樹業人~風の通心

持続可能な社会や森林・建築・木製品について、気ままに こそっと考える為のネタ帳です。

エコと住まいと「輸送距離」

2007-06-28 | 近くの山の木で家を建てる意味
「1人、1日、1kg CO2削減のために~私のチャレンジ宣言~」

というのが 環境省で取組まれています。
「チャレンジ宣言」というところで 何をしたら どれ位削減できるか計算できます。ご参考に…。

そこには、のっていませんが 
近くの山の木で家を建てる意味を考えていた時に
ウッドマイルズ」に出会いました。



研究者ではないので、アバウトな数字ですが
毎年、滋賀県で家を建てる軒数分の「柱や梁といった構造材」だけでも
近くの森林の木を使ってもらうと 輸送に消費されるエネルギーが
滋賀県の家庭部門の二酸化炭素の総排出量の 3.5%
削減できるという数字が出ました。

個人に置き換えると 昨年 地元(ご自分の山)の木で家を建てて頂いた方は
遠く海外から木材を運んできた今の普通の住宅に比べて
輸送に消費されるエネルギーの差が ざっくりですが、
その家庭の50年分の削減量をすでにクリアーしたという数字にもなります。

なかなか 頭に入ってこない表現しかできなくて申し訳ない

ご自分の山なので、その後 ご家族も一緒に伐採した所に
植林しました。これで 持続可能な森林にもなりました。
森林の吸収源としても カウントできます。

若い木は、また ガンガン二酸化炭素を吸収してくれる事でしょう。

で その話をお施主にしましたら 運送関係のお仕事をされているとの事で
とても 複雑な心境のようでした。

うーーーん。

経済と生活にも配慮した心配りが必要なのね…と 肝に銘じるとともに
そのように 環境貢献してもらった方に 何か少しでも
ご褒美が 差し上げられるような仕組みが出来ればよいのにと
思っています。

個人的には、鎖国になっても生きていける環境が整えられると
とても安心して暮らせるのになーと ポヨンと思っていますが
不便なところに通っているので 毎日 車で通勤しています。

偉そうに言わない 謙虚さも大切ですよねぇ。ははっ


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2 コメント

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Unknown (市川純雄)
2007-07-04 10:45:38
今日の朝日新聞滋賀版によると、造林公社の2社の累積赤字が1000億円を超えたようです。せっかく植えた木も木材価格の下落で採算が合わず、債務返還の目途が立たないとありました。採算の合う価格になれば、安い外材が使われるでしょうし、林業問題もむつかしいですね。
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Unknown (樹子)
2007-07-05 08:27:35
他の物価は上がっているのに
30年以上前から 木材の価格は変わっていません。

値段は 市場の価格で決まり そこから間に入る流通部門が経費を引き 最終的に山を手入れしてもらっている人に資金が還らないというのが今までの現状でした。

なんとか 山持ちさんが手入れしようかと思える位
還元できるシステムを作らないと ますます山は荒れて行きます。

てな訳で 山から直接 樹を売ってもらい自分の所で製材をし 家を建てさせて頂くという事を数年前から始めています。

戦後 植林された樹がやっと大きくなってきました。
中国、インドの経済発展で輸入材が高くなってきています。これから という感じでしょうか…。


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