中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

しまうまラジオ(テーマ:自己組織化ダイアログ)を聴いて

2023-10-25 19:47:38 | 組織開発・社風改革
インターンとして人事・労務にお世話になっております、横浜市立大学国際教養学部1年生の森愛里です。10月のしまうまラジオの収録を見学させていただきましたので、私の感じたことや学んだことをお伝えできればと思います。



自分自身がまだ学生であるということもあり、「はたらく」ということをあまり身近に感じられない部分がありました。けれど、田原さんとの対談で話題に上がっていた組織づくりについての話はとても興味深く、私の日常生活(学校や部活などのコミュニティ)にも深いかかわりがあることだと感じました。



生命体として組織を捉えるなどといった話も印象的でした。組織について考える時、どうしてもそこに所属する一人ひとりにしか意識がいかずに組織全体を多面的な視野で見ることは難しかったり、逆に全体として大雑把に見すぎてそこに所属する一人ひとりの思いや行動を見られなくなったりしてしまいがちです。でも、一人ひとりが違和感を覚えたときにためらわずに声をかけることができ、組織全体としても生き生きと活力があるということはとても大切だと感じました。



ラジオ内でも話があったように、より生き生きとした組織を作り上げていくために様々なフィールドを持つこともとても大切です。私の実体験でも、それを改めて実感する出来事がありました。中学生のとき、私は学校が終わると毎日のように部活動に参加していました。部活がとても好きでしたし、その生活に不満を持ったことはありませんでした。でもある時担任の先生に生徒会役員になるように勧められました。
理由を聞くと「あなたは複数のコミュニティに所属しているほうが力を出せる」と言われました。当時はその意味が良く分からず、けれど先生に言われた通り生徒会に入りました。それから生徒会室と部室を行き来する生活が始まったのですが、それから先生の言っていたことの意味が分かりはじめてきました。まず、部活だけをやっていた時よりも何倍も楽しくてやりがいがありました。そして、二つのフィールドに所属しているからこその利点もありました。

具体的には、私が部活で得た力を生徒会活動で活かすことができた、という点です。私は放送部に所属しており、アナウンスや原稿を読むことが得意だったので、生徒会活動の一環で参加した地域の運動会や学校行事などで司会を任される機会を何度かいただきました。

そこで人に必要とされたり、褒められたりすることが私の学校生活の大きな意義になりました。反対に、生徒会活動を一緒にやっていなかったらあまり話さなかったであろう部活の友人と仲良くなれたり、以前よりも積極的に自分意見を言えるようになったりと、部活動の中でも様々な進歩がありました。田原さんとの対談を聴いて、この「複数のフィールドを持つ」ということが社会人になってからでも大切になってくるのだと実感できましたし、その後の田心カフェコーナーの中の、埼玉県行田市にある北埼菌茸センターさんへの取材のお話も、一見全く違う話に思えても実は共通してくるものだと感じました。



ただ椎茸を作るだけではなく、その奥には人と人とのつながりがあって、少しでも消費者に良いものを届けたいと尽力する作り手側とそれを実際に食べる消費者とのつながりを目の当たりにして感銘を受けました。この作り手と消費者は椎茸を通して繋がった、普段はあまり関わりのない人たちでしょうし、お互いの職場・家族・友人など、椎茸のほかにもさまざまなフィールドを持っているでしょう。そのような様々な背景をもつ人たちが一緒にはたらいたり、関わったりすることがとても素敵だなと感じました。


この度、有限会社 人事・労務から新刊「コミュニティ経営のすすめ」が発刊されました!

2023-10-10 16:57:15 | 組織開発・社風改革
この度、有限会社 人事・労務から新刊「コミュニティ経営のすすめ」が発刊されました!
今回のテーマは「コミュニティ経営」です。


本当に一人一人の個性が活かされる場って、どうやって生まれてくるのか?

社労士を20年以上続けてきて、「管理統制」「ルール」などではなく、信頼とお互いのリスペクトでつながっているコミュニティの中で、そのような場がうまれてくるのではと思っています。

理屈だけでなく、ではどのような取り組みがコミュニティ的組織につながっていくのかも、最近の事例をおりまぜながら、できるだけ盛り込みました。

実は、今回の書籍、9割がた完成というところから、1年半ほどかかってしまいました。



コロナという特殊事情がはいり、働き方が激変する中で、見えてきたものも多く、「もう少しこういったこともないように盛り込みたい」とやっているうちに、1年半すぎてしまいました。

ただ、それなりに手触り感のある内容になったのではと思っています。そんなこともあり、久しぶりにかなり思い入れのある本です。

ぜひ手に取ってもらいたいです。以下よりお申込みいただけば、オリジナルしおりを一緒にプレゼントしています!










