試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3550[3520F-4] 更新車 現行仕様 塗装修繕施工,行先方向幕基準表示化,走行部品組込 ※TOMYTEC製

2018-07-13 21:55:54 | 京成線:3500形
誤算。

TOMIX製京成3500形3520F(2両口)+3552F更新車(3520F)の塗装状態は3550が一番良いと思えた。
M1車から進めている第二次整備だが3551は動力ユニットの搭載工程が追加される。
車体塗装都合もあり非動力車化する3550が先に入場となった。


京成3500形3550 更新車(3520F)。

先に竣工した3519更新車現行仕様(3520F-4)の塗装補修は予想通り大幅な時間を割かれた。
多少状態の上回る3550ではあるが各部の修正が必要である。
床板関連は走行部品の組込が主でTOMYTEC製品に於ける標準工程と変わらない。
まだ3532F更新車現行仕様(3532F-2:3532F-1+3544F-1)の出場から期間が開いておらず要点も掴めていた。
集中力の維持を考えると塗装修正を行う車体関連から整備に着手する方が良いと考えた。
再び施工順を改め車体補修を先行させる。


入工中の3550。

この工程変更は3550の塗装状況も少なからず影響を与えた。
少なくとも3519よりは進捗が速まると思えた。
作業効率化に結び付くと思われたが入場早々に難航すると判ってしまった。
確かに塗料撥ねや印刷乱れは少ない部類に入る。
ところが山側の黒色窓枠塗装が成田方向にずれており上野寄端部側面窓は窓枠モールドからはみ出す始末だった。
ずれは見逃せない幅であり塗装剥離が避けられない状態に陥った。
そこで車体剛性が高い窓セル撤去前にある程度手を加えその後の塗装補修に備える体制を採った。
最初に目が止まった海側上野寄側扉上部の塗料撥ねは爪楊枝で簡単に除去を行えている。
一方側面黒色窓枠の塗装剥離は難航した。
モールド断面まで黒一色に染まっておりなかなか銀色塗装が顔を出してくれない。
しかも窓セルを装着したまま作業を進めたため消しゴムでの仕上げまでは行えなかった。


窓セルを撤去した3550。

塗装剥離はステンレス車体が灰色で留まる状態で一旦打ち切った。
窓セルを全て撤去し再度塗装剥離部の修正を続行する。
黒色窓枠は最終的にマッキーで塗り潰される。
製品印刷への未練を断ち切り窓枠モールド部もろとも消しゴムで擦り続けた。
どうにか銀色に近付けたが塗装剥離痕がかなり目立つ。
黒色塗装部の総剥離は3544更新車現行仕様(3544F-1)の前面で施工済だった。
開き直り窓枠モールドを全て銀色にしようと試みたものの何故か3550には通用しなかった。
止むを得ず再度爪楊枝に持ち替え戸袋吹寄部の黒色塗料を完全に除去している。
マッキーによる黒色化時までに何度か消しゴムで均し引きでは誤魔化せる状態に至ったと思う。
一箇所だけ赤色塗料の撥ねが見られたがこれは爪楊枝で直ぐに銀色塗装へ戻せた。
逆に赤帯及び青帯の斑点状剥離が多く各々赤マッキー,青マッキーで印刷へ馴染ませた。


剥離痕が痛々しい山側車端部側面窓枠(上野寄)。

塗装剥離を終えた山側上野寄側面窓枠は無残な姿に変わった。
3544の前面とは異なる方向に進んでしまったため塗装補修は山側から開始した。
上野寄車端部窓枠モールドへの措置は先送りとし側面窓車体断面黒色化を先行させる。
3550からは全面的に太字側マッキーを用いた。
車端部側面窓もペン先の角度を変える事で使用できると判った。
そのためペン先の詰まりを気にせずに対策を進められた。
ただ極細字側マッキーでの仕上げは欠かさずに行っている。
課題の窓枠モールド黒色化は細字側マッキーだけで整えられた。
山側上野寄側面窓枠も黒色が入り相対的に印刷消去痕が目立たなくなったように見える。
補修前の状況を考えると合格点を与えて良いだろう。
側面窓枠塗装の瑕疵が少なかった海側は3519並の補修で終えた。


塗装補修が完了した車体(山側)。

車体補修は側面窓セルの各種措置より先に行った。
黒色窓サッシに剥離があると厄介だったが問題なかった。
但し黒色窓枠の塗料滓と思われる汚れが多く側面窓断面と同時に清掃を施している。
側面行先方向幕の基準表示化はペイントリムーバーで[うすい]幕を消去する3520F-4での標準方式である。
3519は後から裏面を青マッキーで塗り潰す失策をした。
その直後だけあり漏れなく措置を行っている。
同時に天面も青色化したが効果を得られるかは分からない。


