遠くでかすかな音が聴こえた
硬いガラスを割る音? いいえ
ああ
わかった
空が凍り始めたのだ
広大な天空が冷たい大気に覆われて凍って往く
君にはその瞬間(とき)が聴こえるか?
音叉で鳴らした音のやふにかすかな
空が割れて凍っていく音色(ねいろ)を
君の耳にはもう 美しい銀色のその音は
聴こえなくなってしまったか?
空が凍った
凍った空の上にばら撒かれた星は
何事も無かったように 静かに
銀の鍋で煮詰まったようになって
今
凍った夜空で
静かに
ため息のやふに またたいて ゐる
硬いガラスを割る音? いいえ
ああ
わかった
空が凍り始めたのだ
広大な天空が冷たい大気に覆われて凍って往く
君にはその瞬間(とき)が聴こえるか?
音叉で鳴らした音のやふにかすかな
空が割れて凍っていく音色(ねいろ)を
君の耳にはもう 美しい銀色のその音は
聴こえなくなってしまったか?
空が凍った
凍った空の上にばら撒かれた星は
何事も無かったように 静かに
銀の鍋で煮詰まったようになって
今
凍った夜空で
静かに
ため息のやふに またたいて ゐる
とてもいい!
これはね、昨日お風呂に入った後、ぼけーっとしてたら、本当に何か硬質のパリーン!と何か割れた様な音が聴こえた気がしたのよ。で、もう一回パソコンを開けて、書きとめてみたんです。
自分で書いていて、タイトルもちょっと今までとは違う感じがしました。空が凍るなんて考えたこともなかったんだけど、昨夜はそう思ったのよ。書き終えた後も自分の詩であって、自分の詩でないような感覚があります。
やっぱり旧仮名遣いはいいですね!
静かな音楽が聴こえてきますよ。
アゲハさんのコメントにも書いたのですが、この詩は私の書いた詩の中でも異色な感じがします。
5行目で書き終えようと思ったのですが、凍った音が私には耳に残っていて、それを表現したかったのです。それで、考えていくうちに、音叉という言葉が浮かんで来ました。