eCycle

シルバー年齢のサイクリング記録です

フィレンツェの休息

2007-06-07 04:34:35 | Walled cities
 これまで学会などで海外旅行の経験はたくさんありますが、最近では純粋に観光旅行は昨年のニュージランドと今回のイタリアぐらいだと思います。したがいまして論文発表などのプレッシャーはないものの疲れましたので今日は休息日です。ローマの休日のように女王様は現れません。

洗濯
 ホテルのレセプションでコインダンドリーの場所を尋ねるとややあって質問を理解してくれました。こちらでは洗濯屋のことを英語では wash and dry というのでもっと別の聞き方をすればよかったかも…。
 ホテルから歩いても10分以内であったのでリュックサックに汚れ物を詰めて出かけました。
 洗濯と乾燥は別々の機械になっておりそれぞれに3.5ユーロかかります。お金は中央操作盤に入れて使用する機械の番号を入力すると洗濯ができます。日本でコインダンドリーを使ったことがないので分からないがおつりが出ないので調度の料金をいれなければならない。現金のほかにプリペイドカードか USB money が使用できる。詳しいことは分からないが手持ちの USB memory に課金することによりプリペイドカードのように利用できるのでしょう。何しろ店内のお客さんは誰も英語が出来ないので聞くことが出来ませんでした。本来ならば私がイタリア語を話すべきでした。 洗濯、乾燥にそれぞれ30分かかりました。

イタリア携帯システム
 ローマでは自動で携帯電話が現地のネットワークに接続されましたがフィレンッェにきてから少し調子が悪い。
 http://dolcemania.exblog.jp/i18によると、イタリアには現在4つの携帯電話のプロバイダーが存在しています。
 ■TIM 日本で言うところのドコモでしょうか。使っている人の比率は一番高いような気もします。
 ■Omnitel(Vodafone) ボーダフォンです。私のメインの電話番号はこれを使っています。
 ■WIND 特にWIND間同士の通話料は安いプランが豊富。
 ■3(Tre) Tre(トレ)という名の新しい会社。
 しかもこれらに自動接続ができないので手動で接続します。どれを選んでも通信可能ですから適当なものを選択します。問題はフィレンッェ市内では調子が良いのに電車で別の街に移動するといつの間にか圏外になり再度接続が必要でした。イタリアはヨーロッパではもっとも携帯電話が普及しているのに不思議な現象です。

建物
 ひょんなことから個人の住宅の中を拝見することができました。
 基本的に街の中には戸建はありません。街1ブロック分、つまり通りで四方を囲まれた20mX100mくらいの巨大な石造りの箱があります。外壁は中世期に作られたままか、あるいは立て直したとしても他の建物と協調する作りになっています。これは景観を大切にすることも大切ですが街全体が文化遺産になつていることも理由のひとつでしょう。
 見せていただいたお家は5階建ての4階で間口が2間奥行きが10間以上もありました。つまり表通りから裏通りまで1軒の家です。見た感じでは2間ごとに1階から5階まで石の壁があり、壁から壁へ木製の梁を渡して床を伏せて小間を作っているようでした。木製の梁は2間以上になりますと床がしなります。実際に歩いてみるとしなっていましたから間違いないでしょう。
 このような構造ですからキッチンが表通り、書斎が裏通りに面しておりそれ以外のバスルームや寝室は窓のない四角い箱の中です。しかし圧迫感などはまったくなく快適でした。
 この広さは1フロアに夫婦もしくは小さな子供の居る家族が住むのが限界でしょう。こんなことから成人すれば親離れしなければならないかも…。
 訪問者は通りに面したドアのインターフォンのボタンで来訪を告げるとロックが解除される日本のマンションのような構造です。

マクドナルドも例外扱いされず

 マクドナルドは世界中にあの派手な看板をおっ建てていますがフィレンツェでは勝手が違います。看板は店の窓の上に遠慮がちに取り付けられています。窓はイタリアでは破格の広さ、でもかなり地味です。とにかくあたりの景観に協調できないものは全てご法度な世界です。アメリカから日本車と半導体を締め出したアメリカもムッソリーニの国には勝てないようです。
 ところでイタリアのマクドナルドの味はと聞かれましても、ここまで来ましてマクドナルドを食べる価値は無いですよね。しかし、昔、我が家族をシンガポールに連れて行き毎日美味しいエスニックを食べさせたのに、子供たちは最終日にマクドナルドの店を見つけて走りこんでいきました。案外私は美味しいものは文化のあるものと決めてかかっているかもしれません。子供は正直です。

自転車専用道路

 道路に余裕のある場所には写真のような自転車専用道路がありますが利用しているのはママチャリとか子供だけです。日本でも同じですが高速で走るスポーツ用自転車には自転車専用道路は狭すぎます。
 常々思っていますが自転車用に歩道を広くしたり、自転車専用道路を設計している土木技術者は自転車のことをご存知ないと思います。狭い道、でこぼこの路面、このような道を自転車は走れません。それより自動車を運転するひとの自転車に対する認識を改めていただき車と一緒に走りたいですね。最もサイクリストのマナー向上が不可欠ですけど。


