一回ネタとして扱ったけど、やっぱなんかモヤモヤして書き足りない気分。
製作関係者がココを見ていないことを祈る。
自分はバリバリの宇宙戦艦ヤマト時代の年代で、勿論、初代アニメ版の
大ファンです。若い頃はアニメーターになるのが夢で、
それもアニメ版宇宙戦艦ヤマトがそのきっかけでもあります。
自分の心の中では、『さらば』で宇宙戦艦ヤマトは終わってまして、
ボラーって何?ディンギルって何?なんですけど(^^
ちなみにディンギルって惑星アクエリアスに壊滅的被害を被って
地球にアクエリアスをワープさせてきたけど・・・・・・・・
そんな技術あるならディンギル星が被害を被る前に
アクエリアスを遠くにワープさせれば良かったんじゃないかと思う今日この頃(汗
で、結論から言うと、この実写版はとっても面白く無くて、
この実写版って何がしたかったわけ?と言いたい。
宇宙戦艦ヤマトの題名使って昔のファンを呼び込みたかったのか?
それなら『ヤッターマン』みたいに原作に忠実に作ってほしかったね。
どうにもいろんな意味で酷すぎる
なので、自分の中ではこの実写版は宇宙戦艦ヤマトのパロディ作品と位置づけてます
以下初代アニメ版を『宇宙戦艦ヤマト』、実写版を『パロディ』と書きます。
宇宙戦艦ヤマトは何が良かったのか?
それまでのSFアニメでは・・・、まぁ簡単に言えばトチ狂った宇宙人が
「地球は俺のもんだぜヒャッハーっ!!!」なノリで地球侵略を始め
屈強に立たされた地球人がなんとか戦い抜くと言う物が定番でした。
宇宙戦艦ヤマトも序盤はそういったノリだったんですが、あの七色星団戦の
ドメル将軍との決死の死闘からちょっと変わってくる。
ガミラス星人は元々戦闘好きではあるが、ガミラス星の寿命が原因で、
生き延びる為の地球侵略という事が明らかになってくる。
敵が軽いノリで襲ってくるのではなく、実は必死である事が、
シリアスに描かれていて、ストーリーに奥の深さがあったわけです。
そして最後にガミラスの本拠地を叩いて勝利するわけですが、
『ヤッタゼ!戦争に勝ったぜ!』・・なーんてノリは全く無く、ガミラスを絶滅させてしまった事に、
大きな悲しさを描いていたわけですよ。
生き延びる為とは言え、戦争の空しさや愚かさが、ひしひし伝わってきただけでした。
当時小学生だった自分には、この宇宙戦艦ヤマトは子供向けのアニメとは思えない
内容の重さにかなり衝撃を覚えた思いがあります。
戦争ではなく、手を取り合って共存という選択は出来なかったのか?
という事も言っていたと思います。当時のアニメとしては非常にテーマが
シリアスで、当時アニメを見ながら自分は真剣に考え込んでしまいましたね。
で、パロディの方なんだけど、もう全然違うので、比較にならない。
じゃぁ、パロディの方を別物の映画として捕らえようと思うと
それでもいろいろ文句言いたくなる。
豪華俳優人を揃えて、内容的にはキャラ物映画としてはクオリティは高いと思う。
しかし、その豪華俳優キャラをラスト辺りでバンバン死なせても
ゼーンゼンお涙頂戴とはいかないんだよね。
それはなぜかと言うと、2時間の映画時間枠の中で、それぞれのキャラに
感情移入が出来るほどバックボーンが描かれていないから。
自分が邦画の大嫌いな所は、そのキャラのバックボーンを第三者の台詞で
だらだら説明してしまう所が嫌なんだよね、演出が出来ていない。
たとえば映画「アルマゲドン」などでは、各キャラがどういう奴でどんな過去を
送ってきたとかが、映像や演出でさらりと分かりやすく描いてある。だから感情移入しやすくて
ラストが泣けるわけなんです。
宇宙戦艦ヤマトで真田さんが逝った時はマジで泣けたけど、パロディでは
「ふ~ん」って感じでしたね。あんまり出番が少ないからどうでもっていう感じ。
後、特に冥王星会戦の古代守もそう。
宇宙戦艦ヤマトではあの数分の沖田艦長と古代守のやりとりの演出だけで、
古代守という男がどういう男なのかが良く解り、そして潔く散っていく演出がなんとも
カッコ良かったんだけど・・・・
パロディだと、「おーっ、堤さんだ」、ヒューンチュドーン!!!
「えっ!?もう終わり??」
冒頭のそこら辺から「やっちまったな~」感120%に・・・・
ガミラスについても宇宙戦艦ヤマトは前述した通りだが、パロディでは
出来そこないのトカゲ見たいのが襲ってくるだけ・・・・・・
もうね、異型の宇宙人が攻めてきて命をかけて戦うなんていうストーリーは
今まで、たっっっっくさん有ったのに、なんでまたやるの?と言いたい。
簡単にいえばテーマは『インディペンデンス・デイ』と同じなんですよ。
でも中身の濃さはぜーんぜん違う。
他にも、宇宙戦闘パートのガミラス艦隊との戦闘は規律ある戦闘艦隊戦で良かったのに
ガミラス本星での地上戦はただダラーっとワラワラ襲ってくるだけなの?
なーんか適当な気がしてならない。
で、声だけ伊武雅刀とか、ココまで来るとヤマトファン馬鹿にしてるだろ?と思う。
長々書きました、良いなと思う点もあったけど、
最終的にストーリーと演出をもうチッと練れよ!と言いたい。
2時間の枠内でオリジナルヤマトの表現が困難過ぎるのは解るが、
それならと、別物にするにもあまりにチープ過ぎ。
結果、ヤマトのパロディ作ってイイ年のヤマトファンからひと儲けしよう
っていう魂胆しか見えないんですよね。残念ながら。