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おやじの本音を綴ります。

その1 去っていく社員

2017-10-03 05:55:19 | 手記
40過ぎの頃は「60で引退、それまでにしたい事を探す」などと酒が入ってはほざいていた。
後継者も20年あれば何とかなるだろうなどという根拠のない憶測に頼る妄言だった事をいま思い知る。
子供も娘2人授かることができたが未だ学生の身分。
ましてや家業を継ぐ気など無さそうだし、そんな器量も無さそうだ。
そうなると社内で探すか外部から招くのか、それとも流行りのM&Aになるのか?
まずは将来を任せられるような候補を社内から選び教育することが一番現実的である事は勿論だ。
確かに何人かいるが今のところ本人たちは遠慮からか、それとも本気なのかその気は無いという。
その原因はやはり自分の犯した罪だろう。
彼らにとって私は憧れの社長像では無いのかもしれない。
この歳になってももがき悩み続けている社長の後を継ぐなどとんでもない話だ...そりゃそうだ。
しかし会社も生き物、新陳代謝がうまく行かなければ衰えていくばかり。
やがてこの世から用無しとして葬られるだろう。
社員教育は経営者の責務だ。
光る石を探して磨いていかなければならない。
いや、光っていなければ自ら輝く術を教えてやることも必要だ。
だが得てして優秀な奴ほど自らの道を探るもの。
そして迷って悩んで違う道を選ぶ。
「やりたい事が見つかりました」
「友達から、親戚から誘われました」
「家族の都合で今の仕事は続けられない」などなど
私の言葉など全く寄せ付けない鉄壁の防御で引導を渡される。
そういえば村上龍も「30までに落ち着けばいい。焦る事はない」とフリーターを煽っていたなぁ…
何れにしても一度傾いた気持ちは何をやっても戻らない。
戻ったようでも繰り返す…
仕方がないので笑顔で送り出したほうが少しでも自分を傷つけない。
「道ですれ違ったら声掛けるからな、返事しろよ。じゃあな、アバよ‼︎」