齢を重ねるとともに派手になっていくのは、その眼の前の道が白と黒で描かれた中を背中丸めて歩く自分に少しでも勇気と精気を与えたいから…
まだ酸っぱい汗のにおいが漂うガキの時代にはオトナノカオリに憧れてよせ付けなかった。
意味のない…いや意味の理解できない歌詞に粋がってシンパの真似事をして駆け抜けた。
オルガンが奏でる旋律は朦朧とする意識の中で静かに堕ちていく彼女を抱くために自分も深く沈んでいく…
卒業記念という名目で妻と娘が韓国旅行土産を買ってきてくれた。
G-shockにコーディネートした青いベルトとスニーカー。
「ワンポイントでいいよ」というリクエストに応えてくれたのは目に焼き付くようなスカイブルー。
瞼を閉じても目に浮かぶ青い残像に遠い昔の曲名を思い出した。
「青い影 ~ A whiter shade of pale」
さぁ、あとは白いパンツ
だけど雨降りにも、スープがついた食事にも行けない。