労働新聞に『健康経営で人間性尊重「理念」表明して施策を示す』を掲載させていただきました。

2023-09-26 11:59:13 | 組織開発・社風改革
労働新聞社さんの社労士プラザに『健康経営で人間性尊重「理念」表明して施策を示す』というテーマで矢萩が文章を掲載させていただきました。
健康経営は、ややもすると会社の持続可能経営の側面の施策に偏ってしまい社員にとってのワクワク感が乏しく時機に形骸化してしまうという相談をしばしばうけます。
健康経営は、心身の健康のみならず、会社と社員の日常をつなぐ大切な試みとして社員一人ひとりの人生、生活を豊かにしていく持続的な幸福感の視点を取り入れて包括的に語られていく位置づけでとらえていく必要があると提案させていただきました。
広くは国がうちだす新しい資本主義の流れからくる人的資本経営の方針の一つでもあります。
健康経営は、人件費というコストや使えば消費していく資源とみていく旧い人材に対する観方から、創造性や企業の持続的な成長を担う源泉、人財という資本として観ていく人的資本の流れの中でますます大切になっていきます。
そして更には一步時空を広げ、社員を、職場で働く仲間という合理的に結ばれた関係だけでなく、因果を超え共に縁あって人生を豊かにする仲間という視点へと、健康経営を通して高めあっていく流れが生まれたら幸いです。
 

個々のとくい(得意・特異)を活かし合う組織づくりについてお話いたしました

2023-09-10 18:40:45 | 組織開発・社風改革
日本青年会議所 東海地区静岡ブロック協議会の皆さんに声がけいただき、「今いる仲間で作る 最高のチームマネジメント」をテーマにお話致しました。
 
日頃、ESの視点を軸に組織の土壌を耕していく、というスタンスでさまざまな職場と向き合う中で、あまり”チームマネジメント”という言葉は使わないわたし。
そのため、このテーマを提示いただいた時に生まれた、
・チームという言葉にマネジメントという言葉がくっつくとどこか管理統制的で機械的な印象が強まるのは何故?
・組み合わせの良い個々が集まればチームの力は本当に高まるの?
・チームの力を高めて得たいものは何?
等々自分への問いを内省するところから、この講演に向けた準備が始まったのでした。

ここからの期間、ご縁あってわたし自身、個や組織に関する学びの機会をいただいたことでたどりついた「個々のとくい(得意・特異)を活かし合う」という言葉。
そして、主催する委員会の皆さんともテーマの意図や背景・経緯を何度かお伝えいただいたことで、当日は、自分への問いに対するこたえをもって、場に立たせていただくことができました。

お伝えしたかったのは、「ESの視点をまじえつつ、個々の中にある多様性への自己認識・相互理解を深めながら、とくいをお互いに知り合い活かし合えるチームを目指そう」ということ。業種も役職もさまざまな皆さんのコミュニティゆえ、どのような伝わり方をしたかは分かりませんが、この機会を経て、”お互いを知り合い活かし合える職場環境や風土をいかに整えていくか”というアンテナで目の前の職場や個々と向き合う大切さをわたし自身が真に理解できたことが良かったなと感じています。
記念にといただいた御殿場ハム。打ち合わせの際、コミュニティ経営について話していた際にご紹介いただいたものでした。おいしくいただきます。



『コミュニティ経営のすすめ』発刊記念!~これからの中小企業が歩む道を考えるトークセッションVol.1

2023-08-29 18:17:50 | 組織開発・社風改革

皆さん、こんにちは!(有)人事・労務の白川です。

弊社出演・毎月放送中の地域ラジオ「鳥越アズーリFM」
第33回目の放送は、「コミュニティ経営のすすめ~これからの中小企業が歩む道を考えるトークセッションVol.1」と題して、“はたらく”に関わる専門家たちの座談会をお送りいたしました。

弊社が今秋に発刊予定の書籍『コミュニティ経営のすすめーあいだのある組織の作りかた』の出版を記念し、“はたらく”に関わる専門家たちが語り合いながら、これからの中小企業の職場の未来像を描いていく時間となっています。