オートバイ

 イタリアの市街地は道が狭いので機動性の高いオートバイが良く利用されています。写真は駅前の駐車場ですがびっしりとオートバイが駐車しています。車種は高級な日本車は少ないように思います。夕方になると綺麗なスーツを着たお姉さんがヘルメットを片手にリストランテに入っていく様など「ここはイタリア」と思わせます。

小さな車

 イタリアの市街地は道が狭いので小型車が多い。日産のマーチやスズキのスィフトが良く売れていますがセドリックみたい。ワゴンRも大型車の部類です。目立つのはベンツのスマートです。写真はスマートよりまだ小さい車、どうせ下駄の代わりですからこれでいいんですね。

食事

 毎日4時過ぎにはフィレンツェに帰るようにしています。理由は夕方の自転車競走のテレビを見たいから。したがって夕食はいつもフィレンツェです。飲むから自転車では行けないので歩きますが、持病があるのでこれが難行です。数百メートル歩いてはしゃがみこんで腰椎を騙しながら目的のレストランに向かいます。
 初めのうちは節約のためにバールなどで安く済ましていたがまずい。やはり美味しいものはリストランテとかトラットリアです。特にフィレンツェでは野生の動物料理が美味しいです。中国人ではないがテーブル以外であれば全ての四足は食べるらしい。
 カードの店でウサギを食べてみた…美味しい。たくさんの店で美味しいものを頂きましたがこのお店は最高でした。帰りに酔っ払ってこけて誰かに "Are you all right?" などと聞かれましたので本音は付き合ってくれるなら飲みに行こうと言いたかったです。
 別の店でサーモンステーキを注文したらご飯のおかずのシャケの塩焼きでした。ステーキというのはウエルダンでなければジューシーだけど…。イタリアでは魚は食べるものではないという偏見に陥ってしまいました。
 昨年ニュージランドで頂きました焼きそばは美味しかったです。フィレンツェに一軒だけ中華料理店を見つけまして焼きそばを食べたならば美味しかったです。これは世界中外れが無いですね。餃子は食べ物でないような感じでした。

氷がない
 ホテルの室内にある冷蔵庫には製氷機能がありません。レストランでウィスキーを注文して氷を下さいというと「無い」という返事。そもそもウィスキーを注文したときにどのようにして飲みますかと聞いてくれません。それより先にウィスキーを飲むのは野蛮人と思っているのでしょう。ある店には氷がありましたが、日本のようにドサーッとは持ってきません。アイスクリームの器に幾つか載せてきます。ウィスキーはなんとか冷やせますがいらいら気持ちは冷やせません。にわかには信じられないが本当に冷たいものが無いです。私は炭酸飲料を飲まないから冷たいものは白ワインだけ。ごめん、ミネラルウォーターも冷たかった。ワインより高いまずいビールは冷たかったのでなんとか飲めました。中国・南京へ学会のために行ったときに昼にビールを注文したならば冷えていませんでした。クレームをつけたならば今日は雨が降っており涼しいから冷やしていないとのこと。イギリスもビールは冷えていないことが多いと聞きました。日本人やアメリカ人がおかしいでしょうか。

喫煙後進国
 イタリア人はタバコをよく吸います。日本ではタバコを吸う人を見かけなくなったので驚きました。歩いている人全員がタバコを吸っている感じ。吸殻は何処にでもポイッと捨てる。文化遺産が泣いているよ、本当に。彼らが日本へ旅行したらきっと辛いものがあるね。
 その片方で駅や往来をせっせと掃除をしている人が居る。働く機会を作るために喫煙をしているのか…。

物乞い
 ホームレスは見かけなかったが、イタリアではスリと物乞いがうっとうしいです。今回の旅行でもローマ駅で切符を買ってホテルに帰る途中でジプシーに絡まれました。彼らの特徴は体が小さく、決まって独りが赤ちゃんに乳を与えています。そして日本のおばさんたちに可愛いでしょうなどと擦り寄りながらハンドバッグの中身をすりとってしまう手口です。ホテルのクラークによればそのような時は大きな声を張り上げろと説明されました。次に多いのは紙コップに数枚のコインを入れてカラカラと音を立てながら「お金お金」とせがんでくる人たちです。
 彼らは人がたくさん集まる広場や駅のコンコースに出没します。ご夫人はハンドバツグなどは抱えるように持つことが防護策ですね。ズボンの後ろポケットは持って行けといわんばかりです。ポシェットやウエストポーチも危ないです。最も安全なのは腹巻でしょうがこれは難しいので薄手の袋にお金などを入れて首からTシャツの中に提げる方法がベストかも…。
 

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