最近当院外来では感染性胃腸炎が増加している。患者さんの話では子供さん
から感染したケースが多いようである。症状は悪心・嘔吐そして下痢(水様)である。
発熱症例もあるが比較的軽度である。毎年この時期になると発生流行する訳である
が今年は当たり年かもしれない。
感染性胃腸炎の原因ウイルスはノロとロタが同定されているが、ノロ感染が先行して
後半ロタに移行するのが普通である。感染力が強く、家庭内に患者さんが一人出ると
ほとんど全員感染するケースが多いのも事実である。これらのウイルスは1~2W間
は体内に存在するとの報告があり、症状が消失してもある程度の感染力は残存して
いると思われる。治療では特効薬はなく、対症療法となるが、小児や老人では脱水
(症状)を来しやすく、補液などの点滴が必要となる場合がある。また学校や飲食店
では症状が完全に消失するまでお休みするのが原則であります。昨日のTV報道で
はノロ変異種が確認されたらしく、大流行する可能性が危惧されます。