最終工程に入る3520。

車体の塗装補修時間は約60分で3519と大して変わらなかった。
大半は山側上野寄窓枠の印刷剥離に充てられている。
ここまで行えば補修ではなく修繕と言えるだろう。
思惑は外れたものの残る工程は下回りへの走行部品組込となる。
後は手慣れた作業であり一気に竣工を目指す。
金属車輪の輪心黒色化は予備品の転用と新調したマッキーが重なり順調に進められた。
極細字側だけで捌けるため3550でも用意した超極細字マッキーの出番は無かった。
一端TNカプラーSPを撤去し座席部品と台枠を一体化する。
3532F-2,3520F-4向けに準備したTNカプラーSPは全てカバーが外れ易かった。
着脱の都度分解してしまうTNカプラーSPに嫌気が差しフレームとカバーを溶着した。


流し込み接着剤を投入したダミーカプラー取付孔(上野寄)。

現在ウエイト装着を第二次整備に廻しているためTNカプラーSPの着脱は避けられない工程になっている。
二度手間を廃止出来ればフレームとカバーの溶着は不要となる。
TOMYTEC製3500形更新車は3520Fから第一次整備で床下機器部品の固定まで進めた。
これも車体塗装状況に恵まれなかったためだが更に効率化を図るには床板一体化まで行っても良いと思える。
6両単位での入場は決して多くないと思われ個体差次第では第一次整備へ組み込むかもしれない。
座席部品と台枠の溶着はダミーカプラー取付孔から流し込み接着剤を投入する2点固定へ改められた。
従来は追加投入により座席部品の塗装が溶け黒色に変わっていた。
嵌合具合の芳しくない個体に出くわさない限り2点固定から変更しない方向である。
従って座席部品の塗料溶解は廃されるだろう。


ラベンダー色を保つ座席部品端部(成田寄)。

3520F-4では3551,3550に旧LOT品のTOMIX製PT-7113-B形パンタグラフを充当した。
換装当初は嵌合精度に不安を抱いた。
特別な措置は施さずパンタグラフ取付脚と屋根板を木工用ボンドで覆う3532F-2からの固定方式を踏襲した。
その後木工用ボンドの固着が進み上昇時,下降時共に安定した動作を見せるようになっている。
よって現行LOTへの再換装は必要無いと思われる。
但しホーンは水平を保ち難く旧LOT品を採用した弱点になった。
しかし何度も破損させているシングルアーム式パンタグラフだけに取扱いには十分注意したい。


屋根板から浮き上がらなくなったTOMIX製PT-7113-B形パンタグラフ(旧LOT品)。

パンタグラフの動作確認を済ませ車体を組み立てた。
既に整備開始から130分を超え日付を跨ぐ作業になった。
第一次整備での点検ではもう少々早く進行できると考えていたが全く逆方向に出てしまった。
山側の塗装ずれは錯覚により見落としたらしい。
計算外の大改修になったが破綻した箇所は少ないと思える。
ここは更に印刷,塗装が乱れたM2車の入場を前に良い予行演習になったと言えよう。




3550更新車現行仕様(3520F-4:塗装修繕施工,側面行先方向幕基準表示化,走行部品組込)。


3519(3520F-4:塗装補修,側面行先方向幕基準表示化施工車)。

難航した末に3550更新車現行仕様(3520F-4)が竣工した。
外観は山側,海側とも3519に酷似しており施工差異は感じられない。
多少見切った箇所も散見されるが3520F-4の編成見附を乱す存在にはならないと思う。
取り敢えず所期の目的だった3519と同等の仕上がりに持ち込めた。
ちなみに天面まで塗り潰した側面行先方向幕基準表示は変化が見られなかった。
以後踏襲するかは作業の進捗状況に拠ると思われる。

次の入場予定は3551で車体補修は3519,3550と同様の展開に至ると予想している。
動力ユニットの組み上げは軽加工のウエイト及び輪心黒色化とFS-389動力台車枠取付に重点が置かれる。
やはり車体補修の規模が進行を左右すると思う。
3550より塗装状態が悪いため展開によっては工程を2日間に分割する事も考えている。
この記事についてブログを書く
« 京成3500形3519[3520F-4] 更... | TOP | 京成3500形3551[3520F-4] 更... »