アマチュア無線局JA0RUZ FHD-ATV(Full High Definition - Amateur TV)

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FHD-ATV での アンテナ方向合わせ について

2023年12月14日 | アマチュア無線 フルハイビジョンD-ATV

   FHD-ATVでの「アンテナの方向合わせ」「映像交信成功判断レベル」について、
今までの経験から、上手に方向合わせする方法等ついて纏めて見ました。

面倒でも、この様に完全に方向合わせをしないと、映像で繋がる筈の場所と繋がら
ない事が結構出ます。

まず、当方はFMでの方向合わせには通常 アナログSメーターの IC-1275  を使います。

パラボラアンテナの方向合わせ方法 等の一例

1.方向合わせにはできるだけ「アナログ S メーター付き無線機」を準備しましょう。

2.FMでの交信で最良の方向を探るのですが、Sメーターが振り切れて調整できない
  状態となるでしょう。

3.次に RF-Gain  調整付き無線機 の場合は、Gainを最小にしてレベルを落とします。
  それでも  Sメーター  は振り切れるでしょう。
  (IC-1275の場合、RF-Gain を絞れば 約40dB落とせます)

  ** なお、RF-Gain を落とした時、Sメーターが右(9+方向)に振れる様な 
     無線機では、この調整はできません。

4.更に  IF接続に「アンテナ切替器(第一電波:CX210N)等」を入れ、IFを切り離す
  方に「ゆっくり」回す。(CX210Nの場合、完全に切り離せば、約40dB落とせます)

5.Sメーターが半分以下になる程度まで「ゆっくり」回して、再度方向調整をして、
  更に絞り加減の調整をしながら方向を微調整する。

6.この受信での自局のアンテナ方向調整を完了した後、CX210Nを戻し(接続)送信
  して、相手方にも同じ様に調整してもらう。

7.もし相手局が RF-Gain 調整 を装備していない無線機使用の場合は、相手局が受信時
  その無線機の  IF コネクター を緩めてもらい、ほぼ抜ける程度まで抜きながら、
  Sメーターが振り切れない状態まで抜いて行き、そのポジションを維持しながら、
  方向調整をしてもらう。

8.相手局のアンテナ方向が合ったら、再度コネクターをきっちり締めて送って貰い、
  再度方向を確認する。

9. 相手局にも同じ様に調整してもらい、完全に調整出来たら、ISDB-T設備に乗せ換える。

  相手局がこの様な調整が出来ない場合は、相手局に送信してもらいながら別の周波数
  等で、自分の受信強度等を言葉で伝えながら、相手にアンテナを振って頂き最良点に
  調整する。



FHD-ATV 交信成功の 判断レベル

1.RF-Gain  を絞り切り、更にアンテナ切替器で切り離した場合でも、相手局のFM信号が
  M5で受信できる環境であれば、FHD-ATVもほぼ映ると判断できます!
  但し、相手局のFMが1W程度出ている場合の判断基準で、ISDB-T出力も100mW程度
  以上の場合です。

2.逆に「RF-Gain 最小+CX210N切り離し状態」で消えてしまうほどの信号では、ISDB-T
  は映らないでしょうから、再度の方向調整等が必要となるでしょう。

3.再度の方向調整では、思い切って30度から60度程振ってレベルを確認すると、案外
  大きな方向間違いがある事に気が付く事も有ります!

6年近くで3桁に及ぶFHD-ATV運用から、これらの方向調整及び受信レベル判断で、殆ど
交信可否の判断が出来て、結果もほぼ合っていました。

また、スペアナを見ながらでの方向調整も可能ですが、細かい調整はやはりアナログ
メーターにかないません!
同じく、IC-9700の様な「デジタルSメーター」も合わせにくいのであまり使いません。

大きなパラボラアンテナを使った場合は、たとえ100km程度のスパンでもサイドローブ等
での方向に合わせている場合が有りますので、時間はかかりますがこれらの調整を行う
事が、交信成功への近道と考えて貰う事が良いでしょう!!

 

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