今回の第一弾の放送では、「はじめに&序章」を取り上げ、社会保険労務士兼ライター 三原明日香さん、社会保険労務士 岩野麻子さん、弊社パートナー行政書士 矢尾板の3名が語り合いました。

葛飾の町工場をフィールドに社労士業を行いつつ、この新刊原稿にも携わって頂いた三原さん。
独自の地域性を持つ築地に事務所を構え、働く人たちのQOL向上を大切に企業をサポートされている岩野さん。
お二人は、弊社のESコモンズメンバーでもあります。
そして、ワーカーズコープやコミュニティカンパニーなど多様な働き方・組織運営を行政書士としてサポートしつつ、㈲人事・労務コミュニティの一つ・903シティファーム推進協議会 委員長を担う矢尾板さん。

"ゆる座談会"と称され、異なる切り口からの様々なお話が飛び交いながらも、共通した感覚が流れている、そんな対談を私自身も楽しく聞かせて頂きました。

それぞれに書籍の感想を述べた後、3つの問いが投げかけられました。

①コミュニティという言葉をどのように捉えているか?

「家庭や自身の活動エリアも含めて、色々なコミュニティがある」という、三原さんのお話から、岩野さんのエリア・築地のお話へ。
市場が豊洲に移転したことで、メンバーは変わらずとも場の雰囲気が変わったという言葉が印象的でした。
コミュニティという視点では、"共にいる"ことが目的と言われますが、何をするかよりもその人・仲間といるために何をするかという視点が大切になってきます。
しかし、人だけでなく、土地だけでもなく、両者やモノの混じりあいによって、その場がつくられていく。
そして、それは留まることなく、常に変化していく、流れのようなものなのだと思います。

②「本質観取」という方法が出てくるが、私たちが向き合う職場で、どのような場面で「共通了解をとったほうがいいな」と思うか?

三原さんから、「社長さんと社員の"自由な職場"の認識が異なっていた」という、事例が出されました。
自由という言葉は意味がとても広いですが、多様な人が集まる場でどのように共通了解を取っていくのか。
多様性を尊重する傾向の中で、その分価値観や思いの相違が生まれていくわけですが、その時に、自分たちなりの解釈や共通認識を持つこと、そのために、対話のプロセスを踏むことが重要なのです。
遠回りに見える過程ですが、その中で相手の考えや、その裏側にある意図や背景に気づけたり、自分たちの意味づけができたりするのだと思います。
そもそもで対等に対話ができる、安心して自分自身をさらけ出せる場であることが、コミュニティとなる職場にとって大切なのだと感じます。

③「コミュニティ経営」という視点が生まれるために、どのような取り組みができるか?

三原さんが担当された町工場の方は、騒音のクレームが入ったことで、「嫌われる町工場」ではなく、「ここにいて嬉しいと思われる町工場」になろうと、ゴミ拾いや防災活動を始めたところ、知らない人から声をかけられるようになったと言います。また、自分の仕事だけをしていた職人さんも、「地域の人に誇れるような仕事がしたい」と、意識の変化が訪れたそうです。
三原さんが仰っていたように、自社や自分の仕事だけでなく、所属するコミュニティに目を向ける、ソトに視点を広げていくことで、地域における会社の存在が変化していったのだと思います。

岩野さんからは、社内の雇用契約を結ぶ社員と、外注の方の異なりについて、お話がありました。何となく「ソトの人には口出しされたくない」と線を引いてしまいがちですが、外注の方も社員も、どちらも会社の仕事を担い、貢献してくれていることには変わりありません。
そして、書籍に出てくる、"創発"を生み出すイノベーターとなりうるのは、むしろ同質化されていないソトの人なのではないかと。

ウチとソトの視点。
弊社や903シティファーム推進協議会の活動においても、よく議論に上がるのですが、このバランスをどのように取っていくのかが、コミュニティ経営に向かっていく上で重要なのではないかと思います。
はっきりと線を引くのではなく、幅を持ちながら、創造性豊かに、しなやかに歩んでいくこと、改めて大切にしたい感覚だと思いました。

書籍冒頭でも言及されていますが、コロナウイルスの流行を経て、人々の価値観は大きく変容し、リモートワークを始めとした新たな働き方も生まれました。
一人ひとりが自分の生き方や幸福観を模索する中、働くことの意味も変わってきています。

私も自分自身に問いかけながら、着実に歩みを進めていきたいと思いました。

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今回の放送は、下記サイトよりいつでもご覧いただけます▼
https://esr-j.com/shimauma-radio-202308/