3520F-4)以降から作業開始工程を車体補修にしていた。
しかし3549の第二次整備では再び床板関連へと戻した。
これには極細字側マッキーのペン先を更に解す狙いがあった。
金属部分と擦れる輪心黒色化を先行させ3520の竣工直後よりも塗り潰しに適するペン先を作り上げる。
輪心は溝状に掘られた成形により段差が設けられている。
その断面まで塗り潰しておりそれなりに効果が得られると思えた。


入工中の3549。

TT-04R走行部品は3520で使用した端数分を用いる。
3520の輪心黒色化施工では4軸とも塗り潰し時の手応えに変わりは無かった。
ところが3軸目から輪心断面までインクが行き渡り始める。
4軸目には各断面を1周するだけで輪心黒色化を終えた。
どうやらペン先熟成作戦は成功した模様である。


完成したFS-089非動力台車(上野寄)。

ここで車体関連の整備に入ると如何にも中途半端だった。
このまま床板一式を完成させる。
座席部品と台枠の一体化は両側ともダミーカプラー取付孔から流し込み接着剤を投入した。
運転台側は座席部品で完全に覆われないため角度と投入量に注意している。
TNカプラーSPのフレームとカバーも同時に溶着した。
これにより着脱時に於ける分解は防げると思う。


スカートを取り付けた3549用床板一式。

スカートの固定も並行した。
塗装補修が待つため3552(3520F-4)の車体に床板を仮装着する。
台枠取付脚の片面にゴム系接着剤を塗布し角度を合わせた。
3549も前面幕板運転台側青帯の折り返しを除去する必要があった。
更に波打つ運転台側黒色窓枠の塗装剥離も行う。
補修を終える頃にはスカートが固着しているはずである。
3552へ3549用床板を取り付けたまま完成線に留置した。


前面塗装剥離中の3549。

3549の前面塗装状況は3520に近かった。
先ず前面幕板運転台側青帯の折り返しを爪楊枝で剥離する。
またしても雨樋漏斗断面は力が及ばなかった。
先の尖った爪楊枝でも限界があり3520とほぼ同等の見附に至った時点で除去を打ち切った。
次に運転台側黒色窓枠の補修へ取り掛かる。
窓枠モールドへの影響を小さくする工夫を施したが無力だった。
結局1/4程は銀色塗装に変わっている。


銀色塗装が覗く側面窓枠(山側)。

側面の塗装補修は塗料撥ねが少なく思いの外手が掛からなかった。
黒色窓枠も著しいずれは無い。
その代わり山側は銀色塗装の露出が激しかった。
隠蔽はマッキーでの窓枠塗り潰しに懸かる。
そこで解れたと想われる極細字側マッキーが戦力になるか試験塗布を行った。
3500形更新車M2車は乗務員室直後の側面窓が極端に狭い。
従来から極細字側マッキーではないと車体断面の黒色化が行えない箇所だった。


断面を黒色化した乗務員室直後側面窓。

従って新マッキーの実力を試すには打って付けである。
3520で痛い目に遭った塗装剥離は行わず直接マッキーを塗布する。
するとペン先こそ幾度か詰まったものの全周を塗り潰せた。
これで広幅側面窓の各部黒色化に目途が立った。
広幅側面窓では超極細字マッキーの使用も開始した。
かなり解れた極細字側マッキーでもユニット窓の四隅には敵わない。
超極細字マッキーはペン先が詰まる事無く各部を黒色で覆えた。
もう少し早く使い始めれば苦戦を強いられなかったと思う。




小細工後の貫通扉と前面窓セル。

一気に側面窓枠モールドの黒色化を進め前面窓セル及び貫通扉の小細工へ移行した。
項目は3520と同一で各施工方式も踏襲した。
この小細工は3532F更新車現行仕様(3532F-2:3532F-1+3544F-1)から変更していない。
よって出場後の3520F-4は3532F-2と同一の前面見附を保てる。
神経を使う前面窓セルへの細工は途中から余計な手出しをしたと思うようになっていた。
しかし3549が最後の施工車となる。
気持ちを切り替えに塗装補修や前面窓漏光対策を施した。


マッキー再現に変わった上段黒色窓サッシ(山側)。

工程が全て逆順になった3549は側面窓セルへの各種加工が組立前に変更された。
行先方向幕基準表示化を終えた後に清掃を行う。
3532F-2で悩まされた謎の粘着物質除去が最後に待ち構えているとは思わなかった。
山側の側面窓セルは表面,裏面に粘着物質が付着していた。
一部は窓サッシに掛かっており黒色印刷を失っている。
ここで遂に超極細字マッキーの務めがやって来た。
本来は3532F-2で黒色窓サッシ印刷の補修に苦労したため投入したものである。
0.3mmのペン先はモールド断面へインクを進出させる事無く黒色窓サッシへと復旧に導いてくれた。


表貼の運行番号表示:グリーンマックス製京成3150形用ステッカー。

窓セルを嵌合させ運行番号表示,行先方向幕の貼付に移る。
グリーンマックス製京成3150形用ステッカーの[B01]幕は予備が無く最初に切り出しを行った。
幸い失敗には至らず3520F-4の行先表示類は[B01 普通 上野]で確定となった。
運行番号表示は異例と言える表貼のため仔細に見るとステッカーの断面が浮かび上がる。
直接光源を受けないよう僅かに前面窓セルを引き込ませ遠目では黒色塗装に馴染む措置を採っている。
京成形式の運行番号表示器は裏貼を原則にしており3532F-2と共に異端編成となった。
自作運行番号表示器ステッカーの中途起用によりグリーンマックス製京成3150形用運行番号表示器は殆ど使用されていない。
間接的に自作ステッカーがTOMYTEC製3500形更新車の運行番号表示を納得出来る範囲へ納める要因になったと思う。




3549 [B01 普通 上野]:塗装補修,前照灯リフレクター簡易再現施工,運行番号・行先方向幕貼付。


3529 [A01 特急 成田空港]:3532F-1(前照灯リフレクター簡易再現施工車)。

行先方向幕は当然富士川車輌工業製ステッカーである。
英字併記[上野]幕は比較的予備があり多少は楽な環境で切り出し作業に当たれた。
一時[上野]幕採用編成の削減を図ったため余裕があった。
3532F-2の英字併記[成田空港]幕も本線系統用充当形式に偏りが生じ使用機会に恵まれなかった。
偶然が重なり両編成に使用したステッカーの統一が図れている。
行先表示類の貼付を終え3552に装着していた3549用床板一式を組み合わせた。
スカートは微動だにしない安定度を誇る。
3549は成田寄先頭車であり余程の事が無い限り着脱を行う場面は訪れないだろう。




3549更新車現行仕様(3520F-4:塗装補修施工,側面行先方向幕基準表示化,走行部品組込)。


3529(3532F-1:側面黒色窓枠補修施工車)。

3549更新車現行仕様(3520F-4)の竣工で長い3520Fの第二次整備が終了となった。
3532F-2よりも塗装状態が思わしくなく修繕,修正が繰り返された。
途中で3519(3520F-4)を補修の基準とした事を後悔した。
どうにか3549を送り出せたため一応の区切りは付けられたと思う。

3520F-4は1つだけ検討課題が残る。
運転台側が三平面折妻のため3519+3552は連結面間隔が広がったように見えてしまう。
これを貫通幌の取付で誤魔化せるか試行する。
同様に3532F-2でも見られる弱点の解消に繋がると期待している。
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