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SiriusとAldebaranとPolaris

梯久美子:散るぞ悲しき2

2015-02-25 11:22:03 | 日記

今日、読了。 

栗林忠道中将。長野県の旧制中学を卒業。陸軍士官学校卒。陸軍大学を優秀なる成績で卒業。

アメリカ・カナダなどに留学。欧米の文化に触れ自国との違い。

軍人として彼の地と自国の差を痛感する。

その後の軍人としての人生に大きな影響を及ぼしたと思われる。

軍中枢部と意見の相違。

何よりもアメリカと戦争になることは避けたい。したくない。

硫黄島に行かざるを得なくなるが。そこでの作戦・指揮は合理的なものでありアメリカ軍を悩ませた。

 

 

今年、戦後70年の節目に当たり首相の談話が表明されるそうだが。

巷間、どのようなものになるか取りざたされている。

私見であるが、戦後守り続けた「平和」、それがなし崩し的に脅かされようとしている。

戦後生まれの見には戦争がどういうものか知る由もない。

身内・親族に戦地に行った経験のあるものはいるようだが直接その惨状を聞いたことは無い。

今、この国において当時と環境が変わってきている。

確かにそうであることは否定はしない。

しかし、人類は二度にわたる大戦で愚かな戦いを経験している。

それから学ばなければいくら宇宙の果てまで人工物体を送り出すことができても

手をたたいてその偉業をたたえることができようか。

この地球上からあらゆる暴力をなくす。

その際たる物であり、非生産的、否、破壊しかもたらさない戦争を

起こしてはならない。

UN(国際連合)が機能して国際紛争を解決する。もちろん平和的にであることはいうまでもない。

そこにこそ人類の進歩がある。

ただ一つの道。平和。

 

先人の血であがなわれた今日の生活。

それは英霊と言う言葉。あまりにも死者を冒涜するのでは?

 

 

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きまぐれ

2015-02-24 08:47:20 | 日記

気まぐれな季節であります。

きのうは4月を思わせるあたたかさ

きょうは雪模様で暖房のあかいいろがきもちをあたためる。

 


 

 

樹下の二人

       ― みちのくの安達が原の二本松松の根方に人立てる見ゆ―

 

あれが阿多多羅山、

あの光るのが阿武隈川。

 

かうやつて言葉すくなに坐ってゐると、

うつとりねむるやうな頭の中に、

ただ遠い世の松風ばかりが薄みどりに吹き渡ります。

この大きな冬のはじめの野山の中に、

あなたと二人静かに燃えて手を組んでゐるよろこびを、

下を見てゐるあの白い雲にかくすのは止しませう。

 

あなたは不思議な仙丹を魂の壺にくゆらせて

ああ、何といふ幽妙な愛の海ぞこに人を誘うことか、

ふたり一緒に歩いた十年の季節の展望は、

ただあなたの中に女人の無限を見せるばかり。

無限の境に烟るものこそ、

こんなにも情意に悩む私を清めてくれ、

こんなにも苦渋を身に負う私に爽やかな若さの泉を注いでくれる、

むしろ魔もののやうに捉へがたい

妙に変幻するものですね。

 

あれが阿多多羅山、

あの光るのが阿武隈川。

 

ここはあなたの生れたふるさと、

あの小さな白壁の点点があなたのうちの酒庫。

それでは足をのびのびと投げ出して、

このがらんと晴れ渡った北国の木の香に満ちた空気を吸はう。

あなたそのもののやうな此のひいやりと快い、

すんなりと弾力ある雰囲気に肌を洗はう。

私は又遠く去る、

あの無頼の都、混沌たる愛憎の渦の中へ、

私の恐れる、しかも執着深いあの人間喜劇のただ中へ。

ここはあなたの生れたふるさと、

この不思議な別箇の肉身を生んだ天地。

まだ松風が吹いてゐます。

もう一度この冬のはじめのもの寂しいパノラマの地理を教えて下

 さい。

 

あれが阿多多羅山、

あの光るのが阿武隈川。

 

             詩集 智恵子抄より

 

 

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梯久美子:散るぞ悲しき

2015-02-23 15:54:13 | 日記

先日、阿川弘之氏の著作「エレガントな象」を読んだ。

中に、梯久美子氏の「散るぞ悲しき」が記されていた。

何となく魅かれて図書館で借りて読み始めた。

2万余の兵を指揮し戦死した栗林忠道中将の戦地での暮らし、その戦い、家族への愛などが

取材を含めてよく書かれている。全十章のうち七章を読み終えた。

読後感は後日に譲るとするが、あの戦争の愚かさと栗林氏のすべてにおける思慮の深さ。

それらが伝わってくる。

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不気味

2015-02-23 10:04:25 | 日記

この時期になって暖かすぎ。

二月の降雪量15cm。少なすぎ。この冬だけでも3mいってない。

暖かいのは有りがたいから文句をいうつもりはないのですが。

4月中まで雪は降るからこうも暖かいと気持ちが悪い。

この30年で少ない記録は2002年の351cm。

それより100cmは少ない。

3月になってドカッときそうな不安。

3月ころは湿った雪で重たいから雪かきもたいへんなんだわ。

 

今朝の外の様子

カラスが雪上にできた水溜りで水を飲んでいる。昨夜雨がそれなりに降ったようだ。

今朝の日の出

 

 

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智恵子抄

2015-02-22 10:49:27 | 日記

今日

 

智恵子抄が届いた。

 

・・・・・彼女はよく東京には空が無いといつて歎いた。私の「あどけない話」といふ小詩がある。

 

 

智恵子は東京に空が無いといふ、

ほんとの空が見たいといふ。

私は驚いて空を見る。

桜若葉の間に在るのは、

切っても切れない

むかしなじみのきれいな空だ。

どんよりけむる地平のぼかしは

うすもも色の朝のしめりだ。

智恵子は遠くを見ながらいふ。

阿多多羅山の山の上に

毎日出てゐる青い空が

智恵子のほんとの空だといふ。

あどけない空の話である。

 

 私自身は東京に生れて東京に育ってゐるため彼女の痛切な訴を身を以

て感ずることが出来ず、・・・・・・ 

 

                   ーーーーー  智恵子の半生より -----

 

 

 

 

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